事故で発覚した複数の容疑と本人の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 05:57 UTC 版)
「木下富美子」の記事における「事故で発覚した複数の容疑と本人の対応」の解説
2021年東京都議選期間中の7月2日午前7時半ごろに板橋区高島平3丁目の「高島平二丁目交差点」で車をバックさせて衝突事故を起こしていたこと、免許停止期間中の無免許状態であったことが、投票翌日の7月5日に報道された。この事故により車を運転していた50代の男性と同乗者の妻が軽傷を負った。 7月下旬、TBSの取材に応じて男性が証言した事故の詳細や再現映像がYouTubeで公開された。事故前、交差点の右折レーンで木下の車が先頭、男性の車が後続にいて右折待ちをしていた。交差点には右折専用の矢印信号が設置されているが、矢印が点灯しても動かない木下に向けて男性はクラクションを鳴らした。反応した木下の車は急後退して男性の車にぶつかってきた。次に信号が青になった途端、木下の車は右折待ちをすることなく交差点を直進していったため、「逃げられた」と思った男性の車も後を追って直進した。200メートルほど先の次の信号の手前で男性の車が追い越し、前に出て止めると木下の車も止まった。逃げたと断定して理由を聞いた男性に対し、木下は「逃げてない」と否定していたという。 事故後、警視庁はあて逃げの可能性も視野に入れて捜査を開始した。 木下はメディアの取材に「大きな事故ではまったくない」「2月ごろに免許停止になったが、事故当日は停止期間が終わったと勘違いをしていた」「選挙活動中で、選挙対策本部には(事故を起こしたことを)話したが、他には説明できていなかった」などのコメントを出した。これに対し、交通事故を専門の一つとする弁護士は新聞紙上で「免停期間中は免許証が取り上げられている状態のため、期間を勘違いしたという話はにわかに信じがたい」と指摘した。 同日午後、都民ファーストの会は木下を「当面の間、党員資格停止処分とする」と発表。同日夜には「除名処分」とすることを決定した。この日、木下は産経新聞の取材に対し、「仕事をしていくことで期待に応えたい」として議員辞職はしない考えを示した。7月6日、板橋区役所で行われた当選証書付与式を無断欠席した。木下は前日の除名処分の決定に対して弁明をしなかったため、都民ファーストの会は同日付で木下を正式に除名した。除名処分を受け、木下は7月7日までに一人会派である「SDGs東京」を立ち上げた。この件で小池は、7月9日の定例会見の際に「新しい会派を作るという出処進退の選択肢があることに私は大変驚いた」とコメントしている。 7月7日、小池は木下の問題について、報道陣の取材に「それは論外です。この後の対応の仕方についてもよく自分を律されることが重要だ」との思いを語った。同日、都民ファーストの会の荒木千陽代表は「出処進退についての熟考を求めたい」として、議員辞職を求める考えを示した。7月8日、木下は自身の公式サイトの各ページを取り下げ、「都民の皆様へ」と題し謝罪文のテキストだけを掲載。「捜査中の案件なので、弁護士の助言を受けて、それが整理された段階で説明したい」と記した。 7月9日、東京新聞が報じたところによると、木下の進退問題について、7月8日夕方までに都議会局や都選挙管理委員会に「辞職するべきだ」「給与が出るのはけしからん」など430件以上の抗議が寄せられたという。東京新聞はまた、7月14日、木下が謝罪文をホームページに載せただけで公の場に姿を現していないことに言及し、「説明責任を放棄している」と指摘。同記事でジャーナリストの鈴木哲夫は「謝罪文は一方的に出しているだけ。会見などで、負託を受けている有権者が思う『なぜ』に答えることができないのであれば、辞職するしかないだろう」とコメントした。
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