世界各国における金縛りとは? わかりやすく解説

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世界各国における金縛り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 21:43 UTC 版)

金縛り」の記事における「世界各国における金縛り」の解説

古来から世界各地睡眠麻痺に関するさまざまな説明が伝わっている。代表的なものを以下に挙げるラオスでは、睡眠麻痺は「ピー・ナム」として知られていた。これは睡眠中に幽霊のようなものが現れる夢を見て幽霊自分押し付けているか、あるいは幽霊がすぐ近くにいるといったものである通常体験者は自分目覚めているが、動くことはできない感じている 中国では、睡眠麻痺は「鬼壓身」あるいは「鬼壓床」として知られる。これは文字通り訳せば「幽霊抑えつけられ身体」あるいは「幽霊抑えつけられ寝床」という意味になる。また、中国の少数民族であるミャオ族文化では、睡眠麻痺は「圧しつぶす悪魔」(dab tsog)と呼ばれていた。睡眠麻痺体験者はよく子供ぐらいの動物自分の胸の上乗っていると主張したベトナムでは、睡眠麻痺は「マ・ブ」(ma đè)と呼ばれ、これは「幽霊抑えつけられた」ことを意味するベトナム人々幽霊身体のなかに入り込み、それが麻痺状態を起こす考えていた。 日本における「金縛り」という語は、時に英語圏研究者によって学術論文などで使われることもある。 フィジーでは、睡眠麻痺は「カナテボロ (kana tevoro)」と呼ばれ、これは「悪魔食べられる」ことを意味する多く場合想定される悪魔は、未完事業のために戻ってきた、または生きている人々いくつかの重要なニュース伝え始めた最近亡くなった親戚精神である可能性ありますハンガリー民俗文化では、睡眠麻痺は "lidércnyomás" ("lidérc"の圧力) と呼ばれ、"lidérc" (生霊)、 "boszorkány" (魔女)、 "tündér" (妖精) 、あるいは "ördögszerető(悪魔の恋人)" などの超自然的存在によって引き起こされる考えられていた。 "boszorkány" という単語トルコ語の「圧しつける ("bas-")」という意味の語幹からきている。 アイスランドでは、睡眠麻痺通常マラが来た」と呼ばれていた。マラとは古いアイスランド語雌馬をさすが、これは悪魔のようなもので人間身体の上に乗りその人窒息させようとするものと信じられていた。 クルド人睡眠麻痺を「ノッタカ」と呼んでいる。彼らは何物かが幽霊か悪い精の姿となって人の上現れ窒息させようとするのだと信じていた。 ニューギニアでは、この現象は「スク・ニンミヨ」として知られる。これは神聖な樹木が、自分寿命を延ばすため人間エキス吸い取ろうとしているためと考えられた。神聖な樹木通常は人に知られないよう夜にエキス吸い取るのだが、たまに人間がその最中目を覚ましてしまい、そのために麻痺が起こるのだと考えていた。 トルコでは、睡眠麻痺は「カラバサン(暗闇抑圧者・襲撃者)」と呼ばれていた。これは睡眠中に人々を襲う生き物考えられていた。 メキシコでは、睡眠麻痺は「セ・メ・スビオ・エル・ムエルト (Se me subió el muerto)」と呼ばれていた。これは「死人乗り移った」ことを意味し死んだ人の魂が人間乗り移り動き妨害することによって起こるのだと信じられていた。 アメリカ南部多く地域では、この現象は "hag" (魔女) と呼ばれ通常なにか悪いことが起こる前兆考えられた。 「オグン・オル」とはナイジェリア南西部ヨルバ地方睡眠障害原因とされている。オグン・オル(夜の争い)は夜間での強烈な妨害ともなっており、この文化ではこれは悪魔夢を見ている人間身体精神入り込むものとして説明される。オグン・オルは女性の方が起こりすいとされており、これは地上配偶者と“霊的な配偶者不和よるもの考えられた。この状態はキリスト教宣教師か、あるいは伝統的な呪術師悪魔払いをすることで取り除ける信じられていた。 ジンバブエショーナ文化においては、「マッジキリラ」という単語使われる。これは何かが非常に強く圧しつけている状態を指し、ほとんどの場合これはなにかの霊、とくに邪悪な霊が人間コントロールしてなにか悪い事をしようとしているとみなされていた。人々信じところによれば、魔女にはこういった能力があり、そのため魔女はしばしば人の魂をつかってその人親戚とりつくとされた。 エチオピア文化では「ドゥカック」という単語使われる。ドゥカックは人が眠っている間にとりつくなにかの悪い霊と考えられていた。また睡眠麻痺麻薬一種である「カット (en:Khat)」の使用とも関連しているとされた。「カット」を使用していた者の多くは、長い間使っていたカットをやめた後に睡眠麻痺経験したという。 いくつかの研究によると、アフリカン・アメリカン人々睡眠麻痺にかかりやす傾向があるという。これらは「魔女乗っている」とか「haintが乗っている」と呼ばれている。また、ほかの研究によると、頻繁に(月に一度以上)睡眠麻痺にかかるアフリカン・アメリカンの人は「睡眠麻痺障害」があるとされ、このような人々平均的な人よりもパニック障害にかかりやす傾向があるという 。これらの結果はほかの独立した研究者によっても確認されている。

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「世界各国における金縛り」を含む「金縛り」の記事については、「金縛り」の概要を参照ください。

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