ワールドシリーズ初制覇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:41 UTC 版)
「ワシントン・ナショナルズ」の記事における「ワールドシリーズ初制覇」の解説
2019年は出だしでつまずき、5月23日時点で19勝31敗、勝率.380の地区4位に沈んでいた。それでも、ナ・リーグで50年ぶりとなる同一チーム3人の200奪三振を達成したマックス・シャーザーとスティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンの3本柱を筆頭とする先発陣の奮闘もあり、最終的に93勝69敗、勝敗.574で地区2位に付けてワイルドカードを獲得(借金12からのポストシーズン出場は1914年のボストン・ブレーブス以来)。ワイルドカードゲームではミルウォーキー・ブルワーズに8回裏2点ビハインドから逆転勝利し、ワシントンD.C.へ移転後初めてポストシーズンで次のシリーズに勝ち上がった。ディビジョンシリーズは2016年のディビジョンシリーズで負けたロサンゼルス・ドジャースとの対戦となった。このシリーズでは先にドジャースに王手されたものの、第4戦ではエースのシャーザーが力投を見せ、最終戦ではストラスバーグが粘りのピッチングを披露。延長10回のハウィー・ケンドリックによる満塁本塁打が決定打となり勝利し、球団史上2度目となるリーグチャンピオンシップシリーズへ進出した。リーグチャンピオンシップシリーズでは初戦の先発投手アニバル・サンチェスが7回2/3までノーヒットピッチング。二戦目のシャーザーは7回11奪三振無失点。三戦目のストラスバーグは7回12奪三振無失点。四戦目のコービンは4失点したものの、5回12奪三振と力投を見せた。圧倒的な投手力を見せつけ、セントルイス・カーディナルスを4連勝で下し、初のナ・リーグ制覇、そして初のワールドシリーズへ進出。このシリーズのMVPはハウィー・ケンドリックが獲得した。 ヒューストン・アストロズとのワールドシリーズでは先に二勝を飾るも、ホームゲームで三連敗を喫し王手をかけられるが敵地ヒューストンでのアウェーゲームで追いつき逆王手をかけ、シリーズはフルゲームの第7試合までもつれ込んだ。最終第7戦の天王山は6回まで2点をリードされる展開だったが、7回にアンソニー・レンドンのソロとケンドリックの2ランで逆転すると(DHのバッターの最終戦での逆転ホームランは史上初)、8回には4番ソトが適時打を放ち、終盤で鮮やかに試合をひっくり返した。先発のエース、シャーザーは1回から苦しい投球でこの日は4つの四球を与えるなど、毎回走者を背負ったが7安打を浴びながら5回2失点で2番手のパトリック・コービンにつなげ、3イニングを無失点に抑えるなどリリーフ陣がアストロズ打線に反撃を許さず6-2で勝利した。粘り腰のナショナルズが2005年に本拠地をワシントンD.C.に移して以来、1969年創設の前身エクスポズ時代を含め創設51年目にして球団初のワールドシリーズ優勝を果たした。ワイルドカードからの優勝は2014年のサンフランシスコ・ジャイアンツ以来5年ぶり。首都ワシントンD.C.のチームがワールドシリーズ優勝となったのは、1924年のワシントン・セネタース以来95年ぶりの快挙である。なお、ワールドシリーズ最優秀選手にはWS2勝のスティーブン・ストラスバーグが選ばれた。ワールドシリーズで両チームがビジターのみでの勝利という史上初の珍事もあった。シーズン終盤で8連勝と、勢いと粘り強さで勝ち上がってきたナショナルズが創設51年目にして初の栄冠を手にした。。なお、この優勝をもって、ワシントンD.C.を本拠地とする北米4大プロスポーツリーグの全チームが優勝を経験したことになった(ワシントン・ウィザーズは1978年にNBAファイナルを、ワシントン・レッドスキンズは1982年,1987年,1991年にスーパーボウルを、ワシントン・キャピタルズは2018年(英語版)にスタンレー・カップを、それぞれ制覇している)。 オフにはストラスバーグと球団史上最高額となる7年総額2億4500万ドルで再契約。一方で野手の主力のアンソニー・レンドンは退団した。
※この「ワールドシリーズ初制覇」の解説は、「ワシントン・ナショナルズ」の解説の一部です。
「ワールドシリーズ初制覇」を含む「ワシントン・ナショナルズ」の記事については、「ワシントン・ナショナルズ」の概要を参照ください。
- ワールドシリーズ初制覇のページへのリンク