ロスアラモス
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ロスアラモス
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Los Alamos | |
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ロスアラモス航空写真(東から西方を見る。中央付近に空港)
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愛称:
Atomic City; The Hill
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標語:
Where discoveries are made
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ロスアラモス郡内の位置(赤)
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座標:北緯35度53分28秒 西経106度17分52秒 / 北緯35.89111度 西経106.29778度座標: 北緯35度53分28秒 西経106度17分52秒 / 北緯35.89111度 西経106.29778度 | |
国 | ![]() |
州 | ![]() |
郡 | ロスアラモス郡 |
面積 | |
• 合計 | 11.1 mi2 (28.1 km2) |
• 陸地 | 11.1 mi2 (28.1 km2) |
• 水域 | 0.0 mi2 (0.0 km2) |
標高 | 7,320 ft (2,231 m) |
人口
(2019年)[1]
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• 合計 | 12,019人 |
• 密度 | 1,102人/mi2 (427.7人/km2) |
等時帯 | UTC−7 (山岳部標準時) |
• 夏時間 | UTC−6 (山岳部夏時間) |
ZIPコード |
87544, 87547
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市外局番 | 505 |
FIPS code | 35-42320 |
GNIS feature ID | 0901357 |
地図
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ロスアラモス(英: Los Alamos [lɔs ˈæləmoʊs]、西: Los Álamos)は、アメリカ合衆国ニューメキシコ州北部のロスアラモス郡にある町(国勢調査指定地域)。人口は1万2019人(2019年推計)。マンハッタン計画で知られるロスアラモス国立研究所があることで有名。
町はメサと呼ばれる高台の上にあり、かつてマンハッタン計画の司令部が置かれたフラー・ロッジ(Fuller Lodge)の周辺が、現在のダウンタウンとなっている。ダウンタウンはオメガ橋(Omega Bridge)を隔ててロスアラモス国立研究所と繋がっている。
ロスアラモスは自然豊かな町で、標高2200mに位置するため高山植物が美しく、コヨーテやエルクなどの野生動物も生息している。
ロスアラモス国立研究所に勤務する多くの科学者や技術者・労働者の暮らす町となっており、裕福な町であるため治安は極めて良く、音楽会などの文化活動も盛んである。高地トレーニングに訪れるスポーツ選手も多く、また近年は老後を過ごすために移り住む人も増えている。
地理
ロスアラモスは、 北緯35度53分28秒 西経106度17分52秒 / 北緯35.89111度 西経106.29778度(35.891086, -106.297727)に位置している。ニューメキシコ州の州都サンタフェから北西約40kmの位置にある。
アメリカ合衆国統計局によると、ロスアラモス町は総面積28.1km²(10.9mi²)である。町域全体が陸地であり、水域はない。
教育水準
ロスアラモスは研究所の町という性質上、住民の教育水準が極めて高い。25歳以上の住民のうち62.1%が4年制大学を卒業している。また修士以上の学位を有する者も37.3%に及ぶ[2]。
人口動勢
基礎データ
- 人口: 11,909人
- 世帯数: 5,110世帯
- 家族数: 3,372家族
- 人口密度: 423.4人/km²(1,096.2人/mi²)
- 住居数: 5,463軒
- 住居密度: 194.2軒/km²(502.8軒/mi²)
人種別人口構成
- 白人: 89.13%
- アフリカン・アメリカン: 0.44%
- ネイティブ・アメリカン: 0.56%
- アジア人: 4.47%
- 太平洋諸島系: 0.04%
- その他の人種: 3.01%
- 混血: 2.35%
- ヒスパニック・ラテン系: 12.21%
年齢別人口構成
- 18歳未満: 24.8%
- 18-24歳: 4.8%
- 25-44歳: 29.2%
- 45-64歳: 28.2%
- 65歳以上: 12.9%
- 年齢の中央値: 40歳
- 性比(女性100人あたり男性の人口)
- 総人口: 101.3
- 18歳以上: 100.1
世帯と家族(対世帯数)
- 18歳未満の子供がいる: 31.4%
- 結婚・同居している夫婦: 56.4%
- 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 6.5%
- 非家族世帯: 34.0%
- 単身世帯: 29.8%
- 65歳以上の老人1人暮らし: 7.6%
- 平均構成人数
- 世帯: 2.31人
- 家族: 2.89人
収入と家計
- ロスアラモスは年収20万米ドルを超える層が多く、総資産100万米ドル以上の居住者の割合が全米で最も高い(2005年)。
- 収入の中央値
- 世帯: 71,536米ドル
- 家族: 86,876米ドル
- 性別
- 男性: 65,638米ドル
- 女性: 39,352米ドル
- 人口1人あたり収入: 34,240米ドル
- 貧困線以下
- 対人口: 3.6%
- 対家族数: 2.4%
- 18歳未満: 2.6%
- 65歳以上: 5.3%
脚注
- ^ a b “Los Alamos CDP, New Mexico”. State & County QuickFacts. U.S. Census Bureau. 2019年2月25日閲覧。
- ^ Los Alamos, New Mexico
関連項目
参考文献
- en:Los Alamos, New Mexico 4/23/2006 13:44 (UTC)
外部リンク
ロスアラモス
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「ルイス・スローティン」の記事における「ロスアラモス」の解説
ロスアラモス国立研究所において、スローティンの役割は危険な臨界実験であった。最初はオットー・ロベルト・フリッシュの下でウランを用いた実験に従事し、のちにプルトニウムを使うようになった。臨界量を確立するため、核分裂物質の量を臨界を起こすレベル近くまで上げる臨界実験を、科学者たちは、リチャード・ファインマンがその危険性の高さを示唆した「眠った龍の尾をくすぐる」という言葉を引用して、「龍の尾をくすぐる」と表わしていた。1945年7月16日、スローティンは、人類最初の核実験であるトリニティ実験のコアを作成した。著名な核物理学者のエンリコ・フェルミはスローティンの無謀さに悩まされ、あるとき彼に「そのまま実験を続けると(龍の尾を踏み続けると)1年以内に死ぬぞ」と注意したが、スローティンは動じなかった。彼は試験をすでに40回以上も行っており、その核兵器製造の経験から「アメリカ合衆国の兵器製造長」として知られるようになっていた。 1945年8月21日、スローティンと近しい同僚の1人で研究助手であったハリー・ダリアン(英語版)は臨界実験を行っていた際、デルタ段階にあった6.2kgのプルトニウム爆弾のコアに中性子反射体である重い炭化タングステンの塊を誤って落とした。これによりプルトニウムが臨界状態に達して核分裂を起こし、24歳のダリアンは大量の中性子線を浴びた。のちの評価では、中性子線自体は致死的な量ではなかったと評価されたが、彼は前の実験の解体の際にガンマ線とベータ線にも被曝していた。彼は急性放射線障害にかかり、約1か月後の9月15日にロスアラモスの地下の病院で死亡した。 戦後、スローティンは自身が関わってきた計画への軽蔑を表わし始めるようになった。彼は「私は海軍の試験に巻き込まれたが、非常に不愉快であった」と語った。スローティンにとって不幸なことに、ロスアラモスにおける彼の貢献は依然として必要とされ、彼曰く「爆弾の研究のために残されたわずかな中の1人」になってしまった。彼は、シカゴ大学での生物物理学と放射線物理学の研究の再開を希望し、アルヴィン・グレイヴス(英語版)の研究を引き継ぐための準備を始めた。 1945年から1946年の冬、スローティンの大胆な行動により、彼の何人かの同僚はショックを受けた。彼はオークリッジ国立研究所のクリントン・パイル原子炉が停止するまでの数日を待たず、原子炉稼働中に水面下6フィートの場所にある機器の修理を行った。彼は線量計をつけていなかったが、その線量は少なくとも100レントゲンと評価された。これはもし急性であれば、急性放射線被曝の症状が出ていた量である。
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