レパルスの沈没とは? わかりやすく解説

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レパルスの沈没

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 05:13 UTC 版)

マレー沖海戦」の記事における「レパルスの沈没」の解説

午後1時37分、宮内七三少佐率いる鹿航空隊一式陸上攻撃機26機は積雲切れ間から右方向水上偵察機発見午後1時47-48分に下に出ると英艦隊発見した。この水上機は、レパルスから発進したビル・クローザー准尉スーパーマリン ウォーラス水上偵察機だった。「我れ航行の自由失えり」の信号旗掲げたプリンス・オブ・ウェールズ推進軸損傷のため20ノット緩慢に左旋回しレパルス28ノット増速すると右に急速転舵する。鹿屋航空隊第一中隊9機のうち、4機がプリンス・オブ・ウェールズ攻撃して右舷魚雷3本左舷1本命中を主張。5機がレパルス向かい左舷魚雷1本を命中させて左舷機関室浸水生じさせた。 続いて鹿屋航空隊第二中隊8機は、2機がプリンス・オブ・ウェールズ攻撃して右舷魚雷1本命中を主張、6機がレパルス攻撃しプリンス・オブ・ウェールズ合計魚雷4-5本、レパルス魚雷合計7-10本命中を主張している。これは魚雷命中水柱攻撃側自機戦果誤認したものであり、鹿屋空第一中隊第二小隊長として本海戦参加した須藤は、レパルスへの魚雷命中5-6程度推測している。レパルス乗艦していたイギリス人記者によれば最初に左舷魚雷2本(機関部浸水)、次に右舷中央部に2本、最後に1本が後部命中した記録している。また、命中したものの不発だった魚雷目撃されている。鹿屋空第三中隊9機はレパルス挟撃雷撃行い対空砲火で2機が撃墜された。この他11機が被弾し、3機の被害大きかった。対水雷防御欠け巡洋戦艦であるレパルス浸水激しく被雷から4分を経た午後2時3分(イギリス軍時間12:33)、左舷転覆して沈没した駆逐艦エレクトラ571名、ヴァンパイアテナント艦長従軍記者を含む225名を救助した宮内少佐鹿屋空雷撃総指揮官は「敵戦艦1撃沈、1隻は攻撃続行の要あり」と打電して帰途についた午後2時、美幌航空隊九六式陸上攻撃機武田中隊8機、大平中隊9機、各機500kg通常爆弾装備)が、雷撃受けて炎上する戦艦2上空到達したイギリス軍によれば最初に攻撃行ったのは大平中隊である。大平中隊何もない海面誤爆し帰還したが、駆逐艦1隻を撃沈した報告した戦後大平プリンス・オブ・ウェールズ狙って水平爆撃行おうとしたが、初陣爆撃手のミスにより、英戦艦のかなり手前の海面投弾したと証言している。英戦艦乗組員安堵したのも束の間武田中隊プリンス・オブ・ウェールズ水平爆撃行い午後2時13分に後部主砲塔付近左舷艦尾命中主張したイギリス軍によれば命中弾1、不落下弾1)。 プリンス・オブ・ウェールズには午後1時50分ごろ魚雷1本が艦首右舷命中2本目艦橋右舷付近に命中3本目は後部三番砲塔右舷付近に命中4本目右舷外側推進器付近に命中しプリンス・オブ・ウェールズ傾斜回復したものの1軸運転・最大発揮速力8ノットとなった武田中隊命中させた爆弾プリンス・オブ・ウェールズ最上甲板貫通して艦内炸裂、同艦の船体中央部飛行機甲板全体盛り上がるほどの損傷を受け、さらに通称「シネマデッキ」に収容されていた負傷兵多数死者出たほか、火災の煙が罐室に逆流機関兵退去した。武田大尉はプリンス・オブ・ウェールズシンガポール帰航する可能性考慮し日本軍潜水艦によりプリンス・オブ・ウェールズにとどめを刺すよう要請して戦場離脱した。 なお、日本軍航空隊救助作業を行うイギリス駆逐艦攻撃せず、救助作業妨害しなかった。これには2つ理由があり、1つ目は、爆弾魚雷使い果たした上に燃料少なかったことで、戦後須藤一式陸攻雷撃隊)から事情聞いたプリンス・オブ・ウェールズゴーディ機関長落胆している。2つ目の理由美幌航空隊壱岐春記大尉のようにイギリス海軍将兵戦いぶり敬意表したもので、残った機銃機銃掃射をし、救助作業妨害することも可能であったにもかかわらず、それをせずに帰還している。生存者一部シンガポール上陸したものの、その後シンガポール陥落時に日本軍捕虜となってしまった。

※この「レパルスの沈没」の解説は、「マレー沖海戦」の解説の一部です。
「レパルスの沈没」を含む「マレー沖海戦」の記事については、「マレー沖海戦」の概要を参照ください。

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