シアン化水素
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 07:47 UTC 版)
シアン化水素(Hydrogen Cyanide)は、メタンニトリル、ホルモニトリル、 蟻酸ニトリルとも呼ばれる猛毒の物質である。その水溶液は弱酸性を示し、シアン化水素酸と呼ばれる。
注釈
- ^ この値は、炭酸よりも弱い酸である事を示す。
- ^ なお、コンクリートや漆喰の部屋の燻蒸にシアン化水素を用いると、 水分の影響でシアン化水素酸が生じ、さらに、これが壁材に含まれていた鉄分と反応した結果、 壁が青くなる場合もある。つまり、鉄との錯化合物が生成された例である。
- ^ シアン化水素を化学兵器としての毒性発現の分類で見た場合、 数百ppmの濃度では肺から吸収されて循環器に回り、 血液中のヘモグロビンや細胞内のミトコンドリアと結合して、機能を停止させる血液剤として働く。 一方で、数千ppm以上の濃度では肺に直接作用し、肺の機能を麻痺させて呼吸ができなくなる窒息剤として働く。
- ^ ただし、青酸塩で中毒死した場合は、そうならない場合もある。
- ^ なお、シアン化物イオン以外では、硫化水素や一酸化炭素も、このミトコンドリアの電子伝達系の複合体IVを阻害する。
出典
- ^ a b 新村 芳人 『興奮する匂い 食欲をそそる匂い ~ 遺伝子が解き明かす匂いの最前線』 p.77 技術評論社 2012年4月15日発行 ISBN 978-4-7741-5013-0
- ^ 新村 芳人 『興奮する匂い 食欲をそそる匂い ~ 遺伝子が解き明かす匂いの最前線』 p.78 技術評論社 2012年4月15日発行 ISBN 978-4-7741-5013-0
- ^ 新村 芳人 『興奮する匂い 食欲をそそる匂い ~ 遺伝子が解き明かす匂いの最前線』 p.79 技術評論社 2012年4月15日発行 ISBN 978-4-7741-5013-0
- ^ 裁判所 労働事件裁判例 日本計算器峰山製作所懲戒解雇(2017年9月20日時点の裁判所 - 裁判例情報)
- ^ Robert K. Murray・Daryl K. Granner・Victor W. Rodwell(編集)、上代 淑人(監訳)『Illustrated ハーパー・生化学(原書27版)』 p.108 丸善 2007年1月30日発行 ISBN 978-4-621-07801-3
- ^ Robert K. Murray・Daryl K. Granner・Victor W. Rodwell(編集)、上代 淑人(監訳)『Illustrated ハーパー・生化学(原書27版)』 p.121 丸善 2007年1月30日発行 ISBN 978-4-621-07801-3
- ^ a b 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.75 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.76 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ アメリカの死刑囚が「最後の晩餐」に選んだものは、ライブドアニュース、2014年11月23日。2015年10月24日閲覧。
- ^ 遺棄化学兵器等(内閣府大臣官房遺棄化学兵器処理担当室)
- ^ 陸奥屋(2009年7月3日時点のアーカイブ)
- ^ 厚生労働省 平成11-12年度たばこ煙の成分分析について(概要)(2017年9月20日時点の厚生労働省 - たばこと健康に関する情報ページ)
- ^ 環境省 PRTRインフォメーション広場 届出外排出量 10.たばこの煙に係る排出量(2017年9月20日時点の環境省 - PRTRインフォメーション広場)
- 1 シアン化水素とは
- 2 シアン化水素の概要
- 3 検知法
- 4 その他
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