ボクシング・メイウェザー戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 06:15 UTC 版)
「コナー・マクレガー」の記事における「ボクシング・メイウェザー戦」の解説
2017年8月26日、プロボクシングデビュー戦でフロイド・メイウェザー・ジュニアと対戦し、試合序盤の3Rは変則的なボクシングから左アッパーをヒットさせるなど手数も出して試合のペースをつかんだかにみえたが、中盤以降はスタミナ切れを起こして動きが落ち、ダウンは1度もしなかったものの、メイウェザーがパンチをまとめるとレフェリーの判断で試合が止められ、レフェリーストップにより10R 1分5秒TKO負けを喫した。この試合のファイトマネーのみでメイウェザーは1億ドル、マクレガーは3000万ドルを稼ぎ、雑誌『フォーブス』で発表された2018年のスポーツ選手長者番付ではメイウェザーが年収2億8500万ドルで1位、マクレガーは年収9900万ドルで4位にランクインした。北米でのPPV販売件数は、2015年のフロイド・メイウェザー・ジュニア 対 マニー・パッキャオ戦に次いでボクシング史上2位となる430万件に上り、世界中での違法ストリーム視聴は1億3千万人以上に達した。 試合前の反応マイク・タイソン 「ボクシングならマクレガーは殺されるよ」「メイウェザーは赤ん坊のころから生涯ずっとボクシングをやってきたんだ。マクレガーはKOされるとわかってる所にノコノコ出てくるとは、まったくバカなルールを受けたもんだぜ。蹴ることも組みつくことも許されないんじゃマクレガーには、ほとんど勝つチャンスがないよ」 マックス・ケラーマン 「もしマクレガーがずっとボクシングをやっていたのなら、我々は違う話をしていたかもしれない。しかしわずか3ヶ月か6ヶ月やっただけでフロイドにパンチを当てることは出来ない。これから起こることを話そう。コナー・マクレガーは一発のパンチもフロイド・メイウェザーに当てることが出来ない。一発のパンチでさえもだ」 リッキー・ハットン 「俺もメイウェザーにパンチを当てることが出来なかった、デラ・ホーヤも出来なかった、カネロも出来なかった。だからコナーも出来ないだろう」「試合になればコナーはパンチを一発も当てられない可能性があると思う。試合では、少し恥ずかしいことが起こるかもしれない。コナーの事は大好きだから、そうなるのは見たくないんだけどね」 試合前はマクレガーに対して「パンチが一発も当たらない」等の酷評もあったが、ボクシングのデータを取り扱うコンピュボックス社(CompuBox)の統計で、この試合でマクレガーがメイウェザーにヒットさせたパンチの数は111発で強打でも84発と、マニー・パッキャオが2015年の試合でメイウェザーに対して記録したヒットさせたパンチの数81発と強打で63発と比較しても、ヒット数、強打のヒット数共に上回るなど、予想以上の健闘をみせたことで、試合後にはボクサーや専門家から高い評価を得た。 試合後の反応マイク・タイソン 「マクレガーをさらにリスペクトするようになったよ」「リングに入るだけでも大した度胸なのに、マクレガーは素晴らしかった」「A評価を与えるね。彼は本当に素晴らしかったよ。ボクシングを一度も経験したことがない男が10ラウンドまで戦ったんだ」「マクレガーはダウンをするべきだったね。レフェリーのストップは少し早すぎたよ」 マックス・ケラーマン 「コナー・マクレガーは並外れたファイターだ。非常に優れたファイターだった。チャンピオン達の中でも、彼は傑出している。ボクサーコナーの何が傑出していたかと言えば、まず第一に、彼は史上最高のボクサーの一人を相手にプロデビュー戦を果たし、試合序盤は十分に張り合っていたことだ。プロデビュー戦にもかかわらず、彼が10ラウンドまで戦った事実は驚くべきことだ」「私がコナーは一発のパンチも当てられないと言ったのは間違いだった。彼は実際にパンチをきれいに何発か当てた。フロイドがまだ戦いを始めていなかった時、マクレガーは試合序盤の数ラウンドを勝った。それは驚くべきことだ」 ジョージ・フォアマン 「マクレガーが誰もやったことがないようなパンチでメイウェザーにパンチを命中させてとても驚いたよ」「(試合前に)この試合について否定的な事を言っていた全てのメディアは謝罪するべきだ。恐らく、この試合を超えるのは難しい。年間最高試合かもしれない」「彼はメイウェザーを驚かせただけでなく、私やたくさんの専門家たちを驚かせたんだ」「マクレガーのパンチが頻繁に当たったために、メイウェザーのディフェンスはコナーに対して機能しなかった。だからメイウェザーは前に出て私のような古いボクシングの強打者みたいに戦ってしまったんだ」 シュガー・レイ・レナード 「マクレガーには驚かされたよ。彼のスタイルを使って4ラウンドか5ラウンド、メイウェザーから平静さを失わせたのが印象的だった。驚異的だったよ。でもそれから7ラウンドぐらいに突然スタミナ切れを起こしてしまったね」 ウラジミール・クリチコ 「マクレガーはボクシングで対戦するのに簡単な相手ではなかった。彼は速かったし、フロイドは彼のパンチを注意していた。彼のパンチは左も右もパワフルだったからね」「誰もがメイウェザーが勝つと予想してたと思うけど、個人的には、マクレガーがこれほど競合するとは思っていなかったよ。特に序盤のラウンドでは、彼はビューティフルなボクシングをみせた。彼は全てのルールに従って、とてもクリーンなボクシングだったよ」 2017年11月1日、マクレガーをUFCと契約する前から4年以上に渡って追ってきたドキュメンタリー映画『Conor McGregor: Notorious』がアイルランドで公開され、アイルランド制作のドキュメンタリー映画として歴代最高興行収入を記録。2017年に公開されたアイルランド制作映画としても最高週末興行収入を記録した。 2017年11月23日、世界6階級制覇ボクサーのマニー・パッキャオが、マクレガーに対し、「元気でいろよ、わが友よ。2018年に本当のボクシングマッチ」とSNSで挑発した。12月9日には、パッキャオが、まだ初期段階の交渉であるものの翌年4月にマクレガーと対戦するための交渉を開始したことを明かし、自分との対戦にマクレガーも前向きだと聞いていると語った。また、UFCのリングアナウンサーであるブルース・バッファーも、パッキャオの関係者から「マクレガー陣営と交渉したいので間を取り持って欲しい」とする依頼を半年以上前から何度も受けていることを明らかにした。しかし、パッキャオのプロモーターであるボブ・アラムは「まったく馬鹿げている、今のところ交渉はなにもない」と交渉を開始したとするパッキャオの主張を否定し、ダナ・ホワイトも同様に「マクレガーはUFCと契約しているので、もし交渉開始の話が本当であれば、パッキャオと彼の代理人を訴えることになる」と否定し、マクレガーの次の試合はボクシングではなく総合格闘技の試合になるとした。12月16日には、パッキャオと対戦するのか取材を受けたマクレガーが「次の試合は総合格闘技になる」と、パッキャオとのボクシング戦を否定した。
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