ハンガリーの食事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 03:33 UTC 版)
ハンガリーでは、多量の朝食を摂る。ハンガリーの朝食は、焼きたてのパンまたはトースト、バター、チーズや様々なクリームチーズ、トゥーロー (túró) やクルズット(Körözött, リプタウアー)、ハムのような薄切り冷肉、ヴェーレシュ・フルカ(véres hurka, ブラックプディングに似たブラッドソーセージ)、マーイクレーム(májkrém)またはケネーマーヤシュ(kenőmájas)というレバーパテやレバーソーセージ、ベーコン、サラミ、牛タン、モルタデッラ、ディスノーシャイト(disznósajt, ヘッドチーズ)、カバノス(英語版)、ブリュー・ヴルスト(英語版)のようなソーセージや様々なハンガリー風ソーセージ(コルバース、Kolbász)で作るオープンサンドイッチが一般的である。卵料理(目玉焼き、スクランブルエッグ、ゆで卵)、ブンダーシュケニェール (bundáskenyér) と呼ばれるフレンチトースト、野菜(唐辛子、ピーマン、トマト、ハツカダイコン、ポロネギ、キュウリ)もハンガリーの朝食の定番メニューである。牛乳、紅茶、またはコーヒーと、菓子パン、キフリ、シュトゥルーデルといったペイストリー にジャムまたは蜂蜜をそえた朝食、またはミューズリーのようなシリアル食品の朝食もある。子供はテイベリジュ(tejberizs, ライスプディング)やテイベグリーズ(tejbegríz, セモリナの粥)にココアと砂糖をかけた朝食を食べることもある。朝食には熱い飲み物が好まれる。 「フォークで食べる朝食」を意味するヴィヤーシュレッゲリ (Villásreggeli) は、特別な行事の日や休日に食べる量の多い贅沢な朝食である。しばしば客を招待し、デビルドエッグ(詰め物をしたゆで卵)、冷たいステーキ、冷たいサラダ、サケのオムレツ、パンケーキ、クルズット、キャビア、フォアグラ、果物のサラダ、コンポート、フルーツヨーグルト、果汁、シャンパンとペイストリー、ケーキ、クッキーが供される。 昼食は1日で最も重要な食事であり、通常複数のコースから成る。魚、卵、あるいはレバーなどの冷製または温製の前菜から始まり、次にスープが供され、主菜が続く。主菜は甘いペイストリーまたは肉料理とサラダで、デザートが続く。最後に果物が出ることもある。ハンガリーではパラチンタ(パンケーキ)は主菜とされ、朝食としては食べない。サラダは常に肉料理と共に供され、レタス、トマト、キュウリとタマネギを合えたものか、またはヴィネグレットソースで和えたキュウリの薄切りである。ロシアサラダやポテトサラダは、茹でたジャガイモ、野菜、固ゆで卵、キノコ、肉や魚の揚げ物や茹で物を、ヴィネグレットソースやマヨネーズで和えるか、ゼリーで寄せてアスピックとしたもので、前菜または主菜となる。 一部の人や子供は午後に、ウソンナ (uzsonna) と呼ばれる軽い食事として通常オープンサンドイッチを食べる。夕食は昼食に比べて重要な食事ではなく、朝食に類似しており、オープン・サンドイッチとヨーグルト、またはヴィルシュリ (Virsli) とバンズのホットドッグが通常で、食後にデザートとしてケーキやパンケーキ(パラチンタ)を食べることはまれであり、単品の料理で済ませる場合が多い。
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