スリハリコタ宇宙センター
分類:宇宙開発機関
名称:スリハリコタ宇宙センター/Sriharikota Space Center(SHAR)
小分類:打ち上げ射場
国名:インド
所在地:アンドラ・プラデシュ州スリハリコタ島
設立年月日:1971年10月(初運用)
スリハリコタ射場(SHAR)はインド宇宙研究機関 (ISRO)の管理下にある宇宙センターで、当初は探測ロケットの射場でしたが、その後SLV(衛星打上げビークル)の打ち上げ射点やロケットの試験・組立てを行なう技術センター、打ち上げ管制、衛星追跡・遠隔測定などのための諸施設が建設され、現在ではインド随一の宇宙センターとなりました。
SHARでは1970年10月に初めてロヒニ探測ロケットを打ち上げており、最初の人工衛星は1979年8月19日にSLV-3ロケットにより打ち上げられたロヒニ1A技術衛星です。その後、1983年までにSLV/ロヒニの打ち上げがさらに3回行なわれました。そして1987年からは補助ロケットを追加した改良型ロケットASLV(発展型衛星打ち上げ用ビークル)によるSROSS(拡大型ロヒニ衛星)地球観測衛星が、また1996年からはPSLV(極軌道衛星打ち上げ用ビークル)によるIRS(インディアン・リモートセンシング衛星)の打ち上げが始まっており、SLV/ASLV/PSLV含めて10回の打上げを行なっています。
このほか、静止軌道衛星打ち上げ用のGSLV(静止軌道衛星打ち上げ用ビークル)がロシアの協力で開発されており、スリハリコタから打ち上げられる予定です。
1.どのような組織になっているの?
インド宇宙省インド宇宙研究機関 (ISRO)の下部機関です。
2.地図上ではどの辺にあるの?
インド南東部、ベンガル湾に面したコロマンデル海岸のそばにある大きな島、スリハリコタ島にあります。位置的には北緯13度9分、東経80度4分で、タミール・ナドゥ州の州都マドラスのすぐ北になります。発射傾斜角は44〜47度です。
3.これまでに打ち上げたロケット、人工衛星は?
ロケットは、ロヒニ探測ロケット、SLV、ASLV、PSLVがあります。
人工衛星は、ロヒニ技術衛星、SROSS地球観測衛星、IRSリモートセンシング衛星などがあります。
※参考文献/ケネス・ガトランド・著/佐貫亦男・日本語版監修「世界の宇宙開発」旺文社・発行、大澤弘之・監修「日本ロケット物語」三田出版会・発行
サティシュ・ダワン宇宙センター
(スリハリコタ宇宙センター から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 08:13 UTC 版)
座標: 北緯13度43分11.2秒 東経80度13分49.36秒 / 北緯13.719778度 東経80.2303778度
サティシュ・ダワン宇宙センター(サティシュ・ダワンうちゅうセンター、सतीश धवन अंतरिक्ष केंद्र, 英: Satish Dhawan Space Centre; SDSC)は、インド宇宙研究機関(ISRO)のロケット発射場である。インドアーンドラ・プラデーシュ州のシュリーハリコータに位置する。
元々このセンターはシュリーハリコータ発射場(Sriharikota Range)と呼ばれていたが、2002年にISROの前局長、サティシュ・ダワンが亡くなったことを受けて現在の名称になった[1]。
歴史
1969年に衛星打ち上げ場として選定される。1971年10月9日に観測ロケットRH-125が打上げられ、これが同センターが打上げた初のロケットとなった[2]。その後も観測ロケットの打上げが行われ、1979年8月10日に人工衛星ロヒニ1Aを搭載したSLVの打上げが行われた[2]。しかしロケットの2段目が原因でこの衛星は予定した軌道には到達できず、同月19日に軌道減衰した[2]。初の衛星打上げ成功は1980年7月18日のSLVによるロヒニ1Bである[2]。2008年10月22日にはインドの初の月探査機、チャンドラヤーン1号が打上げられた。
SDSCは現在2基の発射台(#1、#2)を保有している。2基目の新しい発射台は2005年から使用されており、ISROの衛星打上げロケット全種に対応している。発射台が増えたことにより以前では不可能であった1年に複数回の衛星打上げが可能となった。
またSDSCはインド有人宇宙飛行計画にも使用される予定で、2015年までに3基目の発射台が有人飛行ミッションのために建造される計画[3]が存在した。有人飛行計画はキャンセルされ続けたが、2018年、インド政府は改めて2022年までに有人宇宙船を発射する計画を発表しており、インフラ整備も行われる見通し[4]。
参考文献
- ^ “Unveiling of the Bust of Satish Dhawan at Satish Dhawan Space Centre, Sriharikota & Presentation of Astronautical Society of India Awards by Prime Min”. SpaceRef.com Asia (2005年9月21日). 2010年8月6日閲覧。
- ^ a b c d “Sriharikota”. Encyclopedia Astronautica. 2010年8月5日閲覧。
- ^ Zee News (2008年10月21日). “India to build a new launch-pad and an astronaut training centre”. Zee News 2008年10月21日閲覧。
- ^ “インド、2022年に有人宇宙船打ち上げ ロ米中に次ぎ4番目”. AFP (2018年12月29日). 2018年12月28日閲覧。
関連項目
- トゥンバ赤道ロケット打ち上げ基地 (TERLS) - インドの観測ロケット発射場
外部リンク
- スリハリコタ宇宙センターのページへのリンク