サイエントロジーの教義
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サイエントロジーの中では、ジヌーの物語は「炎の壁」か「第2の出来事」として言及されている。ハバードはこの出来事を「この銀河のこの領域における生命の堕落に終わった大惨事の秘密」を構成したものと言い、大変な重要性を置いた。広範な物語の概要――七千五百万年前に銀河のこの領域でそれ以来大変な悪影響をもたらしたすさまじい大惨事が起こったこと――は、比較的低レベルのサイエントロジー信者にも公に受け入れられた。しかしその詳細は、少なくとも教会の中では、厳格に機密なものとされた。 このOT IIIのドキュメントはいかにハバードが炎の壁に入りそして生き延びたかを記すもので、「おそらくそれを成し遂げた者は七千五百万年の間ただ1人である」。彼はその「大発見」を1967年9月20日、テープ録音された講義の「ロンの日記67」(RJ67)を教会のメンバーに送付することで初めて公表した。ハバードによると、彼の研究は背骨と膝と腕の骨折を伴って達成された。OT IIIコースには以下の内容の警告が含まれている:「R6 implantは『その資料を解析しようとするものは肺炎その他で死ぬ』ように作られている。」「RJ67」で、ハバードはジヌーの大虐殺の破壊的な影響についてそれとなく言及している: 「 そしてこれは本当に本当の話なのだが、すさまじい大災害がこの惑星と(銀河)連合をなす他の75の惑星に七千五百万年前に起こったのだ。それからというものの、時は不毛に流れてきたが、多くの機会、少数の者たちが我々を前進させる領域へと技術を革新させ、そのことを繰り返してきたのだ。我々はまさにこのことを起こそうとしているのである。 」 OT IIIは「第1の出来事」、四千兆年前(これは現在科学的に受け入れられている宇宙の年齢の約三十万倍である)のことを扱っている。第一の出来事では、怪しんでいないセイタンは大きなパキンという音と発光の洪水に服従させられた後、ラッパを吹くケルビムに続かれるチャリオットを目撃した。大きなパキパキという音の連続の後、そのセイタンは闇に包まれた。これはこの宇宙への出入り口の重要な提示だと描写され、その3つのトラウマ的な記憶はセイタンの状態、静止(自然、神性)からの分離を意味している。 ハバードはボディ・セイタンの存在を、彼が言うところの、人々を彼らの最も高いスピリチュアルのレベルに到達することを妨げている、人類の肉体的・精神的苦痛の多くを説明するために用いた。OT IIIは信者にボディ・セイタンの位置を把握してオーディティングによって出来事Iと出来事IIの影響からセイタンを開放するように告げる。これは信者がE-メーターの両方の缶を片手で持ち、そして自分にオーディターとして質問するというソロ・オーディティングという手法で達成される。その儀式をしている信者はボディ・セイタンの集まりを見つけて、テレパシーでそれに注意を向けて、まずはその集まりのそれぞれのメンバーに出来事Ⅱを通じて取り掛かり、そして出来事Ⅰについても必要ならば処置をする。ハバードはこの儀式には苦痛が伴い、OTレベルがIV~VIIの者は己のボディ・セイタンを処理するために長い過程が必要だと警告している。 教会は、ジヌーの物語がサイエントロジーをサイエンス・フィクション・ファンタジーに過ぎないものとして描くのに利用されることに抗議してきた。ハバードのR6 implantに関する声明は論争の元となってきた。批判者とキリスト教信者はハバードのR6についての発言の数々は、サイエントロジーの主張に反し、サイエントロジーの教理はキリスト教の信仰と相反することを証明していると発言した。"補助"という名の講義の中でハバードはこう述べている: 「 すべての人間は十字架に磔にされていたところを見させられています。ですからこの磔を偶然だと考えないでください。キリスト教の開祖たちが、磔が人間に適用されていることを発見したのです。何者かがこの惑星のどこか、紀元前六百年ごろにR6の一部を発見したのです。どうやって発見したかは知りません。狂人を眺めているか何かしたのでしょう。ただ、それ以来彼らはそれを用いて、それがキリスト教として知られているものになったのです。キリストはいなかったのです。ただ、磔にされている人間がすべての人として見せられたのです。 」
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