オリジナルアルバム以降
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「いとしのレイラ」の記事における「オリジナルアルバム以降」の解説
アルバム自体の売れ行きは当初芳しくなく、イギリスではチャートインすることも無かった。理由の一つとして、クラプトンの名前がカバー裏にしか記載されなかったことも考えられた。加えて曲が長すぎたためラジオで放送されなかったということもあった。そのため、2:43へと短縮されたエディットバージョンが作成され、1971年3月にアトコ・レコード (US) からリリースされ、Billboard Hot 100で51位を記録した。ロング・バージョンのシングルは、ビルボード誌で1972年8月5日に週間ランキング最高位の10位、同年の年間ランキングでは84位を獲得。やがて、多くの批判と賞賛を得、ロック史上の傑作としての評価が定着した。 「いとしのレイラ」は、1972年のコンピレーション『エリック・クラプトンの歴史』に再録され、シングルとしても再発、イギリスでは7位、アメリカでは10位を獲得した。1982年には、イギリスで再びシングルリリース、4位を記録する。このときは7分のオリジナルバージョンであり、曲の3分の2はインストゥルメンタルであった。 リリース以来、重要な意見は圧倒的にポジティブである。デイヴ・マーシュはローリング・ストーンの「The Rolling Stone Illustrated History of Rock and Roll」で「歌手か作者が非常に深く自己に達した瞬間を持つロック曲のレパートリーはわずかで、それらを聴くのは殺人もしくは自殺を目撃するのと同じである...私にとって『レイラ』はその中でも最も素晴らしい曲だ。」と記した。マーシュは「The Heart of Rock & Soul: The 1001 Greatest Singles Ever Made」で「いとしのレイラ」を156位にランクした。 1980年5月に、ロンドン交響楽団がカバーし、ロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音された。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団も同様の形式でカバーしている。 1983年9月20日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたARMSチャリティ・コンサートで、クラプトンはジェフ・ベック、ジミー・ペイジと共に「いとしのレイラ」を演奏した。この3人は、1963年から1968年にかけてヤードバーズでそれぞれリード・ギターを担当している。 1992年、クラプトンはMTVアンプラグドへの出演を依頼された。その後リリースされた『アンプラグド~アコースティック・クラプトン』は多くのブルース・スタンダードのカバーと新曲「ティアーズ・イン・ヘヴン」が収められ、「いとしのレイラ」の「アンプラグド」バージョンも収録された。こちらは、オリジナルよりもスローテンポで、リフを作り直しピアノコーダ部分は省略された。クラプトンは疑わないライブ観衆に本バージョンを紹介するとき、「これを見つけることができるかどうか見てください。」と語りかけた。この「アンプラグド」バージョンはアメリカで12位を記録したが、イギリスではチャート入りしなかった。また、ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」を打ち破って、その年のグラミー賞最優秀ロック曲を獲得、エンターテインメント・ウィークリーによると、グラミー賞史上10大逆転受賞の一つであるとされる。 2003年にオールマン・ブラザーズ・バンドはこの曲をコンサートで演奏し始めた。ウォーレン・ヘインズがリードボーカルを担当し、グレッグ・オールマンがピアノ、デレク・トラックスがデュアン・オールマンのギターパートを演奏する。これはオールマンだけで無く、その前年に死去したトム・ダウドへのトリビュートとして行われた。 2004年には「ローリング・ストーン」誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・ソング500」と「オールタイム・グレイテスト・ギター・ソング100」に於いて、それぞれ27位と13位 エリック・クラプトンは3つ目のバージョンもレコーディングしている。アルバム『プレイ・ザ・ブルース(英語版)』でウィントン・マルサリスと共演し、参加ミュージシャンはウィントン・マルサリス(ボーカル、トランペット)、エリック・クラプトン(ボーカル、ギター)、ビクタ-・ゴーインズ(クラリネット)、マーカス・プリンタップ(トランペット)、クリス・クレンショー(トロンボーン、ボーカル)、ドン・ヴァッピー(バンジョー)、クリス・スティントン(キーボード)、ダン・ニマー(ピアノ)、カルロス・エンリケ(ベース)、アリ・ジャクソン(ドラムス)であった。
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