エリコンKB 25 mm 機関砲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/15 02:04 UTC 版)
エリコンKBA 25 mm 機関砲 | |
---|---|
![]() |
|
種類 | 機関砲 |
原開発国 | ![]() |
諸元 | |
重量 | 237.6 lb (107.8 kg)[1] |
銃身長 | 85.5 in (2,170 mm)[1] |
|
|
口径 | 25×137mm弾 |
作動方式 | 自動機構: ガス圧作動方式[1] 閉鎖機構: 回転ボルト式[1] |
発射速度 | 570発/分[1] |
初速 |
エリコンKB 25 mm 機関砲(エリコンKB 25ミリきかんほう)は、スイスのエリコン社が開発した25mm口径の機関砲シリーズ。なお、現在では、エリコン社はラインメタル・グループの傘下に入っている。
来歴
TRW社は、著名な銃器設計者であるユージン・ストーナーをコンサルタントに迎えて、1964年初頭より25mm機関砲の開発に着手した[2]。これは、「ブッシュマスター」として知られるVRFWS(Vehicle Rapid Fire Weapons System)計画の要求事項を満たすか越えることを目標としており[注 1]、22か月で最初の試作品が完成、1965年11月よりM114装甲偵察車に搭載しての試射を開始して、1968年よりアメリカ陸軍での試験が開始された[2]。
しかしアメリカ軍での試験が完了する前に、TRW社はTRW-6425の権利の全てをフィルコ-フォード社に売却し、1969年には作業を終了した[2]。一方、エリコン社は、弾薬の開発・供給についてフィルコ-フォード社との協力を継続する一方で、自社でも、TRW-6425に類似した機関砲の製作に着手した[2]。これによって開発されたのが本砲である[2]。
設計
車載用のKBAと、三脚に架して運用するためのKBBという2つのサブタイプが開発された[1]。上記の経緯もあって、外見はTRW-6425に類似するが、作動方式はショートリコイルからガス圧式に変更された[1]。閉鎖方式は回転ボルト式、給弾方式はベルト式で、二方向から装填されるため、異なる弾種を速やかに切り替えて使用できる[1]。
KBAでは弾薬規格として25×137mm弾が採用されたが、これはVRFWS計画での標準弾となり、フィルコ-フォード社がTRW-6425の設計を引き継いで完成させたPFB-25や[4]、やはりこの計画に向けてヒューズ社が開発したチェーンガンであるM242 ブッシュマスターにも採用された[5]。またゼネラル・エレクトリックがガトリング砲として開発したGAU-12 イコライザーでも用いられたが[6]、KBBでは25×184mm弾が採用された[7]。
また艦載用としても用いられており、エリコン社純正のGBMシリーズのマウントに加え、ブレーダ・メッカニカ・ブレシャーナ社製のコンパクト砲塔とも組み合わされる[8]。KBBについては、トルコ海軍ではシー・ゼニスCIWSに組み込んで採用している[8]。
これらとは別に、7砲身のガトリング砲モデルであるKBDも開発された。これはKBBと同じ25×184mm弾を使用しており、ミリアドCIWSに組み込まれているが、実際の配備はなされていない[9]。なお、KBDは、エリコン社が初めて開発したガトリング砲であった[10]。
-
87式偵察警戒車搭載のKBA-B02
-
KBAの艦載マウント
-
艦載マウントの発砲シーン
搭載プラットフォーム
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j Chinn 1987, pp. 335–339.
- ^ a b c d e Chinn 1987, pp. 301–306.
- ^ Chinn 1987, pp. 257–262.
- ^ Chinn 1987, pp. 347–349.
- ^ Chinn 1987, pp. 453–463.
- ^ Chinn 1987, pp. 171–181.
- ^ Hooton 1998.
- ^ a b Friedman 1997, pp. 455–456.
- ^ Tony DiGiulian (2016年10月30日). “Italy 25 mm/80 (1") KBD Myriad - NavWeaps”. 2022年10月27日閲覧。
- ^ Friedman 1997, p. 440.
参考文献
- Cullen, Tony; Foss, C.F. (1992), Jane's Land-Based Air Defence 1992-93 (5th ed.), Jane's Information Group, ISBN 978-0710609793
- Hooton, E.R., ed. (1998), Jane's Naval Weapons Systems (26th ed.), NCID AA11235770
- Chinn, George M. (1987), The Machine Gun, 5, Bureau of Ordnance
- Friedman, Norman (1997). The Naval Institute Guide to World Naval Weapon Systems 1997-1998. Naval Institute Press. ISBN 978-1557502681
- Rheinmetall. “Oerlikon 25 mm Automatic Cannon KBA” (PDF) (英語). 2011年2月20日閲覧。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、エリコンKB 25 mm 機関砲に関するカテゴリがあります。
- エリコンKCB 30 mm 機関砲 - エリコン社の一回り大型の機関砲。
「エリコンKB 25 mm 機関砲」の例文・使い方・用例・文例
- われわれは相手の100議席に対して250議席を獲得した
- 地球は外周が約25,000マイルある
- 5の3乗は125
- 彼はポケットに手を突っ込んで25セント硬貨を取り出した
- 25周年記念祭
- 銀行強盗達は25,000ドル以上持って逃げた
- この都市の人口は25万です
- ただ今の気温は25度だ
- 今世紀最後の25年には
- 学校の各教室には25個の机といすが用意されています
- 私は250ドルで隣人にコンピュータを売った
- 5の2乗は25です
- 東京から南へ約1000kmのところにあります。船で約25時間かかります。空の便はありません。
- 締め切りは6 月25 日ですが、参加枠が限られているので、早めの登録をお勧めします。
- もしお手伝いしてくださるようでしたら、Kateと私の両方に4 月25 日までにお知らせください。
- 初回の納期である5月25日までに100個のライトは納品できますが、残りの400個については、新たな納期をお願いしなければなりません。
- 7 月25 日、本社で参加者にインタビューを行い、その際に効力や風味、ネーミングなどの区分について、1-10の段階で試供品を評価してもらいます。
- しかし、私の記録によると、支払い期限の1月25日よりかなり前の、1月20日に全額分の小切手を送りました。そして、私の銀行取引明細書には、27日に小切手が現金化されたとあります。
- 微細管の直径は約25ナノメートルである。
- 帳簿に受取利息25万円を計上する必要がある。
固有名詞の分類
艦砲 |
カロネード砲 舷側砲 エリコンKB 25 mm 機関砲 ボフォース 152mm砲 カルバリン砲 |
機関砲 |
Mk 44 ブッシュマスター II マウザーMK 30 30mm機関砲 チェーンガン エリコンKB 25 mm 機関砲 五式三十粍固定機銃 |
スイスの火砲 |
エリコンKA 20 mm 機関砲 エリコンFF 20 mm 機関砲 35mm2連装高射機関砲 L-90 エリコンKB 25 mm 機関砲 |
- エリコンKB 25mm機関砲のページへのリンク