ES
「ES」とは、エントリーシートや従業員満足度など様々な略語を意味する表現。
「ES」とは・「ES」の意味
「ES」とは、「Employee Satisfaction」の略称で、福利厚生やマネジメント、職場環境などについて従業員の満足度を表す指標を指すビジネス用語である。「社員満足度」ともいう。少子高齢化に伴う労働力人口の減少が懸念される近年において、従業員満足度を重視する企業が増加している。従業員満足度の高い職場は離職率も低く、従業員の生産性や顧客対応へのモチベーションが高い傾向にある。従業員満足度は、CSと略される顧客満足度(Customer Satisfaction)に対比する概念で、一般的に顧客満足度を高めることと「ES」は深い関りがあるとされている。社員の満足度を高めるためには、労働条件の見直しや職場環境を整えるなどの待遇を改善することが必要とされ、働き方改革を実行する上でも重要な要素である。「ES」とは、エントリーシート(Entry Sheet)の略称でもある。エントリーシートという言葉は、英語にはなく日本語で申込書を意味する和製英語である。エントリーシートとは、イベントなどへ参加する時に、主催者が用意した応募用紙や申込書に参加を希望する旨や必要事項等を記入し、主催者へ提出するもの。スポーツや各種競技の大会やイベントなどへの参加申込書のことを指す。
また、就職活動において学生や就職を希望する人が企業に提出する応募書類もエントリーシートという。企業側が独自のエントリーシートを用意している場合もある。就活におけるエントリーシートは、自分自身の人柄を企業にアピールするものであり、課外活動や大学で学んだことなどを記入するもので、主に採用選考に用いられる。履歴書は、個人情報や経歴、スキルを記載する書類であり、エントリーシートは就職希望者の「人となり」をみるためという違いがある。
情報処理に関する国家試験のひとつであるエンベデッドシステムスペシャリスト試験(Embedded Systems Specialist Examination)も「ES」という。エンベデッドシステムスペシャリスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構の情報処理技術者試験センターが実施している試験で、エンデベットシステムの運用や構築、設計といった専門の知識や技術を有する者を対象としている。情報処理技術者試験センターの試験におけるスキルレベル4に相当する。組み込みシステム開発基盤の構築や、組み込みシステムの設計・製造を主導する能力を備えていることが認定される試験である。
音楽用語では、「ES」は、ドイツ音名を表す。吹奏楽は、譜面上に表記されている音と実際に楽器から出る音が違う移調楽器が混在しているため、楽器に応じてドイツ音名が用いられる。ドイツ音名は、♯が付くと元の音名に「is」、♭が付くと元の音名に「es」を付けるが、例外としてミbを「Es(エス)」、ラbを「As(アス)」、シbを「B(ベー)」と読む。ドを吹くと「ミ♭」が出るアルトクラリネットやバリトンサックスなどの管楽器をEs管と呼ぶ。
心理学で使う「ES」は、精神分析者でもあるフロイトが提唱した心理学用語。「ES(エス)」とは本能的、衝動的欲求を指し、イド(id)ともいう。フロイトは、人間の心の構造には「自我」、「超自我」、「エス」の3つの領域があり、人間の精神はこれら3つの相互作用で成り立っていると捉えた。
「ES」は、建築用語で電気用のブレーカーや警報装置などの盤、機器を納めるためのスペースを指す。
IT用語では「エキスパートシステム(expert system)」のことを頭文字から「ES」という。日本語訳では専門家システム。特定分野の専門知識を体系化してコンピューターに記憶させ、推論や問題の解決を自動に行わせるシステムで、人工知能(AI)の応用例のひとつである。
看護・医療用語では、前頭葉上の皮膚に電極をあて頭部に通電し、人為的にけいれん発作を誘発する治療法を「電気けいれん療法」という。「電気けいれん療法」は、ECT(electroconvulsive therapy)、電撃療法(EST)、電気ショック療法とも呼ばれ、電気ショック療法は英語表記「Electric Shock」から「ES」と略される。
「ES」の読み方
従業員満足度、エントリーシート、試験などの英語表記の略である場合は「イーエス」、心理学、ドイツ音名の場合は「エス」と読む。イー‐エス【ES】
読み方:いーえす
イー‐エス【ES】
イー‐エス【ES】
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