ア‐リーグ
「アメリカンリーグ」の略。
アメリカンリーグ
(ア・リーグ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/07 03:10 UTC 版)
アメリカンリーグ | |
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競技 | プロ野球 |
開始年 | 1901年1月28日 |
参加チーム | 15 |
国 | ![]() ![]() |
前回優勝 | ニューヨーク・ヤンキース(2024年、41回目) |
最多優勝 | ニューヨーク・ヤンキース(41回) |
アメリカンリーグ(英: American League、略称: AL)は、メジャーリーグベースボールを構成する2つのリーグの一つ。日本ではア・リーグと呼ぶこともある。正式名称は、アメリカン・リーグ・オブ・プロフェッショナル・ベースボール・クラブズ(英: American League of Professional Baseball Clubs)である[1]。
前身はナショナルリーグ傘下のマイナーリーグであったウェスタンリーグで、1900年1月29日に名称をアメリカンリーグに変更し、1年間マイナーリーグとしてリーグ戦を行った後に、翌1901年の年明けにメジャーリーグ宣言をして、この年から現在のナショナルとアメリカンの両リーグ体制がスタートした。
8チーム編成で1960年まで続いたが、1961年から10チームとなり、1969年には12チームに拡大して、東・西地区の2地区制がスタートし東西地区優勝チームのプレーオフ制度が導入された。その後1977年に14チーム編成となり、1994年に東・中・西の3地区制となって各地区優勝チームとそれ以外の最高勝率チーム(ワイルドカード)とで4チームでのリーグ優勝決定シリーズが始まった。
1998年にタンパベイ・デビルレイズが新規加入し、ミルウォーキー・ブルワーズがナショナルリーグ中地区に移籍している。2013年より、ナショナルリーグ中地区からヒューストン・アストロズがアメリカンリーグ西地区に移籍し、東・中・西地区各5チームの合計15チーム編成となる。
1973年以降は指名打者制を採用している(ナショナルリーグでは2020年暫定的に採用、2021年は不採用だったが、2022年から正式に採用)。2000年までは消灯ルール(現地時間未明1:00を過ぎた時点でその時点での攻撃中のイニングをもって打ち切り、次回の同一会場・同一カード開催日の試合前に続きを行う)も採用されていた。
所属チーム
所属チームの変遷
※太字は新加盟チーム
1900年(アメリカンリーグ発足時)
1885年2月に設立されたウェスタンリーグは、1888年から経営破綻と再建を繰り返していたが、1893年11月にバン・ジョンソンがリーグ会長に就任して以来発展期を迎えていた。一方、ナショナルリーグは1899年のシーズン終了後にルイビル・カーネルズがピッツバーグ・パイレーツに合併、ボルチモア・オリオールズ、クリーブランド・スパイダーズ、ワシントン・セネタースが解散し、12だった構成球団数が1900年からウェスタンリーグと同じ8に戻ることとなった。ナショナルリーグから脱落した球団の選手を積極的に吸収したウェスタンリーグは、1900年にアメリカンリーグと改称し、グランドラピッズ・プロディガルズが移転してクリーブランド・レイクショアーズと改称、セントポール・セインツが移転してシカゴ・ホワイトストッキングスと改称した。マイナーリーグとしては最初で最後のシーズンとなるこの年は、シカゴ・ホワイトストッキングスが優勝した。
- バッファロー・バイソンズ
- シカゴ・ホワイトストッキングス(現シカゴ・ホワイトソックス)
- クリーブランド・レイクショアーズ(現クリーブランド・ガーディアンズ)
- デトロイト・タイガース
- インディアナポリス・フージャーズ
- カンザスシティ・ブルース(現ミネソタ・ツインズ)
- ミルウォーキー・ブルワーズ(現ボルチモア・オリオールズ)
- ミネアポリス・ミラーズ
1901年(メジャーリーグ宣言後)
1900年はまだ五大湖地域のマイナーリーグに過ぎなかったアメリカンリーグは、東海岸進出を果たすべく、1900年のシーズン終了後にカンザスシティ・ブルースが移転してワシントン・セネタースと改称、バッファロー・バイソンズ、インディアナポリス・フージャーズ、ミネアポリス・ミラーズが解散するも、ボルチモア・オリオールズ、ボストン・アメリカンズ、フィラデルフィア・アスレチックスが新設され、1901年年明けにメジャーリーグ昇格を宣言した。
- ボルチモア・オリオールズ(現ニューヨーク・ヤンキース。現ボルチモア・オリオールズとは無関係)
- ボストン・アメリカンズ(現ボストン・レッドソックス)
- シカゴ・ホワイトストッキングス
- クリーブランド・ブルーバーズ
- デトロイト・タイガース
- フィラデルフィア・アスレチックス(現アスレチックス)
- ミルウォーキー・ブルワーズ
- ワシントン・セネタース
1902年 - 1949年
1902年
- ミルウォーキー・ブルワーズが移転、セントルイス・ブラウンズと改称
- クリーブランド・ブルーバーズがクリーブランド・ブロンコスと改称
1903年
- ボルチモア・オリオールズが移転、ニューヨーク・ハイランダーズと改称
- シカゴ・ホワイトストッキングスがシカゴ・ホワイトソックスと改称
- クリーブランド・ブロンコスがクリーブランド・ナップスと改称
1905年
- ワシントン・セネタースがワシントン・ナショナルズと改称するが、新聞などはセネタースの名を使い続けたため2つの名前が混在し、その後ナショナルズを略してナッツとも呼ばれて3つの名前が混在
1908年
- ボストン・アメリカンズは、ほかにさまざまな愛称があったが、この年にボストン・レッドソックスと改称
1913年
- ニューヨーク・ハイランダーズが本拠地球場の移転に伴い、ニューヨーク・ヤンキースと改称
1915年
- クリーブランド・ナップスがクリーブランド・インディアンスと改称
1950年 - 1999年
1954年
- セントルイス・ブラウンズが移転、ボルチモア・オリオールズと改称
1955年
- フィラデルフィア・アスレチックスが移転、カンザスシティ・アスレチックスと改称
1957年
- ワシントン・ナショナルズが正式にチーム名をワシントン・セネタースに戻す
1961年
- ワシントン・セネタースがミネソタ州ブルーミントンへ移転、ミネソタ・ツインズと改称
- 8球団から10球団への球団拡張(エクスパンション)が行われロサンゼルス・エンゼルスと前年までのワシントン・セネタースとは全く別組織の新ワシントン・セネタース(現テキサス・レンジャース)の2チームが加盟した。
1965年
- ロサンゼルス・エンゼルスがカリフォルニア・エンゼルスと改称
1968年
- カンザスシティ・アスレチックスが移転、オークランド・アスレチックスと改称
1969年
- 2球団拡張で12球団となり、シアトル・パイロッツ(現ミルウォーキー・ブルワーズ)とカンザスシティ・ロイヤルズが加盟した
- 球団数が増えたため東西2地区制が導入され以下の各6チームに振り分けられた
西地区 | 東地区 |
---|---|
カリフォルニア・エンゼルス | ボルチモア・オリオールズ |
シカゴ・ホワイトソックス | ボストン・レッドソックス |
カンザスシティ・ロイヤルズ | クリーブランド・インディアンス |
ミネソタ・ツインズ | デトロイト・タイガース |
オークランド・アスレチックス | ニューヨーク・ヤンキース |
シアトル・パイロッツ | ワシントン・セネタース |
1970年
- シアトル・パイロッツが移転、ミルウォーキー・ブルワーズと改称
1972年
- ワシントン・セネタースが移転、テキサス・レンジャースと改称
- セネタースの移転に伴い、レンジャースが西地区にブルワーズが東地区に配置換えされた
1977年
- 2球団増えて14球団となりシアトル・マリナーズが西地区に、トロント・ブルージェイズが東地区に加盟
西地区 | 東地区 |
---|---|
カリフォルニア・エンゼルス | ボルチモア・オリオールズ |
シカゴ・ホワイトソックス | ボストン・レッドソックス |
カンザスシティ・ロイヤルズ | クリーブランド・インディアンス |
ミネソタ・ツインズ | デトロイト・タイガース |
オークランド・アスレチックス | ニューヨーク・ヤンキース |
テキサス・レンジャーズ | ミルウォーキー・ブルワーズ |
シアトル・マリナーズ | トロント・ブルージェイズ |
1994年
- 3地区制に移行し、以下の3地区に再編された
西地区 | 中地区 | 東地区 |
---|---|---|
カリフォルニア・エンゼルス | シカゴ・ホワイトソックス | ボルチモア・オリオールズ |
オークランド・アスレチックス | クリーブランド・インディアンス | ボストン・レッドソックス |
シアトル・マリナーズ | カンザスシティ・ロイヤルズ | デトロイト・タイガース |
テキサス・レンジャース | ミルウォーキー・ブルワーズ | ニューヨーク・ヤンキース |
ミネソタ・ツインズ | トロント・ブルージェイズ |
1997年
- カリフォルニア・エンゼルスがアナハイム・エンゼルスと改称
1998年
- 1球団拡張でタンパベイ・デビルレイズ(現タンパベイ・レイズ)が東地区に加盟
- 再編成が行われ、デトロイト・タイガースが中地区に移動、ミルウォーキー・ブルワーズがナショナルリーグに配置換えされた
西地区 | 中地区 | 東地区 |
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アナハイム・エンゼルス | シカゴ・ホワイトソックス | ボルチモア・オリオールズ |
オークランド・アスレチックス | クリーブランド・インディアンス | ボストン・レッドソックス |
シアトル・マリナーズ | デトロイト・タイガース(東地区から移動) | タンパベイ・デビルレイズ |
テキサス・レンジャース | カンザスシティ・ロイヤルズ | ニューヨーク・ヤンキース |
ミネソタ・ツインズ | トロント・ブルージェイズ |
2000年以降
2005年
- アナハイム・エンゼルスがロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムと改称
2008年
- タンパベイ・デビルレイズがタンパベイ・レイズと改称
2013年
- ヒューストン・アストロズがナショナルリーグ中地区からアメリカンリーグ西地区に編入
西地区 | 中地区 | 東地区 |
---|---|---|
ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム | シカゴ・ホワイトソックス | ボルチモア・オリオールズ |
オークランド・アスレチックス | クリーブランド・インディアンス | ボストン・レッドソックス |
シアトル・マリナーズ | カンザスシティ・ロイヤルズ | タンパベイ・レイズ |
テキサス・レンジャース | デトロイト・タイガース | ニューヨーク・ヤンキース |
ヒューストン・アストロズ(ナショナルリーグから移籍) | ミネソタ・ツインズ | トロント・ブルージェイズ |
2016年
- ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムがロサンゼルス・エンゼルスと改称
2022年
- クリーブランド・インディアンズがクリーブランド・ガーディアンズと改称
2025年
- オークランド・アスレチックスがアスレチックスと改称
球団別リーグ優勝回数
- 2024シーズン終了時点
球団 |
優勝 |
優勝年 |
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ニューヨーク・ヤンキース | 41回 | 1921、1922、1923、1926、1927、1928、1932、1936、1937、1938、1939、1941、1942、1943、1947、1949、1950、1951、1952、1953、1955、1956、1957、1958、1960、1961、1962、1963、1964、1976、1977、1978、1981、1996、1998、1999、2000、2001、2003、2009、2024 |
オークランド・アスレチックス | 15回 | 1902、1905、1910、1911、1913、1914、1929、1930、1931、1972、1973、1974、1988、1989、1990 |
ボストン・レッドソックス | 14回 | 1903、1904、1912、1915、1916、1918、1946、1967、1975、1986、2004、2007、2013、2018 |
デトロイト・タイガース | 11回 | 1907、1908、1909、1934、1935、1940、1945、1968、1984、2006、2012 |
ボルチモア・オリオールズ | 7回 | 1944、1966、1969、1970、1971、1979、1983 |
シカゴ・ホワイトソックス | 6回 | 1901、1906、1917、1919、1959、2005 |
クリーブランド・ガーディアンズ | 6回 | 1920、1948、1954、1995、1997、2016 |
ミネソタ・ツインズ | 6回 | 1924、1925、1933、1965、1987、1991 |
カンザスシティ・ロイヤルズ | 4回 | 1980、1985、2014、2015 |
ヒューストン・アストロズ | 4回 | 2017、2019、2021、2022 [注釈 1] |
テキサス・レンジャーズ | 3回 | 2010、2011、2023 |
トロント・ブルージェイズ | 2回 | 1992、1993 |
タンパベイ・レイズ | 2回 | 2008、2020 |
ミルウォーキー・ブルワーズ | 1回 | 1982 |
ロサンゼルス・エンゼルス | 1回 | 2002 |
シアトル・マリナーズ | 0回 |
補注
注釈
出典
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「ア・リーグ」の例文・使い方・用例・文例
- 彼に対する敬遠の数もア・リーグで一番多かった。
- 松井選手,ア・リーグ月間最優秀新人賞を獲得
- シアトル・マリナーズの鈴木イチロー外野手はアメリカンリーグ(ア・リーグ)の代表として出場した。
- イチロー選手はア・リーグの一番打者だった。
- ア・リーグが5-4でナショナルリーグを破った。
- この勝利により,ア・リーグは今年のワールドシリーズでア・リーグ覇者の本拠地球場で開幕できる権利を獲得した。
- ア・リーグは,最近のオールスター戦11試合で10勝1分の成績を残している。
- イチロー選手の9回目のMLBオールスター戦でア・リーグがナ・リーグを破る
- シアトル・マリナーズの鈴木イチロー外野手はア・リーグの代表として試合に出場した。
- アメリカン・リーグ(ア・リーグ)は過去13回のオールスター戦で2002年の試合を除く全試合に勝っていた。
- 今年の試合では,ア・リーグが5回に1点入れた。
- 彼はア・リーグの1番・ライトでこの試合に先発出場した。
- 松井選手は「またア・リーグでプレーすることになるので,対戦するチームは変わらない。この状況を活(い)かさなければ。」と語った。
- ヤンキースがア・リーグ東地区で優勝
- ヤンキースはその試合に勝利し,ア・リーグ東地区での優勝も決めた。
- 前回はマリナーズがア・リーグ西地区で優勝した2001年だった。
- ア・リーグが3-0でリードしていた8回裏にリベラ投手はマウンドに呼ばれた。
- ア・リーグのジム・リーランド監督はリベラ投手が確実に試合で登板できるようにしたかったので,リベラ投手を早く投入することにした。
- 大リーグオールスター戦でア・リーグの勝利に日本人投手が貢献
- 2人の日本人投手,ボストン・レッドソックスの上原浩(こう)治(じ)投手(39)とテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有(ゆう)投手(27)がア・リーグの5-3での勝利に貢献した。
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