アジア主義とその挫折とは? わかりやすく解説

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アジア主義とその挫折

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 22:32 UTC 版)

頭山満」の記事における「アジア主義とその挫折」の解説

明治35年1902年)、欧米列強による清の半植民地化が加速し日本とロシア対立鮮明になるなか、日本対ロシア戦略のもとに日英同盟締結し頭山対露同志会設立した明治37年1904年)、日露戦争勃発する玄洋社若者中心に満州義軍結成参謀本部協力得て満州馬賊組織しロシア軍背後撹乱するゲリラ戦展開した玄洋社孫文革命運動への支援並行して明治43年1910年)の日韓併合にも暗躍したとされている。杉山茂丸内田良平などの社員もしくは250余名関係者日韓連携のために奔走したのは事実だが、玄洋社目指していたのは植民地化ではなく、「合邦」という理想主義的な形態だったと見られている。「合邦」の詳細について定かではないが、内田現実日韓併合に対して憤激しており、初め協力的だった玄洋社日本政府の関係は後に大きく離間していった大正4年1915年)、頭山孫文仲介により、インドの独立運動家ラス・ビハリ・ボース会談し支援決意した当時ラス・ビハリ・ボースイギリス領インド帝国植民地政府から追われ日本へ亡命していたものの、イギリス政府および植民地政府から要請受けていた日本政府によって、国外退去命令受けていた身であった並行して日本国内では、1919年11月河合徳三郎梅津勘兵衛倉持直吉青山広吉、篠信太郎、西村伊三郎中安信三郎中心とし、原敬内閣内務大臣床次竹二郎立憲政友会)を世話役に、伯爵大木遠吉総裁村野常右衛門会長中安信三郎理事長として、会員数60万と称する大日本国粹会を立ち上げた。 またボース紹介により、当時インドの独立運動家で、アフガニスタン首長国インド臨時政府樹立していたマヘンドラ・プラタップにも会った大正12年1923年)、頭山来日したプラタップの歓迎会開き援助約束した。そして、アフガニスタン統一されると「わが明治維新当時を想わしむ」との賀詞アフガニスタン首長送った頭山このような独立支援の対象フィリピンベトナムエチオピアなど当時アメリカフランスイタリアなどの列強帝国主義元にひれ伏していた地にも拡大していった。 大正13年1924年11月孫文最後の日訪問行い神戸頭山会見した日本軍中国東北部への侵攻により日中関係憂慮すべき事態となっているのを受けて会談であったが、孫文撤退へ働きかけ申し入れたのに対し日本拡大アジア安定につながると真摯に考えていた頭山はこれを断った会見翌日孫文は「大亜細亜問題」と題する講演行いその4ヵ月後に病没した。 翌年孫文後継者として蔣介石中華民国の国民総司令官就任したが、その2年後には下野し頭山頼って来日し孫文同様に頭山邸の隣家起居する。後に蔣介石は、頭山らに激励受けて帰国し孫文宿願であった北伐成功させる昭和4年1929年)、南京中山稜で行われた孫文英霊奉安祭に、頭山犬養毅とともに日本代表して出席している。 昭和7年1932年)の関東軍主導による満州国建国は、頭山理想とは大きくかけ離れていた。昭和10年1935年)、来日した満州国皇帝溥儀の公式晩さん会への招待を、頭山は「気が進まない」との理由で断わっている。

※この「アジア主義とその挫折」の解説は、「頭山満」の解説の一部です。
「アジア主義とその挫折」を含む「頭山満」の記事については、「頭山満」の概要を参照ください。

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