アジア主義との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 17:56 UTC 版)
大東亜共栄圏構想は、アジアが一体となって欧米に対抗すべきであるという汎アジア主義の影響を受けている。汎アジア主義を唱えた近代日本の思想家としては北一輝、石原莞爾等があげられる。又、江戸時代後期の経世家佐藤信淵にその思想的ルーツを求める見解もある。 自民党議員で鹿島建設会長の鹿島守之助は外交官を務めていた戦前より「汎アジア」を提唱していた。その「汎アジア」を外交官時代の鹿島に熱心に説いたのは「汎欧州」を掲げる欧州連合の父クーデンホーフ=カレルギー伯爵である。鹿島は第二次世界大戦中、「汎アジア」と大東亜共栄圏を同一視し始めた。鹿島は『帝国の外交と大東亜共栄圏』(翼賛図書刊行会、1943年)において、クーデンホーフ=カレルギー伯爵は汎アジア主義を抱いていたと証言している。 大東亞共榮圏の建設は私の二十年来の持論であり又理想である。抑も之を實現せしむべく熱心に説いた者は日本人を母に持つ墺洪國貴族クーデンホーフカレルギー伯であつた。 — 鹿島守之助、『帝國の外交と大東亞共榮圏』(翼贊圖書刊行會、1943年)
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