「岬町立みさき公園」として再オープンへ
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「みさき公園」の記事における「「岬町立みさき公園」として再オープンへ」の解説
南海は2020年3月24日付で、動物園・水族館の営業終了後(2020年度)の無償譲渡に関する基本協定を岬町との間で締結。遊園地エリア、観光灯台、野外ステージなどの施設を残したまま、営業終了の翌日(同年4月1日)付で、敷地と施設の所有権を岬町へ譲渡した。南海にはこの譲渡によって岬町へ固定資産税を支払う義務がなくなったが、岬町では義務の消滅に伴う固定資産税の減収に対して、日本政府からの地方交付税を活用。減収分の4分の3に相当する金額を、地方交付税で補填することを見込んでいる。 上記の協定には完全な引き渡しまで1年の猶予期間が設けられたため、南海ではこの期間中に、動物園、水族館、シャイニースタジアム、プールを撤去。実際に、2020年の8月上旬から撤去工事が進められている。岬町では、遊園地以外の施設の運営を指定管理者制度やPFI方式で南海以外の民間事業者へ委託することを前提に、グランピングやドッグラン用の施設を新たに整備。「みさき公園」の名称を継承しながら、町営の自然公園として、2021年度からの段階的な再オープンを目指している。ただし、遊園地エリアについては、運営委託先の事業者が存廃を判断。上記の施設の撤去が難しい場合に、撤去の期限を2021年6月30日まで延長することも決まっていた。 なお、岬町では2021年1月29日付で、「新たなみさき公園整備運営等事業」(仮称)を民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第7条の規定に基づく特定事業に選定。PFI方式での運営を前提に、10 - 30年単位で事業委託契約を締結できる指定管理者(PFI事業者)の公募を始めた。また、町営公園としての再オープンについては、以下のスケジュールを打ち出していた。 2021年4月:先行開園 2021年9月頃:PFI事業者の指定・事業契約の締結 2021年12月頃:PFI事業者による運営を本格的に開始・公園施設整備事業へ着手 2023年12月頃:公園施設整備事業の完了に伴う全面開園 実際には、遊園地関連施設撤去工事の完了が2021年6月30日にまでずれ込んだものの、翌7月1日から岬町が「岬町立みさき公園」という名称で先行開園へ踏み切っている。先行開園は「新たなみさき公園整備運営等事業者」の選定手続きが完了するまでの暫定措置で、毎週水曜日(祝日と重なる場合には翌日)を休園日に定めているほか、4月1日から10月31日までの期間には9:00 - 17:00、11月1日から翌年の3月31日までの期間には9:00 - 16:00に開園。また、撤去工事箇所の安全性が確保されるまでは、該当エリアへの立ち入りを禁止している。なお、岬町では先行開園の直前(2021年6月22日)に、「みさき公園駅前観光案内所」を同駅の西側(公園側)へ新たに開所している。 その一方で、岬町が「(仮称)新たなみさき公園整備運営等事業」の公募型プロポーザルを2022年3月に実施したところ、カレイドジャパン(東京都世田谷区に本社を置く建設関連の企画・コンサルティング・設計・施工・運営会社)を代表に据えた共同事業体の「ArkLE」(アークル)だけが公募に応じた。「ArkLE」では公募に際して、観光灯台や公園施設を「パブリックスペース」として残しながら、「アクアオーブ」(動植物が本来生息する自然環境を人工的に再現した全天候型のドーム、動植物を生育させるための草原、草原に生育する動物の生態を間近で観察できる宿泊施設を備えたエリア)、「グランピング」(アウトドア体験施設)、「ウエーブプール」(波を人工的に生成することによってサーフィンや波打ち際の水遊びなどを手軽に体験できるプール)、フィットネスジムを併設した温浴施設、釣りやアウトドア関連のグッズを扱う商業施設などを敷地内に整備することを提案。岬町は、外部委員で構成する「岬町PFI事業者選定審査委員会」にこの提案を審査させた結果、2022年3月24日付で「ArkLE」を優先交渉権者に認定した。
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