《お久しぶりです》の敬語
「お久しぶりです」の敬語表現
「お久しぶりです」は、しばらく会っていなかったり、連絡を取っていない相手に対して、挨拶代わりに使われている日常的なフレーズです。形容詞の「久しい」に、丁寧語の「お」と「です」を組み合わせた言い回しですが、ややラフでくだけた印象があり、相手への敬意が感じられません。そのため、目上の相手に対して「お久しぶりです」と言いたい時には、別の敬語表現に置き換える必要があります。ビジネスシーンなどで目上の人に「お久しぶりです」と言いたい時の敬語表現としては、「ご無沙汰しております」が一般的です。「便りがない・音信がない」という意味の「無沙汰」に、謙譲語の「おります」を加えた言い回しで、「無沙汰」への謝罪を謙遜しながら伝えることで、相手を敬う気持ちを十分に表すことができます。強調するための副詞を付けて、「たいへんご無沙汰しております」「長らくご無沙汰しております」と表現することで、より丁寧な印象を与えることも可能です。
「お久しぶりです」の敬語の最上級の表現
大切な取引先や身分の高い人に対して「お久しぶりです」を伝えたい時には、さらに高い敬意を示す表現が求められることがあります。例えば、「久しくご無沙汰を重ね、誠に恐縮です」「平素の疎遠をお詫び申しあげます」といった漢語調の改まったフレーズは、礼義正しくかしこまった印象が強まり、目上の相手に最上級の敬意を伝えることができる表現です。また、「お久しぶりです」の敬語表現には、「ご無音(ぶいん)に打ち過ぎ、誠に申し訳なく存じます」という独特な言い回しもあります。「ご無音に打ち過ぎる」は、「相手を敬って久しく連絡を取らなかったこと」を意味する表現で、大和言葉の美しいフレーズです。フォーマルな手紙やビジネスメールにも相応しく、最上級の敬語表現と言えるでしょう。
「お久しぶりです」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「昨年の展示会より長らくご無沙汰しておりますが、その後お変わりありませんでしょうか」「ご無沙汰しております。しばらくご連絡することができず、たいへん申し訳ございませんでした」
「半年前の会合でお会いして以来、たいへんご無沙汰いたしておりますが、いかがお過ごしでしょうか」
「多忙に取り紛れ、久しくご無沙汰を重ねており、誠に恐縮でございます」
「久しくご連絡を差し上げることができず、平素の疎遠をお詫び申しあげます」
「心ならずもご無音に打ち過ぎ、誠に申し訳ございません」
「お久しぶりです」を上司に伝える際の敬語表現
上司に対して「お久しぶりです」と言いたい時には、「ご無沙汰しております」などの敬語表現を用いるのが適切です。とはいえ、普段から一緒に仕事をしている直属の上司に「ご無沙汰しております」と伝える場面はほとんどありません。「ご無沙汰しております」は、部署や支店が違う上司であったり、高い役職に就いている上司など、同じ会社でも顔を合わせる機会が少ない上司に対して使うようにしましょう。また、上司の人柄によっては、「ご無沙汰しております」といった形式的な挨拶だけでは、堅苦しくて不自然だと受け取られることもあります。そこで、「お会いできるのを楽しみにしておりました」「お元気そうでなによりです」といったフレーズを付け加えると、再会を嬉しく思う素直な気持ちが伝わり、好印象です。相手の人柄やシチュエーションに応じて、適切な敬語表現を選ぶことで、上司との円滑なコミュニケーションを図れるように心掛けましょう。
「お久しぶりです」の敬語での誤用表現・注意事項
「ご無沙汰しております」をさらに丁寧に表現した「ご無沙汰いたしております」は、目上の人に使える正しい敬語表現です。謙譲語の「いたす」と「おります」が重複する二重敬語ではないかと誤解している人もいますが、「いたしております」は「している」の謙譲語で、1つの動詞としてみなされています。そのため、二重敬語にはあたらず、文法的に間違いではありません。一方で、「お久しぶりです」の敬語として、目上の相手に「ご無沙汰です」や「ご無沙汰しています」という表現を用いるのは不適切です。「お久しぶりです」と同様にカジュアルな印象が強いため、十分な敬意が伝わりません。たとえ、日頃からフレンドリーに接してくれる相手であっても、ビジネスシーンなどで目上の人に「お久しぶりです」や「ご無沙汰です」といった表現を使うのは控えましょう。
「お久しぶりです」の敬語での言い換え表現
ご無沙汰しておりますご無沙汰しておりますが
ご無沙汰しておりました
ご無沙汰しておりましたが
ご無沙汰いたしております
ご無沙汰いたしておりますが
ご無沙汰いたしておりました
ご無沙汰いたしておりましたが
すっかりご無沙汰しておりました
すっかりご無沙汰いたしておりました
たいへんご無沙汰しております
たいへんご無沙汰しておりました
たいへんご無沙汰いたしております
たいへんご無沙汰いたしておりました
長らくご無沙汰しております
長らくご無沙汰しておりました
長らくご無沙汰いたしております
長らくご無沙汰いたしておりました
久しくご無沙汰しております
久しくご無沙汰しておりました
久しくご無沙汰いたしております
久しくご無沙汰いたしておりました
久しくご無沙汰を重ねております
平素の疎遠をお詫び申しあげます
ご無音に打ち過ぎ、誠に申し訳なく存じます
ご無音に打ち過ぎまして、申し訳ございません
《お久しぶりです》の敬語
「お久しぶりです」の敬語表現
「お久しぶりです」は、前回会ってから時間が経過している時の挨拶として、よく使われる言い回しです。形容詞の「久しい」に「お」と「です」を加えた丁寧な言葉で、久しぶりに会えて嬉しいという気持ちを表しています。一方で、話し方のトーンによっては、ラフでくだけた印象を与えてしまうことがあるため、立場が同等であったり、親しい間柄で使うのが無難でしょう。ビジネスシーンなどにおける目上の人とのやりとりでは、「お久しぶりです」を「ご無沙汰しております」に言い換えるのが一般的です。「ご無沙汰」の「沙汰」は便りや知らせのことで、長く会えなかったことを丁寧に表す「ご無沙汰」に謙譲語の「おります」を加え、相手を敬うかしこまった敬語表現として用いることができます。「ご無沙汰しております」には、長らく連絡できなかった無礼をお詫びするという意味合いも含まれていることから、敬意と共に謙虚な姿勢を示すこともでき、目上の相手に使う言い回しとして最適です。「お久しぶりです」の敬語での誤用表現・注意事項
「ご無沙汰しております」は、それだけでも十分に丁寧な敬語表現として通用しますが、ビジネスシーンでは、さらに丁寧な表現が求められることもあります。例えば、大切な取引先との挨拶で、「大変ご無沙汰してしまい、申し訳ございませんでした」「ご無沙汰しておりましたが、お会いできるのを楽しみにしておりました」など、具体的な気持ちを表す言葉を付け加えると、好印象を与えることが可能です。ただし、「平素の疎遠をお詫び申しあげます」「久しくご無沙汰を重ねており、誠に恐縮です」といった漢語調の敬語表現は、会話で使う言い回しとしては違和感があるため、儀礼的な手紙やビジネス文書の中でのみ用いるようにしましょう。「お久しぶりです」の敬語での言い換え表現
・お久しぶりでございます・ご無沙汰しています・ご無沙汰しております・すっかりご無沙汰しておりました・大変ご無沙汰しております・大変ご無沙汰いたしております・ご無沙汰しており申し訳ございません・大変長い間ご無沙汰しており、失礼いたしました・ご連絡が滞り、申し訳ありませんでした。・しばらくご連絡ができず、失礼いたしました・久しくご無沙汰いたしまして・久しくご無沙汰しておりましたが、お変わりございませんでしょうか・久しくご無沙汰を重ねており、誠に恐縮です・ご連絡を差し上げず、誠に申し訳ございませんでした・平素の疎遠をお詫び申しあげます・平素はご無沙汰を重ね、誠に申し訳なく存じます・多用に取り紛れ、ご無沙汰を重ねてしまったこと、心よりお詫び申しあげます- 《お久しぶりです》の敬語のページへのリンク