電流 電流の概要

電流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/20 04:52 UTC 版)

電磁気学
VFPt Solenoid correct2.svg


電流
electric current
量記号 I, J
次元 I
種類 スカラー
SI単位 アンペア(A)
CGS‐emu ビオ (単位)(Bi)・アブアンペア(abA)
プランク単位 プランク電流
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電線などの金属導体内を流れる電流のように、多くの場合で電流を構成している荷電粒子は電子であるが、電子の流れは電流と逆向きであり、直感に反するものとなっている。電流の向きは正の電荷が流れる向きとして定義されており、負の電荷を帯びる電子の流れる向きは電流の向きと逆になる。これは電子の詳細が知られるようになったのが19世紀の末から20世紀初頭にかけての出来事であり、導電現象の研究は18世紀の末から進んでいたためで、電流の向きの定義を逆転させることに伴う混乱を避けるために現在でも直感に反する定義が使われ続けている。

電流における電荷を担っているのは電子と陽子である。電線などの電気伝導体では電子であり、電解液ではイオン(電子が過不足した粒子)であり、プラズマでは両方である[2]

国際単位系 (SI) において、電流の大きさを表す単位はアンペアであり、単位記号は A である[注 3]。また、1アンペアの電流で1秒間に運ばれる電荷が1クーロンとなる。SI において電荷の単位を電流と時間の単位によって構成しているのは、電荷より電流の測定の方が容易なためである。電流は電流計を使って測定する[1]。数式中で電流量を表すときは I または J で表現される。


  1. ^ 電磁気学に議論を留める限りにおいては、単に current と呼ぶことが多い。
  2. ^ 他の荷電粒子にはイオンがある。また物質中の正孔は粒子的な性格を持つため、荷電粒子と見なすことができる。
  3. ^ アンペアはSI基本単位の1つである。
  4. ^ 報道などでは「電流」は電気一般を指す言葉としても用いられるが、「千ボルトの高圧電流に触れて死亡した」などは物理学的には誤用である。
  5. ^ 電流を検知するには電子の流量を測ればよく、流れる電子の素性は問われない。従って、電流を流した瞬間の手元にある電子の運動は遅々としていても、遠く離れた先では、電場に作用された別の電子が電流計を通過し得る。
  6. ^ このような伝導電子のモデルを気体モデルという。古典的なモデルとしてドルーデ・モデルがある。
  7. ^ 相対性理論により光速度に近づけるとエネルギーは発散する。しかし、静止質量程度の運動エネルギーを与えれば光速度の87パーセント程度まで到達する。電子の静止質量は511 keV程度であり、この程度であれば加速器としては小型のコッククロフトウォルトン型ヴァンデグラーフ型加速器でも容易に到達できる。
  8. ^ ここでいう光速とは、導体中を伝播する光の速さをいう。物質中の光速は真空中の光速より遅く、その大きさは物質によって異なる。
  1. ^ a b Lakatos, John; Oenoki, Keiji; Judez, Hector; Oenoki, Kazushi; Hyun Kyu Cho (1998年3月). “Learn Physics Today!”. Lima, Peru: Colegio Dr. Franklin D. Roosevelt. 2009年3月10日閲覧。
  2. ^ Anthony C. Fischer-Cripps (2004). The electronics companion. CRC Press. p. 13. ISBN 9780750310123. http://books.google.com/?id=3SsYctmvZkoC&pg=PA13&dq=positive-ions+carrier+current+charge+electrons. 
  3. ^ 流れる方向が一定でも大きさが変化する電流は脈流と呼ばれる。
  4. ^ "電流は粒子である電子の動きそのものが伝播するのではなく、導体の内外を電磁場の変化が光速で伝播することで電子のゆっくりした流れの先端部が高速で移動してゆくのである。この電磁波は電子などの荷電粒子の動きで生じる"。 廣田, 幸嗣 『電気自動車の本』 日刊工業新聞社、2009年11月25日ISBN 9784526063572
  5. ^ グローバルノート - 国際統計・ランキング専門サイト 統計データ配信 [1]


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