谷川浩司
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/18 08:53 UTC 版)
弟子
棋士となった弟子
名前 | 四段昇段日 | 段位、主な活躍 |
---|---|---|
都成竜馬 | 2016年4月1日 | 七段、一般棋戦優勝1回 |
(2021年3月25日現在)
昇段履歴
- 1973年 : 5級 = 奨励会入会(関西)/小学4-5年
- 1973年12月 : 4級( 9勝2敗 )/小学5年
- 1974年 4月 : 3級( 6連勝 ) /小学6年
- 1975年 3月 : 2級( 9勝3敗 )
- 1975年 7月 : 1級( 11勝4敗 )/中学1年
- 1975年 9月 : 初段( 9勝3敗 )
- 1976年 2月 : 二段( 12勝4敗 )
- 1976年 7月 : 三段( 12勝4敗 )/中学2年
- 1976年12月20日 : 四段( 8連勝 ) = プロ入り。史上初の中学2年棋士、史上2人目の中学生棋士
- 1979年4月 : 五段( 1日順位戦C級1組昇級)
- 1980年 4月 1日 : 六段(順位戦B級2組昇級)
- 1981年 4月 1日 : 七段(順位戦B級1組昇級)
- 1982年 4月 1日 : 八段(順位戦A級昇級)
- 1984年 4月 1日 : 九段(前年度名人位獲得) - 当時の九段昇段最年少記録[注釈 4]
- 2022年 5月23日 : 十七世名人襲位(名人5期獲得による連盟推挙)
主な成績
タイトル・永世称号
詳細は末尾の年表 を参照。他の棋士との比較は、タイトル獲得記録、将棋のタイトル在位者一覧を参照
タイトル | 獲得年度 | 登場 | 獲得期数 | 連覇 | 永世称号(備考) |
竜王 | 1990-1991, 1996-1997 | 6回 | 4期 | 2連覇 | |
名人 | 1983-1984, 1988-1989, 1997 | 11回 | 5期 | 2連覇 | 十七世名人 2022年5月23日襲位 |
王位 | 1987, 1989-1991, 2002-2003 | 11回 | 6期 | 3連覇 | |
王座 | 1990 | 6回 | 1期 | 1 | |
棋王 | 1985, 1987, 2003 | 7回 | 3期 | 1 | |
叡王 | - | 0 | - | - | |
王将 | 1991-1994 | 7回 | 4期 | 4連覇 | |
棋聖 | 1991後-1992後, 1999 | 9回 | 4期 | 3連覇 | |
旧タイトル | 獲得年度 | 登場 | 獲得期数 | 連覇 | 永世称号(備考) |
十段 | - | 0 | - | - | |
登場回数合計57、獲得合計27期(歴代5位) 7タイトル「生涯グランドスラム達成」(叡王戦創設まで) |
(上表は2022年5月26日現在。最新は2006年度名人挑戦。)
|
一般棋戦優勝
末尾の年表 の「一般棋戦優勝」の欄も参照。
- 全日本プロトーナメント 7回(1983年度=第2回、1984、1985、1987、1994※、1996※、1999※年度)
- ※印の決勝五番勝負の決着は、翌年度までずれこんでいる(1994年度と1996年度は5月まで、1999年度は4月まで)。
- NHK杯戦 1回(1985年度=第35回)
- 銀河戦 1回(2002年=第10回)
- 日本シリーズ 6回(1989年度=第10回、1990、1992、1996、1997、2009年度)
- 天王戦 2回(1989年度=第5回、1991年度)
- オールスター勝ち抜き戦(5勝以上) 3回(第5回(1982年度)6連勝、第7回(1984年度)5連勝、第9回(1986年度)12連勝)
- 名棋戦 1回(1979年度=第6回)
- 若獅子戦 1回(1978年度=第2回)
- 合計 22回
- 非公式戦での優勝
- 富士通杯達人戦 5回(2004 - 2007、2013年)
- 優勝経験のない棋戦
谷川のプロデビュー(1976年12月20日)以降に存在した棋戦のうち、新進棋士の棋戦を除けば、谷川に優勝経験がない棋戦(タイトル戦を含む)は、下記の5つだけである(ただし、前身の棋戦は同一の棋戦と見なす[注釈 21])。
- 名将戦(1987年度で終了)
- 早指し将棋選手権戦(2002年度で終了)
- 大和証券杯ネット将棋・最強戦(2007年創設、2012年度で終了)
- 叡王戦(2015年創設)
- 達人戦立川立飛杯(2023年創設)
在籍クラス
開始 年度 |
順位戦 | 竜王戦 | ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
1977 | 36 | C232 | ||||||||||||||||
1978 | 37 | C203 | ||||||||||||||||
1979 | 38 | C118 | ||||||||||||||||
1980 | 39 | B216 | ||||||||||||||||
1981 | 40 | B112 | ||||||||||||||||
1982 | 41 | A10 | ||||||||||||||||
1983 | 42 | 名人 | -- | |||||||||||||||
1984 | 43 | 名人 | -- | |||||||||||||||
1985 | 44 | A 01 | ||||||||||||||||
1986 | 45 | A 04 | ||||||||||||||||
1987 | 46 | A02 | 1 | 1組 | -- | |||||||||||||
1988 | 47 | 名人 | -- | 2 | 1組 | -- | ||||||||||||
1989 | 48 | 名人 | -- | 3 | 1組 | -- | ||||||||||||
1990 | 49 | A 01 | 4 | 竜王 | -- | -- | ||||||||||||
1991 | 50 | A 02 | 5 | 竜王 | -- | -- | ||||||||||||
1992 | 51 | A 02 | 6 | 1組 | -- | |||||||||||||
1993 | 52 | A 04 | 7 | 1組 | -- | |||||||||||||
1994 | 53 | A 02 | 8 | 1組 | -- | |||||||||||||
1995 | 54 | A 04 | 9 | 1組 | -- | |||||||||||||
1996 | 55 | A04 | 10 | 竜王 | -- | -- | ||||||||||||
1997 | 56 | 名人 | -- | 11 | 竜王 | -- | -- | |||||||||||
1998 | 57 | A01 | 12 | 1組 | -- | |||||||||||||
1999 | 58 | A 01 | 13 | 1組 | -- | |||||||||||||
2000 | 59 | A05 | 14 | 1組 | -- | |||||||||||||
2001 | 60 | A 01 | 15 | 1組 | -- | |||||||||||||
2002 | 61 | A 03 | 16 | 1組 | -- | |||||||||||||
2003 | 62 | A 04 | 17 | 1組 | -- | |||||||||||||
2004 | 63 | A 03 | 18 | 1組 | -- | |||||||||||||
2005 | 64 | A05 | 19 | 2組 | -- | |||||||||||||
2006 | 65 | A 01 | 20 | 1組 | -- | |||||||||||||
2007 | 66 | A 02 | 21 | 1組 | -- | |||||||||||||
2008 | 67 | A 07 | 22 | 2組 | -- | |||||||||||||
2009 | 68 | A 07 | 23 | 1組 | -- | |||||||||||||
2010 | 69 | A 06 | 24 | 2組 | -- | |||||||||||||
2011 | 70 | A 07 | 25 | 2組 | -- | |||||||||||||
2012 | 71 | A 04 | 26 | 3組 | -- | |||||||||||||
2013 | 72 | A 08 | 27 | 2組 | -- | |||||||||||||
2014 | 73 | B102 | 28 | 1組 | -- | |||||||||||||
2015 | 74 | B110 | 29 | 2組 | -- | |||||||||||||
2016 | 75 | B108 | 30 | 3組 | -- | |||||||||||||
2017 | 76 | B107 | 31 | 4組 | -- | |||||||||||||
2018 | 77 | B107 | 32 | 4組 | -- | |||||||||||||
2019 | 78 | B107 | 33 | 4組 | -- | |||||||||||||
2020 | 79 | B201 | 34 | 4組 | -- | |||||||||||||
2021 | 80 | B211 | 35 | 4組 | -- | |||||||||||||
2022 | 81 | B216 | 36 | 4組 | -- | |||||||||||||
2023 | 82 | B212 | 37 | 4組 | -- | |||||||||||||
2024 | 83 | B205 | 38 | |||||||||||||||
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 |
将棋大賞
末尾の年表 の「将棋大賞」の欄を参照。
- ※:2003年度の「升田幸三賞」の受賞対象は、第62期A級順位戦、対・島朗戦(2003年12月19日)の中の一手(54手目△7七銀成)。
- ※:2006年度の「名局賞」の受賞対象は、第64期A級順位戦プレーオフ、対・羽生善治戦(2006年3月16日)[67]。
珍記録
- 王将戦の挑戦者決定リーグにて、負け越し(2勝4敗)にも関わらず残留に成功 - 第51期(2001年度) ※史上初
作品
書籍
- 光速の寄せ 戦型別終盤の手筋(全5巻、日本将棋連盟、ISBN 4-8197-0323-4 ほか)
- 谷川浩司の戦いの絶対感覚(2003年4月、河出書房新社、ISBN 4-309-73134-1)
- 無為の力 マイナスがプラスに変わる考え方(河合隼雄との共著・2004年11月、PHP研究所、ISBN 4-569-63937-2)
- 復活(毎日新聞社)
- 構想力(2007年10月、角川書店 ISBN 978-4-04-710117-3)
その他多数
- 毎日コミュニケーションズから、「年度別の全棋譜」を集めた「谷川浩司全集」が順次、刊行されていた(引退後ではなく順次刊行というのは、将棋界唯一の企画)が、2005年刊行の「平成15年度版」(「新・谷川浩司全集4」)を最後に、刊行が途絶えている。
ゲーム監修
- 谷川浩司の将棋指南(MSX用ソフト、1986年発売、ポニカ)
- 谷川浩司の将棋指南2<名人への道>(ファミリーコンピュータ・ディスクシステム用ソフト、1988年3月発売、ポニーキャニオン)
- 谷川浩司の将棋指南3(ファミリーコンピュータ用ソフト、1989年9月発売、 ポニーキャニオン)
- 将棋風林火山(スーパーファミコン用ソフト、1993年10月発売、ポニーキャニオン)5名の連名で監修、題字も担当
- 激指デラックス 名人戦道場(2013年07月19日、マイナビ)※パソコン用ソフト
注釈
- ^ 藤井聡太は2016年10月1日付で四段昇格しており、6年243日後に名人となっている。
- ^ 中学2年でプロ入りしたのは、谷川と藤井聡太の2名のみ。加藤の四段昇段時は、谷川より年齢は若かったが、誕生日の関係で中学3年であった。
- ^ なお、この頃の順位戦(1977 - 1985年度)は、主催社が朝日新聞社から毎日新聞社に変わった影響で、A級に相当するリーグが「名人戦挑戦者決定リーグ戦」、B級1組 - C級2組に相当するリーグが「昇降級リーグ戦1組」 - 「〃4組」という名称であった。
- ^ a b 谷川は当時の規定により、名人就位翌年の4月1日に、史上最年少で九段に昇段した。この記録は、竜王戦の昇段規定で飛び昇段を認めるなどの規定変更により、2005年に渡辺明(21歳7か月)が僅か2か月で3つ昇段して九段になり、破られた。ただし仮に、谷川が名人奪取の日(21歳2か月)に九段昇段していた(佐藤康光新名人以降の規定)とすると、記録は破られていなかった計算になる。最年少九段の記録はその後、2021年に藤井聡太(18歳11か月)によって更新された。
- ^ 「全日本プロ将棋トーナメント」は2001年度をもって発展解消して「朝日オープン将棋選手権」に移行した。そのため、同棋戦では谷川の優勝回数歴代1位が確定している。
- ^ 第23期十段リーグ(1984年8月3日)にて、自玉が王手がかからない穴熊であることを生かし、71手目に▲3二飛成と切って‘乱暴に’谷川玉を寄せて勝利。
- ^ 2020年現在、タイトル戦が7つになった以降に7タイトル(新設の叡王を除く)を各1回以上獲得した棋士は、他には中原誠と羽生善治のみである。ただし、竜王戦創設後では谷川が最初である(中原は竜王戦の前身の十段戦ではタイトルを獲得しているものの、竜王の獲得経験はない)。
- ^ まず、序盤早々、18手目△4二角と引いて4四の歩のタダ取りを許し、さらには、谷川の玉に迫っていた7九の と金を9九の香車を取るだけのために2手をかけて、△8九と(56手目)- △9九と(64手目)と「退却」させた。
- ^ 前年に竜王を獲得したことも、当年の賞金額に寄与している。
- ^ 2013年と2017年は渡辺明が1位。
- ^ これ以降も名人や竜王のタイトルを失冠して無冠になった後に段位を称する棋士が続いた事情もあり、2020年に前竜王と前名人の称号が廃止された。
- ^ ダイジェストを短時間で伝える予定だった深夜のNHK BS2の放送枠(1999年6月8日 23:40 - 24:00)は生中継と化し、司会の吉川精一アナウンサーは冒頭に「なお熱闘が続いています」を2度繰り返した。放送が始まった時は189手目で、谷川が佐藤の玉を詰ますことができるかどうかの難解な局面であったが、詰ませず、佐藤の203手目を見て23:54に谷川は投了した。
- ^ 三浦弘行が藤井システムの対策として考案
- ^ リーグ陥落の制度が無かった第1回、第1期および第2期(1950年度~1952年度)を除く。
- ^ 4年後の第55期王将戦で久保利明も「達成」した。
- ^ 第1局から順にゴキゲン中飛車超急戦、横歩取り青野新手3六歩、矢倉、角換わり腰掛け銀、向かい飛車、相穴熊
- ^ 2年後に森内俊之、5年後には深浦康市も達成している。
- ^ 2019年5月24日時点において、公式戦で谷川が羽生に勝利した対局は、このプレーオフが最後となっており、この後、谷川は羽生に公式戦16連敗をしている。
- ^ 歴代1位は大山康晴で、2位は升田幸三。詳細は将棋棋士の在籍クラス を参照。
- ^ 2012年8月17日に羽生善治が史上最速の1200勝を41歳10か月・四段昇段後26年8か月で達成している。
- ^ たとえば、朝日杯将棋オープン戦の前身の前身は全日本プロ将棋トーナメント。タイトル戦では竜王戦の前身は十段戦。
出典
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- ^ a b c d “ホリデーインタビュー “負けず嫌い”を貫く〜プロ棋士・谷川浩司〜”. gooテレビ番組(関東版). goo. 2015年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月27日閲覧。
- ^ ただし、『常識外の一手』『藤井聡太論 将棋の未来』などに拠ると、「谷川をつぶす会が」出来たり、8連敗を喫した苦手がいたこともあって、三級から二級に昇級するのに11ヶ月を要した。
- ^ グランドチャンピオン2回・読売日本一・アマ王将3回・ 朝日アマ挑戦者 ・レーティングチャンピオン2回・学生王将・よい子名人中学生の部優勝リコー将棋部員 プロフィール
- ^ 「週刊将棋」1988年12月28日号
- ^ a b c d e 別冊宝島380『将棋王手飛車読本』谷川浩司著『中学生棋士』
- ^ 『第四十二期将棋名人戦全記録』(毎日新聞社)
- ^ 「米長邦雄の本」(日本将棋連盟)。
- ^ 「将棋世界」(日本将棋連盟)2000年1月号付録
- ^ 『将棋マガジン』(日本将棋連盟)1996年3月号「米長邦雄のタイトル戦教室」
- ^ 日本将棋連盟書籍編『谷川vs羽生100番勝負-最高峰の激闘譜!』日本将棋連盟、2000年。ISBN 978-4819702102
- ^ a b 『将棋マガジン』(日本将棋連盟)1996年4月号「同時進行ドキュメント」
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- ^ 2009年11月28日放送の「囲碁・将棋ジャーナル」
- ^ 谷川浩司JT覇者が東京都・大阪市に盤駒寄贈|将棋ニュース|日本将棋連盟
- ^ 谷川浩司九段が1200勝を達成!|将棋ニュース|日本将棋連盟
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- ^ 第32回近鉄将棋まつり
- ^ 谷川浩司九段が紫綬褒章を受章|将棋ニュース|日本将棋連盟
- ^ a b 『通算成績|成績・ランキング|日本将棋連盟』2023年4月1日。 オリジナルの2023年4月1日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 第34回将棋大賞決まる!|将棋ニュース|日本将棋連盟
固有名詞の分類
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