谷川温泉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 15:33 UTC 版)
谷川温泉(たにがわ おんせん)は、水上駅から谷川岳寄りに位置し、山懐にある温泉。所在地名は、群馬県利根郡みなかみ町谷川(江戸時代における上野国利根郡谷川村、幕藩体制下の上州御料谷川村)。かつての「奥利根八湯」「水上八湯」の一つ、2005年(平成17年)10月以降でいうところの「みなかみ十八湯(みなかみ18湯)」の一つ。 泉質 : アルカリ性単純温泉。 源泉 : 江戸時代に自噴した 温度の異なる4つの源泉がある。 谷川館(現・旅館たにがわ。住所:みなかみ町谷川524-1)は、古くから多くの文人墨家に利用されてきた温泉宿である。なかでも太宰治は有名で、1936年(昭和11年)にパビナール中毒の転地療養を川端康成に勧められ、当館の前身である川久保屋に1か月近く滞在しているが、その時に『創世記』を執筆している。また、太宰は名作『姥捨(うばすて)』の中で川久保屋の老夫婦と水上温泉郷が登場させている。谷川温泉入口の道路沿いには太宰治の小説『姥捨』文学碑が建立されている(1982年〈昭和57年〉12月建立)。旅館たにがわ(旧・谷川館)の姉妹館である「別邸仙寿庵」(住所:みなかみ町谷川614)は、2012年(平成24年)にルレ・エ・シャトーに加盟した一流旅館として知られる。 ほかにも、1918年(大正7年)には馬車に乗って水上温泉郷を訪れた若山牧水が、下記の短歌を謳っており、谷川温泉の奥にある富士浅間神社前に歌碑が建立されている(1968年〈昭和43年〉5月28日建立)。 わがゆくは 山の窪なるひとつ路 冬日光りて氷りたる路 牧水
※この「谷川温泉」の解説は、「水上温泉郷」の解説の一部です。
「谷川温泉」を含む「水上温泉郷」の記事については、「水上温泉郷」の概要を参照ください。
- 谷川温泉のページへのリンク