循環系

デジタル大辞泉

じゅんかん‐けい〔ジユンクワン‐〕【循環系】

読み方：じゅんかんけい

血液やリンパを全身に循環させる器官の集まり。心臓・血管系、リンパ管系などをいう。脈管系。

生物学用語辞典

循環系

英訳・(英)同義/類義語：circulatory system

動物の器官系で、ほ乳類ではポンプに相当する心臓、血管系、リンパ管系、血液、リンパ液からなる総称。

「生物学用語辞典」の他の用語

個体の器官や組織など：

後体部  後期胞胚  後腎  循環系  心内膜  心室  心房

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循環系

【仮名】じゅんかんけい
【原文】circulatory system

心臓や血管を含み、血液を全身に循環させる系。この系は組織が酸素および栄養素を十分に取り入れるのに役立ち、また老廃物を排泄するのに役立つ。リンパ系は血液系と関連しており、しばしば循環系の一部とみなされている。

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循環系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/08/03 04:59 UTC 版)

循環系（じゅんかんけい、英語: circulatory system）とは、動物の器官系のうちで、体液を決まった形で体内を循環させる器官、すなわち循環器の系（システム）を指すものである。循環器系（じゅんかんきけい）とも言う。

概要

動物の体腔は体液で満たされ、これを通じて消化管からの栄養の供給、呼吸器系、排出系とのやりとりが行われるのが普通である。そのためには体液は体内を規則正しく流れる方がよい。それを確保するため、体液を流す管状の構造や、そこに流れを作るポンプのような器官が見られることが多い。具体的には、血液の通り道である血管と、血液を循環させる役割をする心臓などをまとめて、循環系という。

一般に体液を流すための管状の構造を血管といい、連続した血管の全体を血管系という。血管系は大きくは解放血管系と閉鎖血管系に分けられる。解放血管系では、血管の先端が口を開いていて、血液はそこから出ると自由に体腔内を流れることができる。閉鎖血管系では、そのような口がなく、血液が血管内に閉じこめられている。実際には血管の壁を通って液体成分は出入りする。

なお、脊椎動物では、血管系とは別にリンパ管とリンパ節からなるリンパ系がやや独立した循環系として存在する。リンパ管を通る体液はリンパ液と呼ばれる。

血管系の一部に筋肉が集中し、血液を強制的に流すようになったものが心臓である。脊椎動物では心臓は腹面側の胸部にかたまり状に生じるが、節足動物や環形動物では背中側を通る腸管の背面を走る太い血管の特定の体節に生じる。

循環系を持たない動物も多い。刺胞動物や扁形動物では体腔そのものがない。いずれも消化管が体内に枝を出してその役割の一部を担う。腹毛動物や線形動物では、体液はあるが特に循環系に当たるものがない。身体の運動によって体液循環をおこなうものである。また、特に名付けられた特殊なものとして、刺胞動物のクラゲ類に見られる胃水管系、棘皮動物の水管系なども循環系の役割を果たしている。

動物における循環系の違い

次の表に示す。

動物名	種類	運搬仲介物	特別な構造	注記
アメーバ	拡散	水（外側）、細胞質（内側）	湿っている膜、細胞質	単細胞、拡散のみ、表面積と表面の体積の比によって制限されている
バッタ(節足動物)	開輸送系で血液が直接流れる	血液	血管 -大動脈 血液を体じゅうに送る、血液を送り返す	気管系-細胞に直接酸素拡散すると指示する 血液-酸素を必要としない
ミミズ(環形動物)	閉輸送系	血液	ポンプとしての5つの大動脈弓,背脈管と腹脈管	皮膚呼吸,血色素が酸素を運ぶのを必要としない
魚類	閉輸送系,血液は1度しか見られない	血液	1心室、1心房	冷血の、酸素を温めることを無駄にしない
カエル(両生類)と爬虫類	閉輸送系,不完全な、血液は1度見られる	血液	2心室、1心房	皮膚呼吸,酸素に富む血液は肺で二酸化炭素に富む血液と混ざって見えて体の中から来ている
ニワトリ（鳥類）と人間（哺乳類）	閉輸送系,完全な、血液は2度見られる	血液	2心室、2心房	温血の、活動の多い

外部リンク

• 『循環をさぐる－血管活動を中心に－』(1981年) - エーザイの企画の下でヨネ・プロダクションが制作した短編映画。『科学映像館』より

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循環系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/05/18 14:28 UTC 版)

「フキシャンフィア類」の記事における「循環系」の解説

消化管の背側にある循環系は発達した管状の心臓と、そこから前方と左右に枝分かれ、所々に再び連結する血管（動脈）が知られている。心臓は胸部に集約し、腹部の直前から徐々に細くなる。心臓の前方から伸ばした頭部の動脈は発達で、脳・複眼・触角などの器官に応じて枝分かれる。心臓の左右から伸ばした数十対の動脈は脚の数に応じて並んで、それぞれの先端は枝分かれてから再び前後でお互いに連結する。

Weblio日本語例文用例辞書

「循環系」の例文・使い方・用例・文例

• 循環系(統).
• 循環系疾患.
• 循環系を強化することを意図する運動
• 循環系に関係している、または、血液の循環に
• 循環系を流れる血液
• 濃厚細胞は、循環系にあまりにたくさんの流体を詰め込み過ぎるのを避けるために、重度の貧血患者に与えられる
• 例えば、偶然に手術中、皮下注射中、または、スキューバ中からの合併症のように気泡に起因する循環系の妨害
• 目と循環系の異常と細長い骨（特に手足と指の）によって特徴付けられた常染色体優位病
• 動物の器官系としての循環系
• 閉鎖血管系という血液循環系
• 加圧水型炉で一次冷却水の熱を貰って沸騰させ,タービンを回す二次的循環系の冷却水
• 東洋医学における,人体の循環系
• 体循環という,血液を心臓から体の他の部分へ送り出す循環系