SUPER GT GT300クラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:45 UTC 版)
「RE雨宮」の記事における「SUPER GT GT300クラス」の解説
マツダからは、部品供給を含めて公式なサポートは受けておらず、プライベートチームである。そのためレースで使用するエンジンを解体屋から調達するなど、他のチームではあまり見られない苦労も多かったという。単にハイパワーをめざすだけでなく、ボディー補強やサスペンションのチューンアップなど操縦性が良好でバランスが良く安定した戦闘力を持つ車両を作ることで知られている。 1996年までは、2ローターの13Bエンジン(マツダ・RX-7などに搭載)を搭載していた。13Bペリポートの自然吸気エンジンで、実質的にはジャパン・スーパースポーツ・セダンレース(JSS)などで使用されていたエンジンと同形式であり、リストリクターの装着は免除されてはいたが、馬力も300馬力程度でトルクも細く、以後の大幅な出力向上も見込めないことから、1997年からは3ローターの20Bエンジン(ユーノス・コスモに搭載)に変更された。さらに1998年にはマツモトキヨシがメインスポンサーになると、ボディーのカラーリングが青とピンクから黄色一色に変更された。なお、過酷な状況で知られるセパンサーキット(マレーシア)でのレースは、2010年までに出場した9戦中5勝(うちシリーズでは4勝、オールスター1勝)という結果を残しており、「セパンマイスター」の異名を持つ。 2006年には、チームチャンピオンを獲得し、ドライバーの山野哲也、井入宏之がドライバーチャンピオンを獲得した。 2007年は、田辺製薬の合併により、メインスポンサーを喪失した。この影響で極度の資金不足に陥り、マシンもほぼ2006年の使い回しとなり、非常に苦しい戦いを強いられ、総合ランキング14位と過去最低の成績で終えた。尚、ドライバーの交代があった山野に代わり折目遼が新たに加わった。以後、最後までドライバーを務める。 2008年は、メインスポンサーに小倉クラッチを迎え、ドライバーも2007年と同じ布陣で挑むことが早い段階で決定した。スポンサー関係により、これまで黄色を基調としたカラーリングから、シルバーのカラーリングになった。なお、マシンは新規定でセダンボディに対しかなりの優遇措置が受けられることと、エンジン搭載位置がミッドシップにすることが可能になったため、新たにRX-8の投入も噂されていたが、そのまま従来のFD型で参戦した。なお、開幕戦鈴鹿は2位スタートから終盤、トップ走行の紫電と接戦の末、優勝を果たした。最終的に2008年シリーズは総合ランキング7位の成績。 2009年は、マレーシアの自動車販売店であるMUTIARA MOTORSがメインスポンサーにつき、車体カラーもシルバーから白地に緑の昇り竜を入れたスタイルとなった。ドライバーは井入に変わり、谷口信輝が復帰した。これら体制的に恵まれたことで、開幕から4戦連続表彰台に上がりポイントリーダーになるが、中盤やや失速し、第7戦富士では決勝前フリー走行におけるエンジントラブルで決勝を走れずレースを終えた。第8戦オートポリスで2位になり、7ポイント差で最終戦のチャンピオン争いに残るものの、決勝フリー走行でまたエンジントラブルが発生。懸命な作業でエンジンを乗せ換え本戦に出走するも2位で終わり、最終的にシリーズ総合クラス2位の成績となる。この年、RE雨宮レーシングは燃費が劣るがコーナリング特性に優れタイヤの負担が軽いRX-7の特質を活かしたタイヤ無交換という作戦を何度か実行し、以降は他のチームでもこの作戦が試されている。 2010年も昨年とほぼ同様の体制で出走。開幕戦鈴鹿、第4戦セパンで優勝し、昨年同様最終戦までチャンピオン争いに絡み続けたが、シリーズ総合クラス3位でシーズンを終えた。しかし、2011年2月13日に撤退を発表し、SUPER GTでのレース活動を終了した。 1995年 - シリーズ総合クラス第2位(2ローター13B) 1996年 - シリーズ総合クラス第4位(2ローター13B) 1997年 - シリーズ総合クラス第4位(3ローター・20BRE) 1998年 - シリーズ総合クラス第4位(3ローター・20BRE) 1999年 - シリーズ総合クラス第4位(3ローター・20BRE) 2000年 - シリーズ総合クラス第4位(3ローター・20BRE) 2001年 - シリーズ総合クラス第2位(3ローター・20BRE) 2002年 - シリーズ総合クラス第10位(3ローター・20BRE) 2003年 - シリーズ総合クラス第13位 2004年 - シリーズ総合クラス第4位 2005年 - シリーズ総合クラス第9位 2006年 - シリーズ総合クラス第1位 2007年 - シリーズ総合クラス第14位 2008年 - シリーズ総合クラス第7位 2009年 - シリーズ総合クラス第2位 2010年 - シリーズ総合クラス第3位
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