脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンで、アディポサイトカインの代表的なものです。インスリンの刺激を受けて作り出され、視床下部にある満腹中枢に作用して食欲を抑えます。また、交感神経を活性化させて脂肪を燃やし、エネルギーの消費を促すことで肥満を抑制する働きがあります。遺伝性肥満マウスの原因遺伝子を研究する過程で、1994年に発見・命名されました。レプチンは通常、食欲を抑える働きをしますが、肥満が進むとレプチンの分泌量が相対的に少なくなるだけでなく、レプチンの働きが悪くなってきます。これをレプチン抵抗性といいます。またレプチンは交感神経を活性化させるため、血圧を上昇させる作用もあります。このほか、免疫調節機能などさまざまな働きがあることが分かってきています。
レプチン
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 07:50 UTC 版)
レプチン (leptin) は脂肪細胞によって作り出され、強力な飽食シグナルを伝達し、交感神経活動亢進によるエネルギー消費増大をもたらし、肥満の抑制や体重増加の制御の役割を果たす16kDaのペプチドホルモンであり、食欲と代謝の調節を行う[1]。ギリシャ語で『痩せる』を意味するλεπτός (leptos) から命名された。
- ^ a b レプチンと心血管病変 小川佳宏:日本内科学会雑誌 Vol.90 (2001) No.4 P705-710
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