JR九州改修車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 11:57 UTC 版)
改修車 モハ484-252 車内 埋込後の洗面所明り取り窓 「KIRISHIMA EXPRESS」ヘッドマーク 「K & H」ヘッドマーク 国鉄時代イラストマーク「有明」 JR九州が783系以降の新型車との格差解消を目的に1989年以降に施工した以下の改造である。 車体 水戸岡鋭治が代表を務めるドーンデザイン研究所が提案した塗装へ変更。 屋根を黒色化。 洗面所の明り取り窓と側面非常口を埋め込み。 機器 電源切替回路を使用不能にし、交流専用車化。 モハ484形の第2パンタグラフを撤去。さらに一部車両では附帯するランボードも撤去。 車内 グリーン座席を3列シートに統一。 普通座席をリクライニングシートに交換。 グリーン車ならびに喫煙普通車へ空気清浄機を取付。 トイレへ換気扇を取付。 クロ480形を含む5両編成に組込まれるモハ485形はトイレ・洗面所を業務員室・車販準備室に変更。 デッキ部にカード式公衆電話ならびにアンテナを設置。 先頭車 クハ481形200番台・クハ480形は併結用貫通扉埋込ならびに扉レールを撤去。 クハ481形300番台・クモハ485形は前面飾り帯を撤去。 前面特急マークを金色化。 ヘッドマークは黒を地色とし、白抜き文字で列車名やエンブレムなどを表記する以下の新デザインに変更された。 「KAMOME EXPRESS」「MIDORI EXPRESS」「HUIS TEN BOSCH」は新たに作成されたエンブレム を表記。 「RED EXPRESS」は上側に大きく「RE」のロゴ、下側に列車名を「かもめ」はローマ字で、他列車はひらがなで表記。 「きりしま」「ひゅうが」では以下のパターンが存在する。 「RED EXPRESS」と同一仕様。 ロゴ部を2段で「KIRISHIMA EXPRESS」に変更した仕様。 ロゴ部を「K & H」に変更した仕様。 列車名のみ表記。 ただし諸事情などで国鉄時代にデザインされた文字のみ、またはイラスト入りヘッドマークで運用された実績がある(画像参照)。 本改修は最終的に6種類の塗装バリエーションとした上でJR九州所属全車に施工された。 KAMOME EXPRESS MIDORI EXPRESS RED EXPRESS HUIS TEN BOSCH1994年以降の配色 KIRISHIMA & HYUGA KIRISHIMA EXPRESS KAMOME EXPRESS 1990年3月に「かもめ」単独運用充当の7・8両編成へ施工されたJR九州のコーポレートカラーである赤を基調とし、窓周りを連続窓風に黒くした塗装。各所に「かもめ」をモチーフとしたロゴが入れたことから「赤いかもめ」とも呼称された。 1996年に783系へ置換えられ消滅。 MIDORI EXPRESS 1990年10月に施工された「みどり」用塗装。赤を基調とするが、「KAMOME EXPRESS」で採用された窓周りの黒塗装は未施工。各所に「みどり」をモチーフとしたロゴを入れたことから「赤いみどり」と呼称された。 2000年に783系へ置換えられ消滅。 RED EXPRESS 元々は「みどり」と併結を行う「かもめ」用5両編成へ1990年に施工。赤を基調として各所に「RED EXPRESS」の文字とロゴマークが入る。 上述2種とは異なり運用列車の限定制約がないことから「にちりん」「有明」にも充当された。 2000年以降は「きりしま」「ひゅうが」でも運用されたが、783系・787系へ置換られ2012年度に消滅。 HUIS TEN BOSCH → KIRISHIMA & HYUGA 1992年に施工。赤を基調とし各所に「HUIS TEN BOSCH」の文字とロゴマークが入る「ハウステンボス」用塗装。 1994年に車体基調色を編成内でクモハ485(緑)+モハ484(青)+サハ481(黄)+クハ481(緑)とし、アクセントに赤・青・黄・緑の4色によるブロックパターンを組合わせた新塗装へ変更。 2000年に「ハウステンボス」全列車が783系へ統一され、「きりしま」「ひゅうが」へ転用する際にサハ481形は廃車し3両編成化。ロゴマーク等を変更して「KIRISHIMA & HYUGA」塗装となった。 2012年度に783系・787系へ置換られ消滅。 KIRISHIMA EXPRESS 1995年に施工された緑を基調とした「きりしま」用塗装で「KIRISHIMA EXPRESS」のロゴが入る。 2000年に「ひゅうが」と共通運用となり、「にちりん」用「RED EXPRESS」塗装車と「ハウステンボス」車を転用した「KIRISHIMA & HYUGA」車での運用に変更したため一旦消滅。 2004年にRED EXPRESS保留車だった3両のDk9編成へ施工され復活するが、2010年に旧国鉄色への塗装変更で再度消滅。 旧国鉄色 2000年にミレニアム記念としてDk2編成 に施工。2010年8月には上述のDk9編成、さらに同年12月には大分車両センター所属の増結用MM'ユニットにも施工された。 本グループのDo32編成5両がJR九州で最後に車籍を有する本系列であったが、2015年10月18日に大分駅から小倉総合車両センターへの廃車回送を兼ねたさよなら運転で運用を終了。
※この「JR九州改修車」の解説は、「国鉄485系電車」の解説の一部です。
「JR九州改修車」を含む「国鉄485系電車」の記事については、「国鉄485系電車」の概要を参照ください。
- JR九州改修車のページへのリンク