ディーエックス‐フォーマット【DXフォーマット】
読み方:でぃーえっくすふぉーまっと
DXフォーマット
APS-Cサイズ
(DXフォーマット から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/14 08:39 UTC 版)
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APS-Cサイズ(Advanced Photo System type-C)は、デジタルカメラの固体撮像素子(イメージセンサーとも)のサイズ規格のひとつである。そのサイズがAPSカメラシステムのAPS-Cタイプ(23.4mm×16.7mm)フォーマットに近いことから通称として呼ばれるようになった。
概要
規格として厳密に決められたものではないため、各カメラメーカー・機種により若干の大小がある(#各社のAPS-Cサイズ)。35mmフィルムよりサイズが小さい分、写る範囲(=画角)が狭く、交換レンズの焦点距離表記の約1.5~1.7倍相当(たとえば50mmレンズを装着すると50×1.5=75から、35mm判のときの焦点距離75mmのレンズ相当)の画角になる。
このようなサイズ規格が開発されたのは、35mmフィルムと同じサイズのセンサーは生産数が少なく製造コストが高価だったためである。より生産数を多くできて画質も大きくは損なわれないサイズと考えられた。 当初はコスト重視の妥協の産物とみなされていたが、イメージサークルが小さくて済みレンズおよびカメラも小型化が可能であるため、システム全体のコストを下げることができ、販売の主力であるアマチュア用デジタル一眼レフカメラの標準的センサー規格として現在は主流を占めている。
また、フィルム一眼レフカメラ用に開発された従来のレンズを使用した場合でも中心部の比較的収差の少ない部分を使用するため、35mmフルサイズセンサーに比べて周辺部の描写が落ちにくく、光量低下も少ないことになる。ただし画面が小さくなるということは、同一サイズに引き伸ばした場合レンズにより高い解像力、より高いMTF(たとえば従来の10本/mmのレンズで撮影された原盤からのプリントと同等の画質を得るために15本/mmが要求される)などが要求されるということでもあるので、一概に有利になるとは言えない。
また、画角が35mm判よりも狭くなるために、同じ広い範囲を撮影するにはより短い焦点距離の広角レンズが必要になるほか、同一画角に対してボケが少なくなるため、大きなボケを出すためには開放F値のより低いレンズを使う必要がある。パンフォーカスで撮る場合には被写界深度が深くなるため有利になる。また望遠撮影には、より短い焦点距離の望遠レンズが使用できるので、レンズサイズが小さくてすむ利点もある。
各社のAPS-Cサイズ
撮像素子 | メーカー | 製品 |
---|---|---|
23.7×15.7mm | Pentax | K-5, K-5II, K-5IIs, K-30, K-50, K-01 |
23.7×15.6mm | Nikon | D100, D70, D70s, D50, D40 |
23.6×15.8mm | D200, D300, D300S, D80, D40x, D60, D90, D5000, D3000 | |
Sony | α100, α200, α300, α230, α330 | |
Pentax | K-x, K-r | |
23.6×15.6mm | Nikon | D7000, D5100 |
Fujifilm | X-Pro1, X-T1, X-T10, X-E2, X-E1, X-M1, X-A2, X-A1 | |
23.5×15.7mm | Nikon | D500 |
Sony | α350, α380 | |
Pentax | *ist D, DS, DL2, DL, DL2, K100D, K100D Super, K200D, K10D, K-m | |
Fujifilm | X-A3 | |
Sigma | SD1 | |
23.5×15.6mm | Nikon | D7100, D7200, D5200, D5300, D5500, D5600, D3300, D3400 |
Sony | α700, α77, α55, NEX-C3, NEX-3N,NEX-5R, NEX-7, α6000, α6300, α5100, α6500 | |
Pentax | K-3, K-3II, K-S1, K-S2, K-70, KP | |
Fujifilm | X-Pro2, X-T3, X-T2, X-T20, X-E3 | |
23.4×15.6mm | Sony | α550, α33, NEX-5, NEX-3 |
Pentax | K20D, K-7 | |
23.2×15.4mm | Nikon | D3200 |
Sony | α5000 | |
23.1×15.4mm | Nikon | D3100 |
22.7×15.1mm | Canon | EOS D30, D60, 10D, Kiss デジタル |
22.5×15.0mm | EOS 20D, 30D, 70D | |
22.4×15.0mm | EOS 7D MarkII | |
22.3×14.9mm | EOS 7D, 50D, 60D, 80D, 8000D, EOS M, M2, M3, M5, M6, M10, M100, Kiss X3, X4, X5, X6i, X7i, X7, X70, X8i, X80 | |
22.2×14.8mm | EOS 40D, Kiss デジタルN, デジタルX, X2, F | |
22.0×14.7mm | EOS Kiss X50 | |
20.7×13.8mm | Sigma | SD9, SD10, SD14, SD15 |
- 参考
- 36.0×24mm - 35mmフルサイズ
- 24.0×16mm - APS-C (x1.5)
- 22.5×15mm - APS-C (x1.6)
- 17.3×13mm - フォーサーズシステム
関連項目
DXフォーマット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 09:54 UTC 版)
「ニコンのデジタル一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「DXフォーマット」の解説
D100(2002年6月22日発売、DXフォーマット) - 当時の小売価格は30万円。ニコンD1シリーズでは利用できたAiニッコールレンズに対して、露出計が動作せずマルチパターン測光も利用できなくなっている。有効画素数はニコンD1シリーズよりも多い6.1メガピクセルで、サイズもミドルクラスのフィルム一眼レフカメラ並みの大きさまでコンパクトにすることができた。ボディはプラスチック製。カメラとしての性能は、名前の似ているニコンF100よりも、むしろニコンF80に近く、まさにF80のデジタル版、とも言える商品であった。キヤノンEOS D60とともにアマチュア層へのデジタル一眼レフカメラ普及の礎を作り、2005年に生産を終了した。 D200(2005年12月16日発売、DXフォーマット) - カメラグランプリ2006受賞。発売から3年半経ち機能面の陳腐化が進んだD100の後継機。CCDは10.2メガピクセルへと向上し、連写能力も5コマ/秒、最大54コマのバッファリングが可能となり、レスポンス面でも向上している。1/8000秒の高速シャッターを備え、シンクロスピードも1/250秒である。ファインダー倍率が高く、マニュアル撮影時の基本性能が格段に良くなった。ボディにマグネシウムを使用し、接合部分にシーリングを施すことで防塵防滴性能を持たせている。またシャッターはフラッグシップ機並みの10万回の耐用を実現しており、プロカメラマンでもサブ機として利用できる仕様へと向上している。オートフォーカス用の測距センサはニコンD2シリーズ同様の11点へと拡大し、さらに左右3点ずつを1点として利用するワイドオートフォーカスへの切り替えも可能。測光もD2Xと同等へと進化している。さらにニコンF6同様に、AiニッコールなどCPUを内蔵しない旧型のニッコールレンズでも露出計が動作する。Ai対応レンズであれば自動絞りで、それ以外の普通絞りやプリセット絞りのレンズでは絞り込み測光でAE撮影ができる。さらにレンズ情報を手動で入力すればRGBマルチパターン測光も利用できる。全体的にデジタルにおけるニコンF100のような、アマチュアもプロも愛用できるカメラとして仕上げられている。発売直後、特定条件において撮影画像に縞状のノイズが発生するという欠陥がインターネット上で話題となったが、今日では正式に対応が表明されている。 D300(2007年11月23日発売、DXフォーマット) - ニコンD1桁シリーズの最新機種D3と同時発表。DXフォーマット採用機種の最上位機種。ニコンのデジタル一眼初となるほこり除去機構(ピエゾ素子駆動)を搭載する。D3と同様に画像処理コンセプト「EXPEED」と色彩統一システム「ピクチャーコントロール」や3D-トラッキングオートフォーカスを初採用。また、ニコンのデジタル一眼レフカメラとしては初めてライブビュー機能を実装した。DXフォーマット最高の連写性能と描写性を持ち、多くのプロに支持されている。 D300S(2009年8月28日発売、DXフォーマット) - D300のマイナーチェンジ版。ボディ本体のみでも7コマ/秒の高速撮影を可能とした。外部ステレオマイク対応の「Dムービー」と呼ばれる動画撮影機能を搭載。 D500(2016年4月28日発売、DXフォーマット) - ニコンD1桁シリーズの最新機種D5と同時発表。DXフォーマット採用機種の最上位機種。D5と同様に153点AFシステムを採用し、Bluetoothによるスマートフォンなどとの常時接続機能を初めて搭載した。内蔵フラッシュ無し
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