DXペディションとアワード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 11:31 UTC 版)
「DXペディション」の記事における「DXペディションとアワード」の解説
DXペディションは、アマチュア無線のアワード(賞)の獲得のために必要となる地域と通信をしたいアマチュア無線家のために企画・実施されている。多くの異なる国・地域と通信することによって獲得できるアワードが、様々な組織により主催されている。その中で最も有名なのが、ARRLが主催するDX Century Club(DXCC)である。このアワードは、世界の100の異なる「エンティティ」と通信することで獲得でき、最終的には全てのエンティティとの通信を目指す。 現在、DXCCのルールで定められているエンティティは340ある。エンティティは通常は国単位だが、政治的・物理的に隔絶されている島や地域は本国とは別エンティティとなる。例えば、アラスカ州とハワイ州は政治的にはアメリカ合衆国の一部であるが、地理的に隔絶されているため、アメリカ本国とは別エンティティである。小さな国は、たとえバチカンのような大きな国に囲まれた国であっても1エンティティとしてカウントされる。また、国際連合(4U)、国際民間航空機関(4Y)、世界気象機関(C7)のような独自のITUプリフィックスを持つ多国籍組織もエンティティである。このほか、サルデーニャ、マルタ騎士団、南極、西サハラなど、歴史的な、あるいは特別な地位にあるいくつかの地域が含まれている。ARRLによるエンティティの選定基準は1999年に変更された。それ以前の比較的緩いルールの下で導入されたエンティティで現行の基準を満たさなくなったものや、国の消滅などの情勢の変化により単独のエンティティとなる資格がなくなったものについては「削除済み」リストに記載され、エンティティが有効だった時期に行われた通信については引き続き有効としている。 イギリス無線協会が発行するIslands on the Air(IOTA)は、通信を行った島の数を表彰するものであり、アマチュア無線局のない島へのDXペディションが行われている。また、電波の到達距離が比較的短いVHF・UHF帯のために、グリッド・ロケーターを対象とするアワードも発行されており、同様にアマチュア無線局のないグリッドへのDXペディションが行われている。
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