2018-19年シーズン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/08 09:00 UTC 版)
「テチーター・フォーミュラEチーム」の記事における「2018-19年シーズン」の解説
DSオートモビルズと提携し、DS・テチーター(DS Techeetah)として参戦。それに伴いモーターはルノーからDSオートモビルズに変更された。ドライバーは引き続きベルニュとロッテラーが務める。今シーズンから新たにGen2と呼ばれる第2世代のマシンが導入された。開幕戦では2台ともに他を圧倒する速さを見せ、一時は1位と2位を独占するもペナルティで優勝を逃した。 第5戦では雨のコンディションの中、ロッテラーがライバルのミスにより首位に浮上。一時は優勝するかと思われたが、残り2周のターン2でロッテラーの後ろにつけていたエンヴィジョン・ヴァージン・レーシングのサム・バードに追突されてしまう。この接触で右リアタイヤをバーストしてしまい、最終的には14位に終わる。ベルニュは終始ペースが安定せず13位でフィニッシュした。 第6戦でベルニュがニッサン・e.damsのオリバー・ローランドを7周目に交わすとそのままトップでチェッカーを受け、シーズン初優勝を飾った。ロッテラーも他車との接触がありながらもペースを安定させ4位フィニッシュを果たしている。 第7戦ではロッテラーがキャリア初となるポールポジションを獲得。決勝ではスタートからトップをキープしていたものの、19周目にパナソニック・ジャガー・レーシングのミッチ・エバンスに交わされトップを奪われるとすぐさまアタックモードを使用してエバンスを猛追する。しかし、エバンスもアタックモードでロッテラーを引き離したためオーバーテイクには至らず。ロッテラーはそのまま2位でフィニッシュし、シーズン初となる表彰台を獲得した。一方のベルニュは7位でフィニッシュしたものの、FCY中のスピード違反及びアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(BMW)をオーバーテイクしたことによりタイムペナルティを科され14位に降格となった。この時点でロッテラーはランキング3位に浮上。チームとしてはランキング首位に浮上した。 第8戦では悪天候の中、ライバル勢のトラブルもありロッテラーが2戦連続で2位表彰台を獲得し、ランキング2位に浮上した。母国レースとなったベルニュは6位入賞を果たした。 第9戦の予選ではオリバー・ローランドが最速タイムを出したものの、前戦でのペナルティによりベルニュが今季初(チームとしては2度目)となるポールポジションを獲得した。決勝ではスタートしてからトップをキープし、一時は2位のローランド、3位のフェリペ・マッサ(ヴェンチュリー)らに差を詰められるもなんとか逃げ切り、そのままトップチェッカーを受けた。ベルニュは今季2勝目を挙げるとともに、シーズン初のポール・トゥ・ウィンを果たした。またベルニュはこの勝利によりランキング首位に浮上した。一方のロッテラーは予選最下位となってしまったもののレースでは挽回の走りを見せ9位入賞を果たし、ランキング2位の座を守っている。 第10戦はロッテラーの母国レースとなった。しかしそのロッテラーは2戦連続予選最下位&ラストロースタートになってしまう。一方のベルニュは予選を8番手で終える。決勝ではベルニュがポジションを5つ上げる追い上げの走りで3位表彰台を獲得し、ポイントランキングトップの座を守っている。ロッテラーもスタートから追い上げを見せていたものの、バッテリートラブルにより今季初のリタイアを喫している。 第11戦はスイス・ベルンでの初開催となった。予選ではベルニュがポールポジション、ロッテラーは8番手と好位置につける。スタート直後にロッテラーを含むほとんどのマシンが最初のコーナーで絡んでしまいコースを塞ぐ形となってしまったため赤旗中断となる。40分ほどの赤旗を経てレースは再開。ベルニュはトップをキープし引き離しにかかろうとするが、2位につけていたミッチ・エバンス(ジャガー)がベルニュよりもペースが良く、やがて追いつかれ攻め立てられてしまう。しかしベルニュは王者としての意地を見せ、なんとかポジションを死守しトップでチェッカーを受けた。今季2勝目。ロッテラーも終盤にアタックモードを使用しながら数台をオーバーテイクし4位でフィニッシュ。しかしロッテラーには赤旗中のピット出口の信号無視があったとしてレースタイムに22秒加算ペナルティが科され14位に降格となった。 第11戦終了時点でランキングトップとなっているベルニュが、2位のルーカス・ディ・グラッシ(アウディ・スポーツ・アプト・シェフラー)を32ポイント差でリード。エバンスが3位、ロッテラーはペナルティもあり4位に転落してしまった。 最終2戦は、昨シーズンと同じくベルニュがポイントリーダーの状態で迎えた。まず第12戦ではランキング順での予選の組み合わせとライバル勢の躍進もあり、2台ともに予選で後方に沈んでしまう。決勝では序盤に2台を含む接触が発生。この時ベルニュとロッテラーが同士討ちし、ロッテラーはフロントウィングを大きく破損してしまう。またベルニュも左リアタイヤをパンクさせ、緊急ピットインを余儀なくされる。その後は追い上げを見せ一時はポイント圏内まで順位を上げたものの、最終ラップでベルニュがフェリペ・マッサ(ヴェンチュリー)を追い抜こうとした際に縁石に乗り上げスピンし、順位を15位まで下げる。そして後方にいたロッテラーを含む数台を巻き込んでしまう。しかしこの時にベルニュは右フロントが壁に接触しており、サスペンションを破損。なんとかゴールまではたどり着いたものの、直後にピット出口横にマシンを止めてしまい、結果ノーポイントとなってしまった。このレースではセバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.dams)がシーズン初優勝を飾りランキング4位に浮上した中、チャンピオンシップ争いはベルニュがリードしたまま最終戦を迎えることとなった。 迎えた第13戦(最終戦)。予選では前戦と同じく、2台ともに後方のグリッドに沈む。決勝ではスタート直後にロッテラーが他車と接触し今季2度目のリタイア。一方で、タイトル2連覇がかかっているベルニュは着実に順位を上げていき、最終的に7位でチェッカーを受けた。そして直接のチャンピオン争いであるランキング2位のルーカス・ディ・グラッシが、同じくチャンピオン争いをしていたランキング3位のミッチ・エバンスとの接触で双方ともノーポイントに終わったことで、自身としては2度目となるドライバーズチャンピオンを獲得した。これにより、フォーミュラEでは史上初となるチャンピオンを2回獲得したドライバー及びタイトルを2連覇した唯一のドライバーとなった。また、DS・テチーターとしては悲願のチームチャンピオンも獲得し、チーム初となるダブルタイトルでシーズンを終えた。 ドライバーズランキングはベルニュがチャンピオンを獲得し136ポイント、ロッテラーは終盤の不運が続き前シーズンと同じ8位(86ポイント)で終えた。 ロッテラーは最終戦ニューヨークeプリを最後にチームを離脱し、来シーズンより新たに参戦するポルシェ・フォーミュラEチームから参戦することが発表された。ベルニュは引き続きチームに残留する。
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