フロントウィング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/27 03:30 UTC 版)
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フロントウィング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/23 08:03 UTC 版)
「メルセデス・F1 W03」の記事における「フロントウィング」の解説
フロントウィングには2010年限りで禁止されたFダクトの応用版を組み込み、ドラッグを減らして直線スピードを上げているとみられる(2011年シーズンからこの装置をテストしていた)。情報開示が無いため詳細は不明だが、専門家により様々な推測がなされている。 ひとつは、ノーズ先端の吸気口から取り入れた空気が3系統に分岐し、フロントウィングのステー内部を通って、ウィング裏側のスリットから放出されるという考察で、その経路からWダクトと呼ばれる。直線走行中は3系統すべてが機能するが、コーナリング中はノーズに気流の当たる角度が変わり、片側のウィングにのみ効果が生じるとみられる。この方式はドライバーが操作する手動式ではなく、受動式であるためレギュレーションには抵触しない。 その後登場した考察では、リアウィングのドラッグリダクションシステム (DRS) に連動するシステムと考えられている。直線区間でドライバーがDRSを作動させるとリアウィングのフラップが開くが、その際、左右の翼端板内側に「穴」が露出する。この穴から取り入れた空気を2本の通気管を通してフロントまで導き、Fダクトを作動させるという複雑な方法である。このシステムはマスコミや関係者の間では、DRSの作動で前後ウイングを同時に失速させる事からダブルDRSと呼ばれた。DRSは決勝レースではオーバーテイク時しか使用できないが、予選では自由に使用できるため、予選タイムの向上が期待できる。 この方式はDRSの操作に関連するため、「ドライバーの動作を利用して車両の空力学的特性を変更してはならない」とする禁止事項(テクニカルレギュレーション第3条15項)に抵触するか微妙な部分がある。FIA技術責任者のチャーリー・ホワイティングは「完全にパッシブ(受動的)なシステム」であるとして合法と判断したが、レッドブルやロータスは違法との見解を示した。ロータスは第3戦中国グランプリ前にFIAに正式に抗議の申し立てを行ったものの、FIA側は改めて合法であるとの立場でこの申し立てを却下した。 このシステムはマシンの前後をつなぐ配管など構造が複雑であるため、シーズン中に追随するチームは現れなかった。また、あえて導入するほどの効果はないとの意見もあった。FIAは2013年シーズンからDRS連動型の装置を禁止すると発表した。
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