2代目EF6/7/8型(1987-1992年)
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「ホンダ・CR-X」の記事における「2代目EF6/7/8型(1987-1992年)」の解説
1987年9月16日に発売。1986年10月にバラードが廃止されたため、車名から「バラード」が外れ単独モデルとなる。グレードは1.5Lの「1.5X」(EF6)と1.6Lの「Si」(EF7)。キャッチフレーズは、当時のサイバーパンク流行にあやかり「サイバー・スポーツ」。 スタイルは先代を踏襲しつつ、各部がフラッシュサーフェス化され、また全体的にワイド&ローフォルムとなった。先代では難があった後方視界を確保するため、リアエンドに「エクストラウインドウ」が採用された。用いられたガラスには黒のピンドットが配されており、スモークガラス同様車外からは一見して透明には見えないため外板パネルとの一体感があり、こと車体色が黒の場合顕著だった。これは、外観デザインで当代最大の特徴とも言える箇所である。後にインサイトや2代目以降のトヨタ・プリウスがほぼ同様の意匠を採用している。そのシャープなフォルムは当時の若い世代に人気があった。 先代にオプション設定されていたルーフベンチレーションは廃されたが、アウタースライド式サンルーフの他に「グラストップ」と呼ばれる、UVカットガラス製の屋根を装着する新オプションが設定された。グラストップには熱線反射材としてチタン皮膜が施され、取り外し式のサンシェードも備わっていたが、黒主体の内装も相まって夏季の炎天下では車室温がかなり高くなったとされる[要出典]。 エンジンはD15B型エンジン(CVデュアルキャブ仕様)と、ZC型エンジンの2種類。D15B型はSOHCながら1気筒あたり4バルブ(吸気側・排気側それぞれ2バルブ)で、「ハイパー16バルブ」と称していた。「Si」のボンネットには、先代同様パワーバルジが設けられ、「1.5X」との外見判別が容易だった。 サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン式サスペンションとなった。しかし、シャシー設計上サスペンションストロークを長く取ることができず[要出典]、前2:後1というフロントヘビーな重量配分もあって、不整地や濡れた路面などでは後輪が唐突に破綻するようなピーキーな傾向となっていた[要出典]。この特性を逆手に取り、国内のジムカーナでは活躍した[要出典]。 北米仕様には先代と同様に超低燃費仕様のグレード「HF」を設定。D15B6型エンジンに変わった他、車体が大きく重くなったものの、シティモードで41MPG(20.3km/L)・ハイウェイモードで50MPG(24.8km/L)の燃費性能を実現している。 また、先代と同様「無限」が、前後バンパーやサイドステップ、リアウイング、マフラーなどを「無限 CR-X PRO.2」の名称でリリースし、鈴鹿サーキットでマーシャルカーとして用いられた。 1988年8月4日のマイナーチェンジの際に、3チャンネル・4wA.L.B.(ABS)装着車が設定された。 1989年9月22日、「VTEC」(可変バルブタイミング&リフト機構)を備えたB16A型エンジンを搭載した「SiR」(EF8)が発表された。最高出力は160PS(ネット値)に達し、排気量1Lあたり100PSという市販車のNAエンジンとしては驚異的な出力を実現していた。なお、この「SiR」は5MTのみの設定で、フロントブレーキが大径化される。 後期型ではボディ前部の形状変更と、ヘッドライト形状の変更といった若干のフェイスリフトが行われ、全長が前期型の3,775mmから3,800mmとなった。また、前期型では凹型断面をもつボンネット形状が、後期型では凸型に変更され、初代及び2代目前期型「Si」の特徴だったボンネットのパワーバルジは不要となり廃止された。 国内向けには限定車も含め、4年半で10色前後のボディーカラーが設定された。なお、欧州向けの前期型は日本国内仕様の外観とほぼ同じだが、後期型はVTEC仕様のみ日本国内とほぼ同じ外観で、それ以外は前期型と同じ凹型断面のボンネットを採用し、バンパー形状は後期の北米仕様に準ずる。また、北米向けは前期・後期を問わず、日本国内仕様の前期型とほぼ同じデザイン意匠(バンパー形状のみ小変更)であった。 1990年9月のマイナーチェンジでアルミホイールのデザインを変更したほか、電動格納式リモコンドアミラー装着車やSiRビスカスLSD仕様車が設定された。 1992年2月、生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 1992年3月、デルソルのサブネームを付けた3代目と入れ替わって販売終了。販売終了前月までの新車登録台数の累計は7万1832台。
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