1980s
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:47 UTC 版)
かつてのムーブメントや活動に、ネオ/ポスト/ニュー/トランスなどをつけた再定義や乗り越えの活動が多く見られる。またビデオカメラなどのデジタル機器やデジタル技術の大衆化が進み、表現手法として多く取り入れられるようになる。 表現技法 新表現主義/ニュー・ペインティング(Neo-expressionism) 1920年代のドイツ表現主義を再評価した、1970年代後半から1980年代中ごろまでのニュー・ペインティングとも呼ばれる具象絵画の動向。 アプロプリエーション・アート(Appropriation art) 自作の中に過去の著名なアーティストの作品を取り入れる(流用/盗用する)手法。1920年代から印刷のコラージュはみられたが、デジタル技術の大衆化により作品のオリジナルと複製についての再定義が余儀なくされた。 ニューメディア・アート(New media art) エレクトロニック・アート(Electronic art) デジタル・アート(Digital art) サウンドアート(Sound art) ヴィデオ・インスタレーション(Video installation) フラクタル・アート(Fractal art) コンピュータによって計算されたフラクタル・オブジェクトを素材として扱うアート作品。1989年にカオス・サイエンスを扱う展覧会「EXHIBITIONS Strange Attractors: Signs of Chaos」がニュー・ミュージアムで開催された。 サブカルチャー グラフィティ・アート(Graffiti Art) サブカルチャーとしての発展はNYからとされる、スプレーやマーカーでストリートに自分の名前などを描く行為。 デモシーン(Demoscene サブカルチャーの一派で、CGをリアルタイムで演算させるプログラムを使用する人々や音楽家の集まりで、デモパーティとも呼ばれる。 社会運動 エイズ・メモリアル・キルト(NAMES Project AIDS Memorial Quilt) 社会的な不寛容から葬儀や墓地に埋葬されないHIVで亡くなった人たちの名前をキルトに綴る、1987年にサンフランシスコで始められ現在も続くプロジェクト 民衆美術(Minjung art) 1980年代から90年代に盛んだった韓国のポピュリズムに基づいた芸術運動。政府側が新聞上で揶揄的に芸術を「民衆」の行為と貶めたところから名付けられた。 ニュー・スロベニアン・アート/NSK(Neue Slowenische Kunst) スロベニアがユーゴスラビアの一部であった1984年にスロベニアで結成された政治的なアーティスト集団で、音楽グループのライバッハが設立した。 インスティテューショナル・クリティーク(制度・体制批判)(Institutional Critique) トランスグレッシブ・アート(Transgressive art) 1985年から用いられている語で、反社会的行動や犯罪行為を行うことで道徳観を刺激する手法。 プロジェクト ネオ・ポップ(Neo-pop) サブカルチャーやポップカルチャーやそのファンダムなどを利用したアート運動全般をさし、ジェフ・クーンズ、キース・ヘリング、村上隆などが代表的な例としてあげられる トランスアバンギャルド(Transavantgarde) イタリアの美術評論家アキーレ・ボニート・ オリーヴァが作った造語で、イタリアでおこったコンセプチャル・アートを否定し、絵画を復活させ芸術作品に喜びの感情を取り入れた新表現主義の運動。 概念 ポストモダン(Postmodern art) 後期モダニズム(Late Modernism) ネオ・コンセプチュアル(Neo-conceptual art) カルチャー・ジャミング(Culture jamming) バッド・ペインティング(Bad Painting)(アメリカ) フィギュラシオン・リーブル(Figuration Libre)(フランス) ユンゲ・ワイルド(Junge Wilde)(ドイツ) トランスアバンギャルド(Transavantgarde)(イタリア) バンクーバー派(Vancouver School) フォトコンセプチュアリズム(photoconceptualism)とも呼ばれる、イメージの社会的な力を用いて、マスメディアと既存のコンセプチュアル・アートに抵抗した1980年代のバンクーバーのアーティスト群を指す。 超少女 日本において、1986年8月号美術手帖にて命名され、美学者の篠原資明に「身辺性への偏愛に生きながら、偏狭さを脱け出た」とされる女性作家たちの一群。 ポスト・コロニアル・アート(POSTCOLONIAL ART) 植民地主義の理論を元に、植民地後の文化の多様性と階層について扱う
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