鳥海修験の拠点とは? わかりやすく解説

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鳥海修験の拠点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/19 09:21 UTC 版)

鳥海修験」の記事における「鳥海修験の拠点」の解説

吹浦現在地山形県飽海郡遊佐町 社名鳥海山大物忌神社 別当神宮寺 入峯:順峯 出羽国府の北進に伴い飽海郡月山神と大物忌神勧請され、やがて神宮寺設置された。この神宮寺吹浦口の創始と言われ、『飽海郡誌』によれば宗徒25坊と社家3戸があったとされる岡との「牛王に関する論争」が起こった際に取り交わした明暦元年1655年)の『取替手形によれば、元は天台宗であったが、いつの頃からか真言宗となり、羽黒山一山そろって天台宗宗旨替えした際に慶安3年1650年天台宗宗旨替えをしたのだと言う。『出羽三山修験道 戸川安章著作集Ⅰ』によれば、はっきりとはしない吹浦南北朝時代以後羽黒山末寺となり、本寺合わせて慶安3年1650年天台宗になったが、宝永年間護持院末寺になって真言宗替わったのだと言う。また同書によれば官寺として出発した吹浦は、岡に比べて修験色が薄く社前での奉仕重き置かれていたのだと言うこのため、他の登山口修験者鳥海山入峯して出世できたのに対し吹浦修験者羽黒山入峯し、その補任受けていた。 岡口 現在地山形県飽海郡遊佐町 社名鳥海山大物忌神社 別当龍頭寺 入峯:順峯 岡に修験者入った時期不詳であるが、山頂薬師堂現在の鳥海山大物忌神社山頂御本社)の鍵を有していた杉沢村修験2坊を吸収し江戸時代には33坊(あるいは32坊)を擁する一大勢力となった吹浦との「牛王に関する論争」が起こった際に取り交わした明暦元年1655年)の『取替手形によれば元より真言宗であったと言う真言宗であれば吉野逆峯と言うことになるが、鳥海山において順峯と称した。さらに明暦元年1655年)の『取替手形によれば慶安4年1651年)に天台宗式で行われた上野御経へ、一山全て天台宗となった羽黒山本寺指図出席したが、真言宗より改宗は行わなかった。この様羽黒山末寺であった岡であるが、『出羽三山修験道 戸川安章著作集Ⅰ』によれば貞享元年1684年)に羽黒山離れ醍醐三宝院末寺となっている。 小滝現在地秋田県にかほ市 社名金峰神社 別当龍山寺 入峯:順峯 江戸時代中期には9坊を擁した。『鳥海山信仰史』では貞享5年1688年7月5日付の龍山寺宛文書の内容から三宝院末寺真言宗であった推測している。また同書では、鳥海山開発経営岡、矢島小滝の3口で行われた述べている。 滝沢現在地秋田県由利本荘市 社名森子大物忌神社 別当龍洞寺 入峯逆峯 慶長の頃、矢島口と当山派逆峯系統に関する争い起こしたが、元禄14年1701年8月16日三宝院から岡に出され書状内容から再度両者間で争い起こったことがわかる。現在、滝沢郷土史龍洞寺痕跡認められないが、この理由を『鳥海山史』では矢島との争い敗れて立場失ったからではないか、と推測している。 矢島現在地秋田県由利本荘市 社名:木境大物忌神社 別当福王寺 入峯逆峯鳥海山史』では、矢島修験に伝わる『鳥海山大権現縁起』と由利本荘市矢島町開山神社に伝わる『開山神社縁起』の記述から、矢島山道嘉祥3年850年)に美濃国から来た比良衛と多良衛の兄弟によって開拓されたと考察している。延宝6年1678年9月12日矢島から岡へ出された『差上申し証書』では、矢島開山以来逆峯真言系であると述べており、その開基聖宝貞観12年870年)に開いたものとしている。江戸時代中期には18坊を擁した。『出羽三山修験道 戸川安章著作集Ⅰ』では、鳥海山山頂御堂納められ棟札記載比較すると、元和4年1618年)の棟札では滝沢院主宗徒となっていた矢島が、天和2年1682年)の棟札では滝沢より上位記載されていることから、この時期逆峯方における矢島滝沢立場逆転した述べている。勢いに乗る矢島は、元禄14年1701年)に山頂御堂建替え話が出ると、これを独力で行うことで山上支配権掌握しようと考え岡に「御堂立替論争」を挑む敗北する。さらに、領内百姓から訴え出る形で岡へ「嶺境論争」をしかけたが、江戸幕府の裁定敗訴している。 院内現在地秋田県にかほ市 社名七高神社 別当極楽寺鳥海山史』では宗旨修験であった推測しているが、元禄2年1689年7月仁賀保大和守へ宛てた『差上申一札之事』において高野山南院配下であると述べていることから、矢島口とは系統が別であった考察している。別当極楽寺近世廃れた伝えられる

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