郷土史料の蒐集と「甲州文庫」とは? わかりやすく解説

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郷土史料の蒐集と「甲州文庫」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/23 20:59 UTC 版)

功刀亀内」の記事における「郷土史料の蒐集と「甲州文庫」」の解説

亀内が山梨県郷土史関心持ち郷土史料蒐集始めたのは、後年対談によれば1919年大正8年)に江戸時代の飛脚制度を知るために甲府市百石町の若尾倉庫に置かれた「山梨県志編纂会に郷土史家土屋夏堂を尋ねたときであるという。「山梨県志」は1915年大正4年)に若尾財閥三代目若尾謹之助による民間修史事業として企図された事業で、多く郷土史家編纂委員加わった「山梨県志」の編纂1923年大正12年)の関東大震災および昭和期若尾家没落により刊行寸前頓挫するが、蒐集された史料は「若尾資料」として集成され編纂委員人脈通じて郷土研究興隆させた。 亀内は土屋から郷土史料散逸消滅実情知り山梨県内旧家紙屑商を訪ね郷土史料収集開始する収集するのみならず整理作業痛み激し史料の裏打ち調査研究行い京都・大阪へも出かけ、史料筆者行った東京へ転居後も蒐集史料移し活動継続している。山梨県関係以外では東洋商業博物館渋沢敬三東京大学法学部(現在は東京大学大学院法学政治学研究科附属近代日本法政史料センター)の明治新聞雑誌文庫宮武外骨依頼され史料蒐集行ったまた、功刀武田信玄に関する史料武田神社甲府市武田)に寄贈し昭和8年1933年7月23日には、江戸時代儒学者である山県大弐和算に関する著作である『牙籌譜』や、医学界紛争に対して科学的に評論した『素難評医事揆乱』の写本山県神社奉納するなど、所縁の社寺への史料奉納行っている。 戦時下には1943年昭和18年11月13日生家豊村上今井大半蒐集史料疎開させ、1945年昭和20年7月6日 - 7日甲府空襲による戦災免れたまた、上野桜木町の功刀宅に残され史料も無事であったその後昭和20年に「甲州文庫」は東京へ戻された。1949年昭和24年10月には甲府市松林ビル開催され市制60周年記念の「郷土歴史展」において一部史料展示された。この展示には十万人が来訪したという。 「郷土歴史展」を契機に「甲州文庫」は山梨県人々にその存在知られるようになり、山梨県内での保存利用熱望されるようになり、「山梨県文化の向上に資すべき」として甲州文庫山梨県内への移管求め機運高まり具体的な折衝準備は、当時山梨郷土研究会理事であった郷土史家佐藤森三によって進められた。 甲州文庫山梨県への移管にあたっては、昭和26年5月甲州文庫評価委員会設置され同年9月甲州文庫実態調査に基づき決定された受入案を以て正式交渉進められ1951年昭和26年10月9日譲渡され山梨県庁構内(甲府市丸の内一丁目)にあった山梨県立図書館山梨県庁の旧第一南別館)に収蔵された。昭和26年11月1日から7日まで、山梨県立図書館児童閲覧室において「甲州文庫特別展示会」が開催されている。また、平成13年2001年)には、甲州文庫山梨県移管50年記念し甲州文庫50年 郷土研究輝きつづける県民文化遺産」展が9月7日から12月21日まで、山梨県立図書館開催された。 平成17年2005年10月15日山梨県立博物館笛吹市御坂町成田開館により、甲州文庫は同博物館移管され現在は同博物館収蔵されている。

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