近世における官人陰陽師の再興と民間陰陽師の興隆とは? わかりやすく解説

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近世における官人陰陽師の再興と民間陰陽師の興隆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 00:36 UTC 版)

陰陽師」の記事における「近世における官人陰陽師の再興と民間陰陽師の興隆」の解説

秀吉じ、慶長5年1600年)の関ヶ原の戦い西軍破れ豊臣家勢い翳りが見ると、土御門久脩徳川家康によって山城国乙訓おとくに)郡鶏冠井(かいで)(現京都府向日市鶏冠井町)・寺戸(同寺戸町)、葛野郡小路村(同府京都市下京区小路)・西院村同右京区西院)、紀伊郡吉祥院(同南区吉祥院)にわたる計177石6斗の知行与えられ宮中復帰し、同8年1603年)に江戸幕府開かれると、土御門家幕府から正式に陰陽道宗家として認められ江戸開発にあたって施設の建設配置地相担当したほか、後の日光東照宮建立の際などにしばしば用いられている。また、幕府風説の流布防止するために民間信仰統制する目的で、当時各地盛んになっていた民間陰陽師活動制御にも乗り出し、その施策権威付けのため平安時代陰陽家2家(賀茂安倍)を活用すべく、存続していた土御門家加えて断絶していた賀茂家の分家幸徳井家再興させ、2家による諸国民間陰陽師支配させよう画策した。 この動き得て土御門家勢力天和2年1682年)に幸徳井友傳が夭折した機会捉え幸徳井家事実上排除して陰陽寮諸職再度独占するとともに旧来の朝廷からの庇護加えて実権政権である江戸幕府からも唯一全国陰陽師統括する特権認められることに成功し各地陰陽師対す免状(あくまで陰陽師としてではなく陰陽生」としての免許)の独占発行行使して、後に家職陰陽道称されるような公認家元存在となって存在感を示すようになり、更にその陰陽道外見神道形式をとることで「土御門神道」として広く知られるように至って土御門家はその絶頂期迎えることとなった戦時武家社会ではほとんど顧みられることのなかった陰陽道も、太平江戸幕政下では、将軍家儀礼取り入れられるようになったり、幕府官僚によって有職故実研究対象一分とされるようになっている各地陰陽師活動も活発で、奈良時代以前から続く葛城山神族系の赤星家や玖珂家、武家陰陽師である清和源氏小笠原家地域派生嵯峨家八幡流、日直家、鬼貫家、引佐名倉家遠州山住高橋家四国中尾家(いざなぎ流)、安曇系各家などを中心に各地民俗との融合繰り返して変化し江戸時代通じて民間信仰として民衆の間でかなりの流行見せた貞享元年1684年)には幕府天文方渋川春海によって、日本人の手による初の新暦である貞享暦完成してそれまで823年間も使用され続けてきた宣明暦改暦し、土御門家は暦の差配幕府奪われた。しかし、約70年後の宝暦5年1755年)、土御門泰邦宝暦暦組んで改暦成功し、暦の差配改暦権限奪還したものの、宝暦暦には不備多く見られ科学的に作られ貞享暦よりもむしろ劣っていたとされている。 その後幕府天文方主導権取り戻して作成され天保暦は、不定時法採用除けば土御門家宝暦暦比して、あるいは宝暦暦よりも正確とされた貞享暦比しても、相当に高精度の暦であったとされている。

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