身体的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:05 UTC 版)
身体的な特徴として、パラサイトは基本的に物を考える「寄生部分」と、元の人間や生物の肉体である「宿主」に分かれる。 寄生部分の役割 パラサイトは人間の脳を奪うと首から上と同化して全身を操り、顔は同じでも元の宿主とは全く別の人格となる。寄生部分である表面を含めた頭部全体が「脳細胞」の状態となり、脳・眼・触手・口などの役割を兼ねる。 一見すると一般の人間と同じだが、頭部は自由に変形しゴムのように伸縮したり、鋼鉄のように強くすることができる。刃物の形状で攻撃する際には鉄をも切断するほど強力であり、重いものを持ち上げる腕力と動きの素早さも尋常でなく、一般人の動体視力ではその動きを捉えることすら不可能に等しい。 これらの要素を総合し、劇中に登場する学者の由井は、パラサイト細胞体のことを、わかりやすい例えとして「考える筋肉」と表現している。 頭部やその他の特徴 寄生体は、痛覚に対する恐怖感を持っておらず、体のどの部分を攻撃されても痛みを感じて怯む様子を見せない。ただし感覚を持っていないわけではないらしく、自身が受けたダメージが命の危険に及ぶかどうかについては気づく。ちなみに、Aは痛みに弱い人間や動物を「痛がり屋」と表現して蔑視している。 人間の細胞よりも強力な性質を持つため、排除されたり吸収されることはない。加えて頭部を切りつけられても容易に再結合でき、生命や思考力に影響は無く、再度血液の循環する人体内などへ入り込めば生命を維持できる。ただし、あくまでも「寄生生物」に過ぎず、宿主の内臓や消化器官を借りて生きているため、主要な内臓の機能が失われれば死んでしまう。同じく頭部が肉体から切り離されると、その体を維持できず、死ぬ直前の形態のまま急速にミイラ化して死ぬ。 身体能力を引き出す 寄生体は、宿主の体を身体能力の限界に近い状態で長期間稼働させることが可能である。劇中に登場する学者、由井の分析によると「全身の司令塔の役割を150%も果たしきる能力を持っている」とされる。作中での島田は体育の授業で優れた身体能力を活かしてスーパープレイを披露している。ただし、寄生部分以外はあくまでも人間のままであるため、Aの場合コンクリートを素手で殴って腕が折れ、田宮良子は人間を片手で放り投げて肩を脱臼するなど、理性や痛覚が働かないために限界を超えた負荷を掛けて負傷することもある。 また、学習能力も高く、ミギーは新一に寄生してから1日で日本語をマスターし、宿主である新一の知らない間に車の運転を習得している。 弱点 先述のとおりパラサイトには様々な性質・特別な能力があり、少々の攻撃では防御されたり、ダメージとして感じないなどほぼ影響がない。パラサイトを殺害するには寄生部位ではなく、弱点である宿主の肉体への攻撃が不可欠だが、常人が武器なしで彼らと戦うことは自殺行為に近い。有効な攻撃方法としてショットガンにより直径7.6ミリの1B弾を心臓へ撃ち込む面的破壊が考案され、市役所戦ではこの方法で多くの個体を葬った。 また、物理的な攻撃には極端に強靭な一方で、強酸を浴びたり、毒物を体内に取り込まされる、火をつけられるなど、細胞同士の反応がずれたり、伝達に齟齬が生じる攻撃には耐性がなく、不覚を取ることがある。
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