超数学とは? わかりやすく解説

超数学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/19 15:49 UTC 版)

超数学(ちょうすうがく)あるいはメタ数学(メタすうがく、英語: metamathematics[1])とは、数学自体を研究対象とした数学のこと。超数学という語を初めて用いたのはヒルベルトであり、彼は数学の無矛盾性や完全性を問題とした。ゲーデルの完全性定理不完全性定理はその例である。

脚注

関連項目


超数学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 08:09 UTC 版)

ロビンソン算術」の記事における「超数学」の解説

超数学におけるQについてはBoolos (2002), Tarski et al. (1953), Smullyan (1991), Mendelson (1997), Burgess (2005)などを見よ。Qの標準的な解釈自然数通常の算術考えたのである。すなわち[要説明]加法と乗法通常の意味を持ち等号同値性意味する。また定数記号 0 {\displaystyle 0} は自然数ゼロに、 S {\displaystyle S} は + 1 {\displaystyle +1} にそれぞれ解釈される。 QはPA同様に任意の無限濃度の超準モデルを持つ。しかしながらQはPA異なりテンネンバウムの定理適用することができない。すなわちQは計算可能な超準モデルを持つ。例えば、計算可能なQの超準モデルとして最高次係数が正である整数係数多項式全体通常の演算入れたものが考えられる。 Qの特徴帰納法公理図式不在にある。すなわちQはしばし個々具体的な自然数対す事実証明することが可能であるが、任意の自然数対す普遍的な事実多く証明できない正確にいえばQは量化子持たない真な論理式真な有界論理式真なΣ1論理式証明できるが、真なΠ1論理式は必ずしも証明できない例えば 5 + 7 = 7 + 5 はQで証明可能だが、一般的な言明 x + y = y + x は証明できない同様に Sx ≠ x は証明できない(Burgess (2005))。 Qは公理系ZFCのある部分理論解釈できる詳しくいえば外延性の公理空集合の公理対の公理持てばよい。この公理はS'(Tarski et al. (1953))やST(Burgess (2005))などという。詳しく一般集合論見よ。 Qの状況は非常に複雑である。QはPAよりも弱い有限公理化可能な一階の理論考えられ、それらの公理存在量化ただひと持ちPAが不完全であるのと同様にゲーデルの不完全性定理の意味で不完全であり、本質的に決定不能である。ロビンソンは(Robinson (1950))において、任意の計算可能関数表現可能ならしめるPA公理が何であるかを考えることにより、Qの公理(Q1)–(Q7)を導き出したPA帰納法公理図式上記(Q3)の証明にのみ必要であり、表現可能性の証明の他の部分には全く必要がないそれゆえ任意の計算可能関数はQにおいて表現可能である(Mendelson (1997): Th 3.33, Rautenberg (2010): 246})。 ゲーデル第二不完全性定理結論はQにおいても成り立つ:無矛盾なQの帰納的拡大自身無矛盾性証明可能であるものは存在せず証明図のゲーデル数をdefinable cut制限したとしても同様である(Bezboruah and Shepherdson (1976), Pudlák (1985), Hájek and Pudlák (1993):387)。ただし第二不完全性定理通常の証明にはΣ1帰納法が必要となるから、PAにおける証明そのままQに対して適用することはできない第一不完全性定理形式的体系コーディングしてその基本的性質証明できるような形式的体系にのみ適用できる。Qの公理はこの目的十分な強さとなるように選ばれている。したがって第一不完全性定理通常の証明はQが不完全で決定不能であることを示すのに使える。このことはPA不完全性決定不可能性は帰納法公理図式よるものではないということ示唆している。 ゲーデル定理はQの7つの公理のどれかひとつを落とすと成立しなくなる。ただしこのことはQよりも弱い理論ではゲーデル定理成立しないということ意味しない。これらQの切片決定不能である。しかし本質的決定不能ではない; すなわち無矛盾かつ決定可能拡大存在する

※この「超数学」の解説は、「ロビンソン算術」の解説の一部です。
「超数学」を含む「ロビンソン算術」の記事については、「ロビンソン算術」の概要を参照ください。

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