7つの公理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 10:55 UTC 版)
公理1から6は藤田の折り紙公理として知られる。公理7は羽鳥公士郎によって再発見された。公理は以下である: 2点p1, p2が与えられたとき、2点を通るただ1つの折り方がある。 2点p1, p2が与えられたとき、p1をp2に重ねるただ1つの折り方がある。 2本の直線l1, l2が与えられたとき、l1をl2に重ねるような折り方がある。 1点p1と1本の直線l1が与えられたとき、l1に垂直でp1を通るただ1つの折り方がある。 2点p1, p2と1本の直線l1が与えられたとき、p1をl1上に重ね、p2を通る折り方がある。 2点p1, p22本の直線l1, l2が与えられたとき、p1をl1上に重ね、かつp2をl2上に重ねる折り方がある。 1点pと2本の直線l1, l2が与えられたとき、pをl1に重ね、l2に垂直な折り方がある。 注目すべき点は、折り紙公理5は0, 1, 2個の解を持つ場合があり、公理6は0, 1, 2, 3個の解を持つ場合があることである。これにより最大の解が2個であるコンパスと定規の幾何学よりも強力な公理である。よってコンパスと定規の作図は2次方程式を解くことができるのに対し、折り紙の幾何学(オリガメトリー、origametry)では3次方程式や、角の三等分や立方体倍積などの問題を解くことができる。しかし、公理6の折り方を実際に行う際には、紙の"滑らせ"、言い換えるとネイシス (νευσις, neusis) を必要とする。これは古典的なコンパスと定規による作図では認められていないものである。コンパスと定規による作図にもネイシスを導入すれば、任意の角の三等分が可能となる。
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