西洋の秘教への導入とは? わかりやすく解説

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西洋の秘教への導入

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 02:47 UTC 版)

左道と右道」の記事における「西洋の秘教への導入」の解説

1875年ニューヨークでブラヴァツキー夫人は他数名人々と共に神智学協会設立した。そして彼女は数冊の著書執筆取り掛かり、『ヴェールを剥がれたイシス』(1877年)で左道および右道という術語紹介して自身右道信奉者であること、左道信奉者黒魔術実践者であって社会脅威であることを断固として主張した。この彼女が新しく紹介した二分法歴史家デイヴ・エヴァンズによれば西洋従前秘教では「かつては知られていなかった:181–182」ものであったが、すぐにオカルトコミュニティ理解された。例えば、秘教魔術集団(内光友愛会英語版))の創始者ダイアン・フォーチュン右道立場をとり、「黒魔術師」つまり左道信奉者同性愛者であること、インド人使用人カーリー捧げられ邪悪な魔術儀式ヨーロッパ人主人に対して用い得ることを主張した:183184アレイスター・クロウリーはこの語にさらに変更加えてオカルト界で普及させた。また彼は自身儀式魔術体系における神殿の首領になるのに失敗した者である「左道兄弟」あるいは「黒い兄弟」に言及した。さらにクロウリーは(マグレガー・メイザースのような)被免達人コロンゾン住処にして第11隠れたセフィラである深淵横断することを選択したポイント指して左道という語を用いてもいる。この場合達人聖守護天使導きをも含めた全て放棄して深淵跳躍しなければいけない。彼の蓄積したカルマの量が十分でなおかつ全く徹底的に自己破壊成し遂げていれば、彼はクロウリー体系において星のように昇る深淵の嬰児」となることができる。 一方彼のうちに自己断片でも残っていたり横断恐れ気持ちがあったりすると嚢胞包まれた状態になってしまう。つまり、深淵において脱ぎ捨てることができるはずだった自己の諸階層取り囲まれ硬直化してしまうのである。こうして彼は「左道兄弟」となり、自己破壊選び損ねたにもかかわらず(というよりむしろ自発的に自己破壊しなかったからこそ)自身意思反して最終的に崩壊することとなる。クロウリーはこの一連の過程と「メアリーババロン対す冒涜」やキリスト教聖職者禁欲結び付けて考えていた。 フォーチュン左道信奉者みなしていた他の人物アーサー・エドワード・ウェイトがいるが、彼は左道および右道という概念認容せずに新しく導入されたものにすぎないとみなし、いずれにせよ左道右道という語は黒魔術白魔術とは異なると信じていた:182183。 しかし、ウェイトがこの二対の語を区別しようとしたにも関わらず左道黒魔術同一視はデニス・ホイートリー(英語版)のフィクション作品によってより広く普及した; さらにホイートリーはこの二語をサタニズムや(彼が伝統的イギリス社会脅威みなしていた)共産主義イデオロギー混ぜ合わせた:189190彼の小説一つ『新・黒魔団』(1941年)には以下のような記述がある: 左道組織[...] には達人呼ばれる者がおり[...] マダガスカル起源持ち数百年の間アフリカ支配して闇の大陸留めていた恐るべきヴードゥー信仰が闇の道に充満している。

※この「西洋の秘教への導入」の解説は、「左道と右道」の解説の一部です。
「西洋の秘教への導入」を含む「左道と右道」の記事については、「左道と右道」の概要を参照ください。

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