複々線化以前とは? わかりやすく解説

複々線化以前

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 02:48 UTC 版)

常磐緩行線」の記事における「複々線化以前」の解説

元々常磐線上野 - 取手間の各駅に停車する国電」(近距離電車)と主要駅のみ停車中距離列車急行特急などが同じ線路走行していた。当時は中・長距離輸送を担う列に対して地域輸送を担う電車国電)は停車駅異なり棲み分けが明確であった過去には、一部の「国電」が上野・東経由有楽町まで乗り入れていたこともあった(山手線京浜東北線分離工事時の暫定措置)。なお、常磐線線路ホームのない鶯谷駅通過していた。 一方高度成長期迎えと共に沿線ベッドタウン化が進んで人口急増し常磐線混雑率も非常に高くなったものの、各種列車同一線路上を走行していることによってさらなる増発困難になったため、いわゆる通勤五方面作戦」の一環として複々線化実施することになった1962年発表され運輸大臣諮問機関都市交通審議会」の答申では、北千住 - 松戸間について東京8号線(のちの9号線)が計画されていた。このため国鉄は、このルート終点取手まで延長する形で国鉄線を線増し緩行線地下鉄千代田線直通運転させる形で複々線化実施することとした。また当時北千住 - 綾瀬間は国鉄路線であったが、複々線化千代田線との乗り入れに際して建設費用抑えたい国鉄と、足立区内に設置する車庫(現:綾瀬検車区)への回送ルート確保したい営団思惑一致し北千住駅 - 綾瀬駅間の緩行線営団保有にして、複々線化千代田線との直通運転同時に行われることとなった。ただし、運賃計算上は北千住駅 - 綾瀬駅間は従来どおり国鉄運賃として計算される特例設けられた。また複々線化際し従来の「国電」(近距離電車)を「各駅停車」と「快速」の2種別に編成し各駅停車緩行線に、「快速」を日暮里上野方面へと向かう快速線振り分けることとした。 また複々線化区間から外れた中距離列車通過駅三河島駅南千住駅天王台駅複々線化同時に開業)には東京近郊輸送を担う快速のみが停車し快速線ホーム複々線区間両端北千住駅我孫子駅車両基地のある松戸駅にのみ設けられることになった。この結果快速通過駅利用客乗り換えなしで日暮里駅上野駅まで行けなくなるため、不便を解消するために営団国鉄双方乗換駅として西日暮里駅新設するとともに、同駅を経由する通過連絡運輸特例設けられることとなった工事予算地下鉄千代田線への旅客転嫁見込みならびに貨物列車運行当時建設中であった国鉄武蔵野線との接続方法等について検討され結果緩急乗り換え利便性の高い方向別複々線での建設見送られ、他の首都圏国鉄主要路線同様の線路別複々線となったこのため我孫子駅柏駅松戸駅北千住駅等での各駅停車快速等の乗り換えでは階段使用してホーム間を移動することになった複々線化前後では、運転種別停車駅が以下の表のように変遷している。 第一期複々線化完成1971年4月20日前後停車駅変遷 複々線化以前各駅停車国電)● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● × ● ● ● × ● × ● 普通列車● ● ― ― ▲ ― ― ― ● ― ― × ― ― ▲ × ● × ● 駅名上野日暮里三河島南千住北千住綾瀬亀有金町松戸北松戸馬橋新松戸北小金南柏北柏我孫子天王台取手第一期複々線化直後普通列車● ● ― ― ▲ ― ― ― ● ― ― ― ― ― ※ ― ● ― ● 国電快速電車● ● ● ● ● ― ― ― ● ― ― ― ― ― ※ ― ● ● ● 各駅停車= = = = ○ ● ● ● ● ● ● * ● ● ● ● ● = = ●○:停車(○は厳密に千代田線) ▲:一部停車 ―:通過 ×:駅開業前 =:経由せず ※:柏駅快速停車1972年昭和47年10月から。当初停車快速電車のみで、普通列車一部停車であった。 *:新松戸駅1973年昭和48年開業

※この「複々線化以前」の解説は、「常磐緩行線」の解説の一部です。
「複々線化以前」を含む「常磐緩行線」の記事については、「常磐緩行線」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「複々線化以前」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「複々線化以前」の関連用語

複々線化以前のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



複々線化以前のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの常磐緩行線 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS