「各駅停車」≠「普通」の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 16:01 UTC 版)
「各駅停車」の記事における「「各駅停車」≠「普通」の場合」の解説
複々線区間において、方面や運行系統によって「各駅停車」と「普通」を使い分ける路線がある。 「電車線・列車線」も参照 JR東日本では、電車線を走る近距離電車に「各駅停車」、列車線を走る中距離列車に「普通」を使用しており、複々線区間では中距離列車は「普通」でも通過駅が設定されている路線がある。 例えば常磐線と中央本線のうち東京の快速電車運行区間(常磐快速線・中央線快速運行区間)では、日本国有鉄道(国鉄)時代からの名残で、近郊形車両を使用した「普通」と、通勤形車両を使用した「各駅停車」が設定され、停車駅が異なっていた。しかし、この案内は利用客にとって停車駅が分かりにくかったため、常磐線では「普通」の快速運行区間に限り「快速」と案内するように変更されている(「常磐快速線#呼称統一までの沿革」も参照)。また、上野 → 品川間では、上野東京ラインの開業直後において常磐線快速電車を「各駅停車」、常磐線中距離列車と宇都宮線・高崎線からの列車を「普通」として案内していた。中央線快速 立川 - 高尾間では2021年(令和3年)現在においても「普通」と「各駅停車」の案内が並存している(種別としての各駅停車の運行は2020年〈令和2年〉3月でなくなったが、下りでは快速運行区間終了後は「各駅停車」と案内しているため)。 南海電気鉄道では難波 - 岸里玉出間の複々線区間において、東側2線を走行して今宮戎駅・萩ノ茶屋駅に停車する高野線の列車を「各停(各駅停車)」、西側2線を走行してホームがない今宮戎駅・萩ノ茶屋駅を通過する南海本線の列車を「普通(普通車)」と使い分けている。以前は東側2線を経由する本線各駅停車、東側2線を経由するものの両駅に停車しない高野線普通が存在していたため、南海本線を走る普通の停車駅案内では、下りの場合で「新今宮、天下茶屋と、天下茶屋から先は各駅に停まります」(上りはその逆「天下茶屋までの各駅と新今宮に停まります」)と案内していた。 複々線であっても種別が区別されない路線もある。阪急電鉄の京都本線・宝塚本線・神戸本線は線路別三複線で並行(路線上は重複区間)しており、途中の中津駅は京都本線のみプラットホームがないが、特に種別の呼び分けはしていない。複々線化以前の近鉄大阪線・奈良線の大阪上本町 - 布施間でも、大阪線の各駅停車が今里駅を通過していたが、今里駅に停車する奈良線の各駅停車と使い分けられていなかった。また、西日本旅客鉄道(JR西日本)福知山線(JR宝塚線)でも、大阪駅を発着する列車のみ塚本駅を通過するが、停車する列車との種別の区別はしておらず、双方とも種別は「普通」を使用している。また、東急電鉄の大井町線の各駅停車は、二子玉川 - 溝の口間の複々線において、外側の線路にのみホームがある二子新地駅と高津駅に停車するものを青色で、通過するものを緑色で表示することで区別している(後述参照)。
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