複々線化計画と大阪市内区間の高架化
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「阪和線」の記事における「複々線化計画と大阪市内区間の高架化」の解説
阪和線では、天王寺駅 - 鳳駅間の複々線化が、1958年3月に提出された都市交通審議会の「大阪市およびその周辺における都市交通について」の答申で、1975年を目標年度として整備すべき路線に盛り込まれたが、具体化されることは無かった。 大阪市内区間のうち阪和電鉄開業以前から走っていた近鉄南大阪線と南海平野線との立体交差は元々必要だったため、天王寺駅から美章園駅 - 南田辺間の阪神高速との交差部付近までは開業当初から高架化されていた。しかし、阪神高速交差部付近 - 杉本町駅北側間は長らく地平を走っていて、この区間には12か所の踏切があった。そのうち開かずの踏切が11か所、全国の開かずの踏切のワースト10の3か所の踏切が含まれており、重大な踏切障害事故や主要幹線道路を中心に慢性的な渋滞が発生していた。このため、連続立体交差事業により約4.9 kmの高架化工事が1983年度から実施され、2004年10月16日に上り線が、2006年5月21日に美章園駅 - 杉本町駅間の下り線が高架化された。 高架化にあたっては、阪神高速が計画していた大阪泉北線と一体的に整備し、2階を阪和線、3階を阪神高速とした3階建ての高架橋を建設する予定であった。しかし、阪神・淡路大震災での高架橋の倒壊で、沿線住民から耐震性を不安視されたため、3階建ての計画を見直して阪神高速は地下化を検討して、阪和線だけの2階建てで先行して建設が進められていた。3階建て高架橋は、2003年3月に正式に建設中止され、その後高速道路自体の建設が中止された。
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