肥前佐賀の酒造用具
名称: | 肥前佐賀の酒造用具 |
ふりがな: | ひぜんさがのしゅぞうようぐ |
種別: | 生産、生業に用いられるもの |
員数: | 2,334点 |
指定年月日: | 1988.03.17(昭和63.03.17) |
所有者: | |
所有者住所: | |
管理団体名: | |
備考: | 米研ぎ52点,蒸し145点,麹つくり210点,〓取り102点,仕込み134点,槽掛け775点,夏囲い118点,詰出し232点,その他の酒造366点,酒造生活109点,信仰儀礼39点,その他52点 |
解説文: | 肥前佐賀における酒造りは、暖地醸造(主として四国・九州地方にみられる醸造法で総破精【そうはぜ】の軟らかな麹を用い高温で短期間で仕込む方法)を特色とすることで知られ、既に『鹿島志【かしまし】』(鍋島直條【なべしまなおえだ】編述、貞享二年〈一六八五〉)に記されている。この地方は酒造用米と良質の水に恵まれ、酒どころの一つに数えられてきたが、昭和三十年代後半以降、急激な近代化・機械化が波及し、往時の様相は一変し、使用されてきた用具類の散逸が著しい。 この酒造用具は、明治元年(一八六八)に創業し昭和三十九年(一九六四)まで営業してきた酒造蔵(在多久市)において使用されてきた用具一式に、県内八か所の酒造蔵において使用されてきた用具類を補ってまとめたものであり、この収集には二十年余の歳月をかけたものである。酒造りの各工程である米研ぎ、蒸し、麹つくり、〓取【もとど】り、仕込み、槽掛【ふなが】け、夏囲いに使用された諸用具をはじめ関連の詰出し用具、桶つくり用具、信仰儀礼用具等、往時に酒造蔵で使用されたものが体系的に網羅されている。 これらの用具類のなかには、〓取りや仕込みの段階で発酵の温度を下げるために考案された冷温器をはじめ、用米の蒸し具合を判別するのに使用されたセンベイボウ(煎餅棒)、発酵の盛りあがりに備えたアワケシ(泡消し)・アワマキ(泡巻き)・槽底に敷きならべたスダケ(簀竹)など、温暖で竹材に恵まれた九州地方の酒造りの様相を十分に知り得る用具が含まれている。また、米研ぎの工程で使用されたコメアライバ(米洗い場。洗米用の木製四角形の作業台)、仕込み用の桶や夏囲い用の桶の傾きを直すために使用されたテコボウ(梃子棒)は全国的にみても残存例が乏しく、注目されるものであり、酒の出荷用には陶磁器(有田焼)の容器が使用されたことも見逃せない特色である。 |
生産、生業に用いられるもの: | 秋山郷及び周辺地域の山村生産用具 秩父の山村生産用具 糸魚川木地屋の製作用具と製品コレクション 附木地屋関係文書 肥前佐賀の酒造用具 能登の揚浜製塩用具 能登の漆掻きおよび加賀・能登の漆工用具 船大工用具及び磯舟 附 山出し用具 模型和船 船形絵馬 |
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