緊急告知放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 03:13 UTC 版)
由布市との間で災害時における緊急放送に関する協定を結んでおり、由布市は通常放送に割り込んで『緊急割込放送』を行うことができる。この『緊急割込放送』は、大分県内では初である。協定締結後に旧庄内町に2局(五ヶ瀬中継局・阿蘇野中継局)、旧挾間町に1局(挾間中継局)を整備し市内全域で放送が聴取できる。割込放送を行う機材は、ゆふいんラヂオ局演奏所、本庁舎(旧庄内庁舎)、湯布院庁舎、由布市消防本部にある。主に防災安全課、災害対策本部(前段階である、災害警戒準備室、災害警戒本部、現地対策本部を含む。)、水道課、振興局地域振興課からの情報を、防災安全課を通して、自動合成音声放送ないし肉声放送を行う。また、ゆふいんラヂオ局が非常放送体制をとっている場合、自動合成音声ではなく、スタジオに駐在するサウンドコンシェルジュが読み上げる場合もある。また、Jアラートに接続しており、Jアラートが起動した際にも割り込み放送を実施する。放送回数として、平成26年は21回、平成27年は24回、熊本地震のあった平成29年は93回の緊急放送が実施された。 主な緊急放送レベルは以下の通り。 緊急放送(Aランク):特別緊急事態(番組途中で強制自動割込)、例:Jアラート、緊急災害避難情報など 緊急放送(Bランク):緊急事態(CM中を除く)、例:避難指示・避難勧告、緊急避難情報など。 緊急放送(Cランク):至急事態(CM中を除く)、例:災害啓発、指示情報、火災情報など。 活用例として避難関連・Jアラート関連の放送以外に、以下の例がある 簡易水道の濁り水・給水圧低下などの水道の異常、および給水車の案内 大雨・台風・大雪など災害が近い場合の警戒・準備の案内 交通死亡事故非常事態宣言・子どもへの声掛け事案・新型コロナウイルス感染症などへの啓発 平成28年熊本地震では、4月16日の本震以降、5月3日にかけて、避難準備情報の発令のほか、罹災証明書の案内などの情報提供を含め30回以上放送を行った、と2016年年末特別番組や防災特別番組で紹介された。 4月16日は、2016年に由布市を襲った熊本地震の本震の日であり、2017年以降、毎年防災ラジオの起動点検を兼ねて割込放送を利用した「緊急地震速報を見聞きした際の行動訓練」を実施している。(通常の緊急地震速報訓練はJアラートから放送しているが、この訓練ではNHKの緊急地震速報音源を使用している。) 協定締結に伴い、由布市は、DTMF方式(電話のダイヤル音様の起動・終了音声信号を送り、受信機を制御する。)で強制起動し、ラジオの電源が切られていたり、他の放送局を受信していたりする場合でも、ゆふいんラヂオ局を強制受信するホーチキ製の周波数プリセット式防災ラジオ(緊急告知FMラジオ)を市民および事業所に無償貸与している。ゆふいんラヂオ局以外のFM大分(十文字原局・玖珠局)、NHK-FM大分(十文字原局・玖珠局)、NHK第1(大分局)、NHK第2(大分局)、OBS(杵築局・湯布院局のAM放送のみ)も受信できる。 またDTMF制御により市内全域だけでなく、湯布院・庄内・挾間の中から特定地域のみへの放送も可能。(緊急告知FMラジオ内「グルーピング機能」参照)これに対応して、防災ラジオには『由布市 防災ラジオ (挾間/庄内/湯布院 のいずれか)地域』と書かれている。避難関係等、緊急放送時には放送冒頭にサイレンが、J-アラートの場合はJアラートの4点チャイムが鳴り、ラジオの『緊急』ランプが赤く点滅し、最大音量で放送される。その他の放送・避難関係の解除時は、冒頭と終了時に4点チャイム(音程はJアラートと異なる)が鳴り、『一般』が黄色く点滅する。一般放送では音量の調節が各器材で可能である。割込放送受信時は白いライトが点滅する。)月1回、防災ラジオの起動点検・受信確認のため、由布市役所・防災安全課から通常放送に割り込む形で1分間、試験放送を行っている。時間は不定期であり、実施日時は由布市役所 防災安全課からYufu City Information内で実施2週間前から告知される。また、Jアラートによる伝達試験・緊急地震速報訓練も放送している。
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