緊急警報放送との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 09:58 UTC 版)
「緊急告知FMラジオ」の記事における「緊急警報放送との違い」の解説
類似のシステムに緊急警報放送があるが、次の点で異なる。 法令 緊急警報放送は、電波法施行規則第2条第1項第84号の2で規定する緊急警報信号を使用するため、信号の技術的条件や運用手順が法令に定められている。 緊急告知FMラジオシステムの緊急告知放送は、法令には規定はないため、自治体によって制御信号・運用方法が異なる。そのため緊急警報放送の対象外である国民保護情報・緊急地震速報の伝達や、役所・警察・消防署からのお知らせ・時報放送(ミュージックチャイム)なども可能である。 緊急警報放送は、テレビ・ラジオ局のサービスエリアである県域・広域圏・全国が対象である。 緊急告知FMラジオシステムは、コミュニティ放送・ケーブルテレビのサービスエリアである特定の自治体・地域内が対象である。 グルーピング 緊急警報放送では、地域共通符号(全国向け情報)・広域符号(各広域圏向け情報)・県域符号(各都道府県向け情報)の3種類。 緊急告知FMラジオシステムでは、自治体内の全地域向け・特定地域向けの2種類。合併前の旧自治体ごとや、地区ごとにグルーピングをしている例もある(ゆふいんラヂオ局)。行政情報・学校情報(臨時休校・途中下校など)といった、聴取者の選択に応じて起動させる情報を選択できるようにしている自治体もある(Hits FM)。 受信機の入手性 緊急警報放送用受信機は、やや高価である。全国的に同一仕様であるため一般に販売されているが、対応機種が少ないためほとんど普及していない。 緊急告知FMラジオは、緊急警報放送用受信機・市町村防災行政無線の戸別受信機に比べて安価ではあるものの、ラジオ受信機としては高価である。また自治体によって仕様が異なったり補助金制度があるため、入手方法は自治体・放送事業者からの貸与・支給に限られる。また希望者のみに有償配布という形をとっている自治体が多く、全国的には普及していない。 周波数 緊急警報放送は、あらかじめ緊急警報放送に対応している放送局を設定する必要がある。 緊急告知FMラジオは、その自治体に合わせて待ち受け周波数が指定されている。チューナーを1つしか搭載していない機種では、使用後は指定された待ち受け周波数に戻す必要がある。中継局によって周波数が違う場合や、ケーブルテレビが周波数変換パススルー方式(周波数変換して再送信)でコミュニティ放送を再送信しているときは、待ち受け周波数をそれにあわせて変更しなければならない。
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