民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ」とは? わかりやすく解説

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つばさ

分類:人工衛星


名称:民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ」(MDS-1)
小分類:ミッション実証衛星
開発機関・会社:宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
運用機関会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ年月日:2002年2月4日
打ち上げ国名機関:日本/宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:H-IIA
打ち上げ場所:種子島宇宙センター

つばさは、民生部品・コンポーネント実証衛星呼ばれる衛星です。この衛星は、民間使われている高性能新し部品衛星搭載して打ち上げ実際に宇宙空間使えるかどうか確認するためのものです。これまで衛星使われている部品は、故障しないよう性能はやや古くて信頼性が高い高価なものでした。 しかし今後宇宙開発では、コストダウン開発スピードアップが必要です。そこで民間電子機器などでも使われている一般的な部品テストして短時間安くて高性能衛星宇宙機器を作るための参考にします。つばさでは、宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))以外の専門家からも広く意見を採り入れながら機器開発されました。つばさは、1年間予定バンアレン帯呼ばれる放射能の強い空間飛び静止衛星10年分の放射線データ収集します

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?
1辺1.2mの四角本体両脇に、展開時の長さ約3.3mの2枚太陽電池パドル持ってます。総重量は480kg(打ち上げ時)で、姿勢制御毎分5回転スピン安定方式採用してます。つばさには、民間部品使用した実験装置として、民生半導体部品実験装置(CSD)、地上用太陽電池実験装置(TSC)、CPVバッテリ実験装置(CPV)、半導体レコーダ実験装置(SSR)、並列計算機システム実験装置(PCS)が搭載されています。 また、計測装置として、放射線吸収線量モニタ(SDOM)、積算吸収線量計(DOS)、重イオン観測装置(HIT)、磁力計(MAM)が搭載されています。 設計寿命は約1年です。

2.どんな目的使用されるの?
民間開発され部品機材(たとえば地上用太陽電池など)を利用した実験装置使い宇宙空間実用に耐えるかどうかテストし運用データ収集するのが目的です。 民生部品を活用することで、今後コスト安く高性能人工衛星短期間作れるよう、データ蓄積します。 そのためつばさは、強い放射線を受けるバンアレン帯を横切る軌道通過します

3.宇宙でどんなことをし、今はうなっているの?
2002年2月4日種子島宇宙センターからH-IIAロケットによって打ち上げらました。10日間の初期運用中に機器チェックなどを行いその後定常運用段階移行しました軌道上では、予定されていた民生用部品軌道上評価コンポーネント技術確認行いましたまた、宇宙環境計測実施してます。
当初ミッション1年予定でしたが、衛星の運用順調なことから期間が延長されました。また、1年8ヵ月にわたる運用ののち、2003年9月27日宇宙環境計測名を終了しました

4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
光センサー実験を行うための、ライダー実証衛星(MDS-2)が計画されいましたが、開発中止となりました

5.どのように地球を回るの?
静止トランスフゼ軌道呼ばれる高度約50036,000km、軌道傾斜角28.5度の非常に細長い長楕円軌道を約10時35分で1周します。




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