業の櫓編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 15:41 UTC 版)
嵐童 公平(らんどう こうへい) 機動隊隊員。密葬課の課員。 容姿や言動に異常な雰囲気を帯びた筋肉質の巨漢。通称「ランペイジ」。その体格による膂力などは強いが、幼少時からの軽度の知能障害と思われる描写があり、複雑なことや多くのことを一度に理解したり、覚えていることができず、また、虚空を見つめながら何事かをブツブツと呟く癖がある。指揮者から相手の「最後の言葉」だけ意識するように命令されているため、敵対者の「最後の言葉」の確認に強い執着を持ち、また、幼いころに見た本からの引用で報告の最後に「そう言うと、踊り続けました」とつける癖も持つ。 幼い頃よりいじめられっ子であったが反撃で過剰な暴力を振るってしまい、周囲には問題児扱いされていた。その中で母親だけは常に自分を庇ってくれ慕っていた。学生時、チーマーに絡まれていた女性を助けるが行き過ぎた暴力が原因で周囲の人間に怯えられ、さらに逆恨みで母親も彼らの報復を受けてしまう。その際にお前なんて産まなければよかったという、母親の「最後の言葉」がトラウマとなっており、上記通り、現在も「最後の言葉」を注視するよう命令を受ける悲劇的な状態に陥っている。 業の櫓編における帝国タワー内に突入したい警察と防ぎたい賭郎の攻防において、実は密葬課の課員である機動隊員として作中に登場する。警察側代表として、敵方の代表であったグリス李を難なく倒し、続けて夜行丈一と戦う。初戦は突然の雹吾の落下によって生じた丈一の不意を突いて勝利し、この結果、真鍋と三鷹がタワー内に突入する。その後、復活した丈一と再戦することになるが、今度は最初から本気を出した彼の素早い動きに翻弄され、両耳を抉られた上に顔面を粉砕されて完全敗北する。生死は不明であり、密葬課が賭郎に吸収された後も登場しない。 SATの隊長 本名不明。警察隊としての嵐童の上官。 タワー包囲の現場指揮官として真面目で実直な人物。帝国タワー内に突入したい警察と防ぎたい賭郎の攻防において現場指揮官として部下たちと共に賭郎の黒服達と相対する中、笹岡の命令に振り回される形となる。長い攻防戦の中で最終的には、上の都合で正義を蔑ろにして悪に力を貸してしまう自分たちこそが真の悪だという結論に達する。その上で、負傷した身ながらも部下に対するけじめも兼ねて、泉江との最後の戦いに挑むがまったく歯が立たず完敗する。しかし、泉江からは職務に殉じたと敬意を持たれる。 猫 登(ねこ のぼる) 衆議院議員で民政党幹事長。 Lファイルに記載された人物の一人で大物政治家。帝国タワーに捨隈らと現れ、彼を代理人にして自らの罪を公開させないための賭郎勝負を挑む。しかし、勝負条件の成立直後に、貘との勝負が真の狙いだった捨隈によって首を切られて殺害される。 ニコラ マーティンの幼いころの親友。回想上の人物。 先天性の心疾患を抱え、余命が少ない不治の闘病生活の中でも笑顔を絶やさなかった少年。最終的に親友マーティンに殺されたとされ、彼が特殊な殺人趣向に目覚めるきっかけとなった。 業の櫓編の最終盤で明らかになった真実としてマーティンは、ニコラを殺そうとしてその両親をまず殺したが、取り押さえられてニコラを殺すことはできなかったという。一方、クレイグの死に際の回想として、幼少期は心疾患を抱えていたが移植手術に成功し、助かったとする。そして、マーティンは最期にクレイグのことをニコラだとわかっていたと言い、彼を殺す。
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