旧・日光市立図書館(1977-2006)
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1976年(昭和51年)10月4日、当時の日光市街・東町(神橋より東側)のほぼ中央、御幸町508番地(2022年現在と同じ位置)で日光市立図書館・中央公民館の複合施設の建設が始まり、1977年(昭和52年)3月31日に完成した。図書館建設中の1977年(昭和52年)1月に市内の各種団体と図書購入についての懇談会を開催し、日光市婦人連絡協議会は「本一冊運動」を展開して同年3月に約3,500冊を市に寄贈した。また、同年6月に日光山輪王寺図書館から約4,800冊の寄贈を受け、7月には栃木県立図書館の貸出文庫1,000冊を借用した。 1977年(昭和52年)8月4日に日光市立図書館として開館した。開館当時の蔵書数は16,640冊で、うち児童書は2,959冊であった。図書館の利用カードは、高校生以上は青色、中学生以下はピンク色をしていた。1978年(昭和53年)9月16日、栃木県読売ブッククラブとの共催で、「著者・三好京三氏を囲む会」を開催し、市内外から参加者を集めた。1982年(昭和57年)8月に地階書架に電動式書架を導入し、1984年(昭和59年)10月にレコードライブラリーを整備した。 1996年(平成8年)6月に日光市図書館協議会は、カウンター業務の電算化と図書購入予算の増額を意見書にまとめて提案し、1998年(平成10年)10月にコンピュータによる貸し出しが実現した。この間、図書館の開館20周年を迎え、記念事業として1997年(平成9年)6月に日光今昔写真展を開催した。2000年(平成12年)4月より日光地区圏2市2町1村公立図書館等広域利用を始めた。2002年(平成14年)12月、開館25周年記念事業として図書館のイメージキャラクターを募集し、翌2003年(平成15年)2月に市内の主婦が応募した「ニッコリ君」をキャラクターとして図書館協議会が選んだ。この頃、開館時間や休館日を変更することで市民に利用しやすい図書館への改革を行っており、利用者は増加傾向にあった。 2003年(平成15年)3月、市が応募していた「eライブラリー構築事業」が日本国の地域情報化モデル事業の1つとして選定され、2004年(平成16年)2月7日からeライブラリーの運用を開始した。eライブラリーとは、インターネットから図書館の本の貸し出し予約または郵送の着払いによる宅配を行えるサービスであり、奥日光や小来川など図書館から遠隔地に住む市民の利便性向上を狙ったものであった。公立図書館としては日本初の取り組みであり、総事業費3500万円のうち、2000万円を日本国からの補助金で賄った。なお、eライブラリーは市町村合併を見越して、新・日光市になる予定の4市町村の住民も利用可能としていた。また、日光の社寺が世界遺産に登録されて以降、日光の歴史や文化に対する問い合わせが増加したため、古地図・絵はがき・市の広報紙などをデータベース化し、eライブラリーと同時に公開した。 2005年(平成17年)7月から9月にかけて、同年3月の神橋修復完了を記念して、図書館と小杉放菴記念日光美術館が保管する、神橋や日光山内を描いた古地図や錦絵など約110点を展示する催事を同美術館で開催した。
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