日本における成人へのCPRの実施例とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 日本における成人へのCPRの実施例の意味・解説 

日本における成人へのCPRの実施例

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 08:23 UTC 版)

心肺蘇生法」の記事における「日本における成人へのCPRの実施例」の解説

以下に意識呼吸ともに無い場合CPRを行う手順概略JRC ガイドライン2015沿って記す。CPR厳密にAED含まないが、実際に不可分であるため、ここではAED含めたBLS範囲手順説明する。各手順詳細一次救命処置(BLS)を参照されたい。 1. 安全を確認 二次災害を防ぐため、まず周囲の安全を確認する。 2. 意識の確認 意識有無確認する両手両肩叩きながら、相手耳元で「大丈夫ですか!?」と呼びかけるまた、証明書類などから名前がわかっている場合には、「○○さん、大丈夫ですか!?」と呼びかけると、より効果的である)。 3. 応援を呼ぶ 119番通報訓練受けていない人は、その場自分携帯から119番通報をすれば、何を確認してどうすればよいかのアドバイス得られる。そのアドバイス中にAEDの手配、及び以下のCPRやり方含まれる極力まわりの人を巻き込む例えAED取り行ってもらう、119番通報した際に電話切らず指示を仰ぐ電話口通信指令員に相談する)。 4. 呼吸の確認 見た範囲規則的正常な呼吸をしているか。呼吸していれば回復体位判別不能不自然な呼吸、または10以内確認できなければ呼吸無し」として扱う。不自然な呼吸例えばしゃくりあげるようなゆっくりとした不規則な呼吸は「死戦期呼吸」といい、心停止心室細動直後数分の間に約半数の人に起きる。これを「呼吸有り」と安心してしまうと大切な救命チャンス逃してしまう。呼吸の確認迷ったらすぐに胸骨圧迫をする。 5. 心臓マッサージ胸骨圧迫)(Circulation, C) 前述。 6. 気道確保A:Airway訓練受けていない市民救助者は行わなくてよい。 訓練を受け、自信のある市民救助者の場合は、仰向け寝かせた状態で片方の手で額を押さえ、もう片方人差し指中指で顎を上に持ち上げる(頭部後屈顎先挙上法)ことにより行う。口の中に異物があれば除去する。 7. 人工呼吸B:Breathing訓練受けていない市民救助者は行わなくてよい。 訓練を受け、自信のある市民救助者の場合は、鼻を押さえ胸部がふくらむよう息を約1秒吹き込むこの際感染防止観点から専用のポケットマスク等を患者の口に取り付ける人工呼吸を行う間隔胸骨圧迫30毎に2回が目安。ただしこのため胸骨圧迫中断10以内とする。 8. AEDによる除細動(D:DefibrillationAED到着した使用する。体が濡れていれば拭き取るそれ以外の手順はAED音声ガイダンス従えば良い公共の場配備されているAED一般の人でも使えるように操作自動化しており、電気ショックが必要であるかどうかAED心電図解析し自動的に判断する。 なお、アメリカ心臓協会(AHA)のTVコマーシャル では、一般市民向けにもっと簡略化して「まず救急通報次に胸の真ん中強く早く押す」、だけを強調している。そして「早く」、つまり胸骨圧迫テンポについては、ディスコ映画の「サタデー・ナイト・フィーバー」の名曲ステイン・アライヴ」を推奨している。この曲のテンポは1分間103回で、思い出しながら押すと約113回/分であったということから採用された。「強く」の程度については触れていない。とっさの場合には深さ検証など出来ないし、CPR講習4-5cm(旧ガイドラインといって初心者おおむねそれより弱い。従って「強く」だけ意識してもらえれば良いということである。 ハンズオンリーCPR、すなわち胸骨圧迫だけでも良いとする根拠は、現行のガイドラインが、すべての人に完璧な心肺蘇生法要求するではなくひとつだけでも正しいことが行えるように普及することを、救命のための重要な理念としているためである。そのことから蘇生の最も重要な鍵とされている絶え間ない胸骨圧迫焦点置いた指導をいう。実際場面で人工呼吸への抵抗感からCPR躊躇する人が多く胸骨圧迫だけで良いならCPR実施率期待できること。目の前で倒れた人の場合は、倒れて10程度救急車が来るまでの時間であれば絶え間ない胸骨圧迫が行われた場合救命率が高いというデータがあることなどによる。ただし、呼吸停止から心停止となることが多い小児溺水などの心停止では、血液中の酸素枯渇必発であるため人工呼吸が必要である。

※この「日本における成人へのCPRの実施例」の解説は、「心肺蘇生法」の解説の一部です。
「日本における成人へのCPRの実施例」を含む「心肺蘇生法」の記事については、「心肺蘇生法」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「日本における成人へのCPRの実施例」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本における成人へのCPRの実施例」の関連用語

日本における成人へのCPRの実施例のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本における成人へのCPRの実施例のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの心肺蘇生法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS