AEDによる除細動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 06:08 UTC 版)
AEDが手に入った場合は即座に使用する。 2010ガイドラインから一歳未満の乳児にもAEDが使えることになった。 AED には蓋を開けると自動的に電源が入るタイプと救助者が電源ボタンを押す必要のあるタイプとがある。後者では電源ボタンを最初に押す。 ほとんどの製品で100回/分のポンポンポンというようなリズム音が流れるのでそれに合わせて胸骨圧迫を行えば良い。 以降はAEDの音声ガイダンスに従えばよいが、ポイントは以下の通りである。 電極パッドを胸部に貼りつける。パッドに貼付位置が図示してあるのでそれに倣って貼ればよい。ただし迅速に行い、胸骨圧迫の中断は最小にする。例えば一人が胸骨圧迫を続けながらもう一人がパッドを取り出し、貼付位置を確認するなどである。 このとき、衣類がはだけにくければAED装置に入っているハサミで切る。地面が濡れているなどはかまわないが、胸が濡れていたらAED装置に入っているタオルで拭き取る。これらは胸骨圧迫の中断が最小となるように迅速に行う。 成人と未就学の小児用の切換スイッチがある場合、またはパッドで区別しているものもあり間違えない。成人に小児用の設定で行っても効果は薄い。逆に小児用の切換スイッチやパッドがない場合は成人用の設定で行ってもよい。 ペースメーカーを植込まれている人はペースメーカー本体の膨らみ部分があるので、それを避けてパッドを貼る。ただしそれに慎重になることでAEDの使用を遅らせ、胸骨圧迫の中断を長引かせてはならない。 AEDが心拍を自動的に解析し、除細動が必要であれば音声で指示があるので、倒れている人に触れている人がいないことを確認した後に通電ボタンを押す。 通電除細動を行なった直後、または除細動の指示がない場合は引き続き胸骨圧迫を行う。脈の確認などは行わない。 救急隊・医療チームなどが到着し、上位の除細動器の準備ができるまではパッドをはがさない。 以後の蘇生もAEDの音声指示に従い行う。ただし、2010年以前に製造されたAEDの音声ガイダンスは旧ガイドラインに沿っており、上記のCPR手順とは異なり胸骨圧迫30回毎に人工呼吸を2回のベースでガイダンスされるが、胸骨圧迫のみを選択したのであれば人工呼吸ガイダンスを無視して胸骨圧迫のみを行う。
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