除細動器とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 除細動器の意味・解説 

除細動器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/25 13:19 UTC 版)

病院などで使用される除細動器

除細動器(じょさいどうき、英語: defibrillator)は、心室細動(VF)や心室頻拍(VT)などの不整脈に対し、電気的な刺激を与えることで「除細動(defibrillation)」や「同期性通電(cardioversion)」を行う医療機器のこと。

医療系のドラマや映画、マンガなどで除細動器を心停止した患者へ使い、心臓を再始動させ蘇生するシーンがあるが、除細動器は一度停止してしまった心臓を再始動させるための医療器具ではない。

種類

  • 除細動器(Defibrillator)
病院などの医療機関で一般に使用される専門の機器
詳細は上記項目を参照
詳細は上記項目を参照

適応

以下を行うことができる

  • 非同期性通電除細動(Defibrillation)
心波形を無視して通電する。
適応疾患:心室細動(VF)・心室頻拍(VT)
  • 同期性通電(Cardioversion)
心波形に同期して通電する。
適応疾患:心房細動(Af)・心房粗動(AF)・心室頻拍(VT)・発作性上室性頻拍(PSVT)

日本の状況

難波駅千日前線四つ橋線ホームに設置されたAED(日本光電製)

日本では、以前は医師看護師救急救命士のみに電気的除細動器を用いた「除細動」「指同期性通電」の実施が認められていたが、2002年11月に発生した高円宮憲仁親王の急逝が心室細動によるものであったことなどを受け、2004年7月、厚生労働省から「緊急性があり医師がいないなどの条件を満たした場合は、一般市民が除細動を実施しても医師法違反とはならない」旨の見解を示す通知が発出された。これは、心室細動では心停止から除細動を行うまでの時間が生命予後を決定するという研究結果を踏まえたものであり、事実上、一般市民へ除細動の実施が解禁されたこととなる。法令面(ソフト面)では除細動普及の条件が整備されたが、空港をはじめとする公共施設などへの自動体外式除細動器(AED, 従来の手動式モデルは医師用のため操作が難しい)の設置、すなわちハード面での整備促進が遅れており、今後の課題とされている。なお、2005年愛知万博では会場に200機のAEDが設置された。また、医師会員である全診療所にAEDが常置され、市民公開講座で実際の使い方の講習を行っている大阪府藤井寺市のようなところも増えている。学校や職場などの救急救命講習においても、AEDの操作方法の講習が行われる機会が増えている。

関連


「除細動器」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「除細動器」の関連用語

除細動器のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



除細動器のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの除細動器 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS